HOODのブログ -276ページ目

椿咲く間に

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私の住む町内にある取り壊し予定のアパート。

無人となった敷地入り口に、見事な椿が咲き誇る。
今年は、より華やかに咲いているようにも見える。

ここには夏にマンションの建設が始まる。
おそらく、この椿も引き抜かれて『ゴミ』として処分されるに違いない。


そんな運命を知ってか、知らずか。
幹の太さから察するに、三十年以上は経過している椿だ。


人の都合に消え行く椿が憐れに見え、一輪を挿してみた。
この竹の一輪挿しは、老能楽師の方が道成寺を演じた際に、鐘に仕込んでいた杖入れ。

私の部屋に大切に飾ってある…中に空缶を入れて、アレンジした。


春はいずれ。さらぬ別れの春もありと思えば、また。

新歌舞伎座初日

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久しぶりに東銀座に行った。
歌舞伎座近くのギャラリーで、大先輩の能楽写真家の方が写真展を開催中。

東銀座駅へ到着…あれ、人が多いな。
今日が、新歌舞伎座の初日であるのを失念していた。

駅改札から目の前にあって便利になったね。


…先年、私の学生時代に先代尾上辰之助が急逝してから、私の歌舞伎愛好は終わりを告げた…まぁ、早い話で言えば興味は薄れた。


まさに『推しメン』だった。

降りしきる雨の中、ギャラリーへ。

展示写真は、その歌舞伎役者の舞台写真作品…。
辰之助の菅原伝授…のショットが一枚あった。

彼の舞台は、もっと見たかった。こちらが、本気で劇場に行く前に去ってしまった。


帰り、都内で展開しているビァパブへ。
一人ギネス。
桜も早、散り失せたか。

『KABUKU二人展』
森田拾史郎×小宮求茜

四月二日~八日まで。
かわべ美術にて。

ギャラリー横にあるビーフシチュー屋が美味しそう。

十年桜

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十年くらい前か…この隣町を流れる川沿いの桜並木を訪ねた。
桜が散り始め、川面には花筏が浮かぶ。

そんな様子を携帯で撮影しようする若い女性が一人。
滅多に他人(見知らぬ女性に)話しかけない私だが、彼女があまりに清楚で美しく、周囲の桜に合った風情だった。

私『うまく撮れますか…?』

桜『ダメですね…でも、これだけ綺麗だと…』

彼女は四月から就職を前にした大学四年生で、本当の夢は絵本作家なのだとか。
就職は、その夢への一歩だ…と。


私は彼女でポートレートを一枚撮らせてもらい、別れを告げた。


絵本作家への夢は叶ったのかな。
それとも、歩いている途中なのか。


そんな場所が、この桜であったりする。