顎の骨の中に眠った親知らずの抜歯をマイクロスコープとCTを駆使して... 昔だったら... | 隠れキリシタンの島で隠れてない歯学博士 高﨑智也のスローライフブログ

隠れキリシタンの島で隠れてない歯学博士 高﨑智也のスローライフブログ

歯学博士/東北大学非常勤講師
手術用顕微鏡を全ての診療室に導入し、1本1本の歯を大切にします。
歯科衛生士と共に取り組む予防歯科。
裸眼では見えない噛み合わせの調整、痛みが少ない歯ぐき蘇り手術を行っています。

こんばんは。

先週末は雪の恐れもあり、福岡の自宅に行かず、生月島で過ごしました。

家の掃除、そして溜まっていた本を読む、デスクワークを進めるといった充実した一日を過ごしました。

時々、ポカンと空く休日も悪くないですね。

 

本日の午後は、右顎の骨の中に眠った親知らずの抜歯がありました。

前回の術前に、ジェノレイジャパンのCT(PAPAYA3D PLUS)を用い、その部位だけの撮影をして、下歯槽菅との距離を3次元的に分析していました。

パノラマX線写真から想定していた位置関係と同じで、親知らずの根っこの先が触れるか触れないか接近していました。

そして、歯が大きい。

さらに、見事に根っこが二つに別れていて、真ん中に骨を挟んでクリンと曲がっている。

この抜歯、間違いなく難しい!

と予想しておりました。

 

今回の抜歯にももちろん、マイクロスコープ(pico MORA)を用いました。

親知らずの抜歯、昔は、ブラインドでやる事が多かったのですが、秋山先生の『The Micro Endoscopic Technique Akiyama Method』を用いると、裸眼や拡大鏡では見えていなかった部位が見えので、かなりを直視で行う事が出来ます。

詳しく知りたい方は、

臨床応用顕微鏡歯科学会(AMD) Lesson 1

 

本日の抜歯をしながら、約15年前、夕方から4、5時間かけて、アルバイト先で、冷や汗流しながら歯を抜いた事を思い出しました。

もしも当時、今の設備があれば、そんなに時間かけずに抜けただろうなと思います。

その当時の患者さんには、申し訳なかったです。

 

切開をせずに、見えている歯の頭の部分からバーを進め、大きい頭の部分を切断。

そして、根っこの部分をへーベルという道具を用い動かそうとするも、予想通りピクリともしない。

ああ、分析通り。

 

そして、歯を割っては動かし、引っかかっている部分を取りながらの動作を繰り返し、何とか無事に抜く事が出来ました。

Aさん、お疲れ様でした。

切開もせず、骨も削らずに抜けたので、あまり腫れないのでは?と思うのですが、こればかりは解りません。

神様に祈るのみです。

 

医療機関にお勤めの方でしたので、術後に、カリーナシステム社のDVP2で全ての過程を撮影した動画をお見せして説明しました。

術直後に全ての治療過程を見せる事が出来ます。

DVP2、我が医院になくてはならない機器です。

カリーナシステム社 NATURAL TEETH DVP2導入事例紹介

 

マイクロスコープ(pico MORA)を全ての臨床に用いるようになり、実は臨床のスピードが上がってきました。

理由は簡単で、

今まで見えていなかったモノを見ながら治療出来るから

です。そして...

続きは、

 

http://www.nteeth.com/2017/01/17/nt20170118/