そんな訴えで来院されたAさん。
昔、歯医者で痛い思いをしたらしく、痛くてもそのまま放置していたらしい。
いよいよ噛めなくなってきたので、来院。
全ての歯が、本当にグラグラで、これを無理して残しても、逆に不幸になると説明し、抜歯させて頂く事を了承してもらった。
本来の噛み合わせがどういう状態なのか、全く解らないので、
・手間暇がかかる事
・素晴らしい日本が誇る職人である技工士さんにお願いした方が良い事
・良い物にはお金がかかる事
を説明した。
納得され、上手く噛めなかったら全額返金させて頂く事を説明し、治療に入った。
もちろん2005年BPS世界チャンピオンである義歯のスペシャリストである田中昌弘先生に依頼する形で。
松本勝利先生が提唱されている日本人に合ったGDS法で進めた。
１つ１つのステップに意味があり、１つでも手を抜けば上手くいかない。
スタッフに型取りや噛み合わせを採るのを任せる先生もおられるが、僕は自分で自分の尻を吹きたいタイプなので、全て自分で行う。
2014年の年末には間に合わなかったが、年明けにセットが出来た。
今まで入れ歯を全く使っていなかったので、最初は異物が入った感じと言われていたが、調整を重ねていく毎に、落ち着いてきた。
今では、非常に喜ばれていて、
先生の言う事して良かった
と言ってくれているので、歯科医師冥利に尽きる。
僕には負い目がある。
それは、
一昨年亡くなった祖母に、
入れ歯を作ってあげれなかった事...
僕が九州大学の歯学部に入学の年に、脳内出血で倒れ、半身不随になった。
お見舞いに行く度に、
智也、早く歯医者になって、
入れ歯を作ってくれ...
と言われた。
しかし、その当時、歯科の勉強に興味が持てず、社会勉強に勤しんでいた。
そんな中、再度、出血を起こし、寝たきりの状態に。
口から食事も取れないようになってしまった...
僕が真面目に勉強して、早く歯医者になって、
きちんとした入れ歯で食事ができていたら、もしかすると健康でいられたかもしれない
そんな思いがあり、西の端の小さな島で、
元気なうちに、
良い噛み合わせにしましょう
と１０年前の開業時より訴え続けている。
日本には素晴らしい職人である技工士さん達が沢山いるので、良い噛み合わせを作り、長生きして、健康でいる事が出来る。
歯科医師である僕は、スタッフと共に、そのサポートをし続けていきたいと思っている。
本日も皆様と共に、良い一日でありますように
そんな取り組みが全てみれ、500枚を超えるスライドが網羅された特別CDのお土産が付くNT seminarにご興味がある方は、
NT seminar vol.9
2015.8.29-30
を読んでご興味があれば、ご連絡下さい。