タイトルのような悩みを持つ真面目な歯科医師の方、意外と多いのではないでしょうか?
理由を考えてみます。
歯科医師は、大きく3つに分かれます。
1.何も教えなくても出来る先生
2.上手く教えれば出来る先生
3.教えても出来ない先生
1の先生は、ちょこっと見るとやれちゃいます。
そう目で盗めるタイプ。
このような先生は、講習会に出れば出る程、レベルアップします。
吸収量が違います。すぐに実践、そして結果を出します。
結果が出ない場合は、自分で考え、自分が出来るようにアレンジして、その結果、上手くいきます。
師があまりいらないタイプです。
様々な講習会の講師の先生達は、この1のタイプが圧倒的に多いと感じます。
しかし、そのような先生が教えてくれても、何故か実践出来ないのが2のタイプ。
出来ない理由の1つ目、
・講師の先生が、自分の技術を伝えきれない
よく言われますよね。
1流のプロ野球選手は、1流の監督にはなれないと。
歯科医師も同じなのでは?
何も習わなくても出来ているので、2のタイプの先生達が、どこでつまづいているのか解らない。
また、どのように指導すれば修正出来るか解らないんです。
何故、講師の先生と同じように出来ないかというと、2つ目の理由として、
・つまづいているポイントが1人1人違うから
と僕は考えます。
講習会は、普通、何名もの先生と一緒に受講します。
講師の先生が、つまづきポイントに気付いても、他の先生がいる前で、なかなか指摘してあげれません。
また逆もそうで、ココでつまづいていると参加された先生自身が解っていても、他に多くの受講生がいる中で質問出来ない。
そのままコースが終わり、自分のクリニックに帰っても出来ないんです。
例えば、歯科医師の基礎中の基礎の全部鋳造冠の形成を考えてみましょう。
・猫背診療ではないか?
・スコープ(拡大鏡)を使えているか?
・チェアーの高さは?
・ユニットの高さは?
・患者さんの頭の角度は?
・形成用のバーの選択は?
・口腔内へのミラーの入れ方は?
・口腔内への5倍速(タービン)の入れ方は?
・軸面の意識があるか?
・どこから、どの角度で形成しているか?
・レストの位置は?
・左手の位置は?
・口腔内での5倍速の動きは?
etc...
チェックすべき様々なポイントがあり、先生、先生でつまづいているポイントが違う。
今日、ご縁があるとある先生に3時間程アドバイスしたら、たった3時間で驚く程、上手くなられた。
同じ歯を4回形成してもらったんですが、回を重ねる毎にレベルアップされた。
前に書いた『なちゅてぃーの虎の穴』。
僕が、何百時間、何百万もかけてきた知識、経験を3時間に凝縮してみた。
試験的にやってみたら、もともと先生のセンスが良いので、瞬く間に癖が取れた。
今後、このようなマンツーマンレッスンを、ご縁がある先生に依頼されたら、僕自身も学びがたくさんあるので協力したい。
活躍したマイケル君(僕が勝手に命名)
ニッシンのシンプルマネキンⅢ、非常に優れものです
さて話を戻すと、
3.教えても出来ない先生
このタイプは、ほとんどいないのですが、時々おられる。
このような先生が歯科医師を続けていくなら、普通よりもかなりの時間をかけなくてはいけない。
そして、早く3の状態を抜け2になる事が必要です。
アレレ?このタイトルは、患者さんが来院してくれないのだろうか?でしたね。
患者さんに来院してもらう前に、歯科医師がやっておくべきことがたくさんあります。
形成の前に、診断もあります。
そして、セット後のメインテナンスもあります。
また、歯科の技術だけでなく、経営や人事も当然のようにあります。
気付いた先生おられますね
そう、
経営も人事も3つのパターンがあるんです
本などでちょこっと学ぶだけで、上手く経営が出来る先生もいれば、教えてもらって出来る先生、教えても出来ない先生が。
臨床だけでもダメ、経営だけでもダメ、全てがリンクして歯車が合った時に、上手くいくものです。
そして、その歯車は、時々狂うので、常に修正も必要。
このままでいいやなんて思った瞬間に、周りは進んで自分だけ取り残される事になります。
今日のブログ、開業前の先生が読んだら、開業大変だなあと思った方がおられるはず。
そう思ったら、
開業せずに勤務医か研究者で人生を楽しむ
という選択肢もありだ。
しかし、少子高齢化が進み、高度成長期は二度と来ない日本で生きていくには、どの道を進むにも、それなりの努力が必要です。
明日も皆様と共に、良い一日でありますように