受験勉強は「予習=読書」「復習=勉強」の反復だと思っています。
予習は問題と解答に目を通して、問題の中のどこが論点なのかを確認する「作業」。
復習はその確認作業を経たあとに、論点の所在を自力で確認する「学習」。
そしてその復習は2つのプロセスを踏みます。
第1段階…1ページ解いたら、もう一度反復する。このとき「小テスト」形式で自力で解答。
第2段階…一日の学習が終わったら、今度は最初からスピード解答を目指して解く。
1問につき1秒目標。
そして復習の深度に応じて、つまり論点の理解度に応じて問題に対する評価を変えていきます。
この評価の部分は例えばこんな感じです。
(フェーズ1)
第1段階…〇×の精度(=単純な正解率の割り出し)
第2段階…〇と×の説明(=解答の根拠の説明)
第3段階…そもそもの論点の説明(=そもそもの論点の根拠の説明)
(フェーズ2)
第3段階まで到達したら、次に1問当たりの解答時間を測る。
1問につき5秒かかったら、それは不正解として扱う。
秒で解けたら、それは正解。
フェーズ2の段階で、問題をふるいにかけて選別。
何度解いても躓く問題をチェックして、「ベンチマーク」。
ここまでの段階でだいたい5回転くらい。
(フェーズ3)
ここではじめてベンチマークをした問題をじっくりと味わう。
参考書を開き、六法を開き、条文を素読。
状況が許すならば、これらはすべて音読する。
ダメ押しで、Youtube動画やネットで判例と解法を視聴。
ここでたいていは論点のコンフューズが発生している。
例えば論点ひとつとっても訴訟の動機が「不法行為による損害賠償請求」なのか?「引き渡し請求権の行使による債務履行の請求権」なのか?で、判決の趣旨が天地ほどの違いを見せる。
同じ事件でも、「物権に基づく損害賠償請求」なのか?「債権に基づく債務不履行の訴え」なのか?で論点が変わるし、趣旨も変わる。
提訴する側にしても、訴訟の根拠をどこに持っていくかで勝ち負けが変わる。
このように、ひとつの事件を巡る論点の立ち位置次第で、問題の趣旨が変わるのだ。
そして類似問題はそこをつついてくる。
もし問題集に類似の引っかけ問題がかかれていなかったら、それを解答解説欄の空白に書き出して、論点の比較をする。
論点や問題についての私的な論評などつけておくと印象に残りやすい。
※フェーズ3でもまだベンチマーク選抜の精度が低いので、フェーズ2を反復。
前回正解しても、今回勘違いした論点を指摘している可能性もある。
1単元あたりのスピード…1回転目=1か月→2回転目→2週間、3回転4回転5回転目→1週間・3日・1日→6回転目で2時間→7回転目→1時間→8回転目30分目標に徐々にスピードを上げていく。
受験勉強は情報処理能力の訓練でもあるので、そのまま実戦に活用できる。
いまの目標は15回転。
不正解問題を明確化して意識の上に上げていこう…そう思います。
さ、がんばろ。
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Schubert交響曲第7(8)番ロ短調『未完成』」。
世界のセイジが逝きました。
ひとつの時代の終わりを感じます。
今日も一日、お気持ちさわやかに…。