飛び込んではダメ | 萩天の空

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 先日、推手を打っているときに「中定って何ですか?」って聴

 

かれました。 私がよく「常に中定の状態で太極拳を!」と言っ

 

ているのに対しての疑問だったようです。 その時は、「バラン

 

スが採れていて、偏ったり寄っかかったりしていないこと。」と

 

答えたが、どうも納得がいかないようだった。

 

 

 

 13日の教室で、皆さんに「中定とは?」と、質問しようとしま

 

したが考えを改めて,白板に板書する事にしました。

 

 

 

 中定 zhong1 ding4

 

    陰陽相殺、無過不及、不偏不倚、八面支撑

 

 そして、ついでに

 

 中正 zhong1 zheno1

 

 

 

 と書きました。

 

 

 

  そして、説明をしました。 

 

 

 

 中定とはここに示す四文字熟語ような、バランスが採れていて

 

重心が必ず両足の間に置かれている状態をいいます。 太極拳は

 

如何なる時にも、この状態を無くさないようにする必要がありま

 

す。 常に中定を保つ事を身につけるには推手だけでは無理があ

 

ります。 套路で錬ることによって養われるんです。 推手はど

 

れだけ身に付いたかを検証する場です。 中正は自分の身体に中

 

定を作り出す様にする事をいいます。 中定は結果です。 中正

 

は行為です。・・・・・・・・と。

 

 

 

 彼女から「その重心と言うのが分かりません。 軸とは別です

 

か?」・・・・・・・・と。

 

 

 

 はたと気がつきました。 私は縦の軸(芯)のつもりで重心と

 

言っていましたが、彼女は一点としての重心をとらまえていたよ

 

うです。 重心の意味から言えば彼女の方が正しいです。

 

 

 

 上から見ての重心、つまり縦の軸(芯)が両足の間からはみ出

 

すと、バランスが採れなくなって身体が偏ったり、よりかかった

 

りしてしまいます。 套路を打っているときにこの様な状態にあ

 

れば、よろけてしまいます。 推手を打っている時であれば、す

 

かされると倒れてしまいます。

 

 

 

 飛び込みの状態が、丁度この様な姿になります。 推手で相手

 

を打とうとして、腕で直接打って出ると、上から見ての重心の位

 

置、つまり縦の軸(芯)が前の脚よりも前に出てしまって、相手

 

にすかされると倒されてしまいます。 腕を使わず脚の移動で推

 

して行けば、上から見ての重心の位置、つまり縦の軸(芯)は前

 

の脚より前には出ずに中定が保たれます。

 

 

 

 ”飛び込んではダメ”とは中定についての話でした。

 

 

 

 これで納得してもらえたかなあ~