昨夜は午前2時から30ふんおきに
菜々子、トットン、デコちゃんを
確認していました
菜々子は苦しそうに
場所を変わり
眠れていませんでした
私の方を見るので
そのたびに
菜々、と寄りなでて
朝、病院へ行こう
と話していました
3時、3時半、4時半、5時半
病院まで1時間
菜々子はトイレをシーツでして
ハウスに自分から入りました
稲葉先生がいらっしゃるのを確認し
病院へ向かうため
車のスペースを作って
15分
室内に戻ると
菜々子は血の混じったピンクのよだれを
垂らし
自分でスペースから出てきました
私がトイレに行き戻ると
もう最期の呼吸になっていて
少し口を開け
舌が落ちていました
鼻からピンクの泡がブクブクと
浅い呼吸に合わせて
出てきました
それを吸い取り
息を入れて
心臓マッサージをしましたが
菜々子は静かに
動かなくなってしまいました
菜々子は今日
ゆきみさんに預かり犬として
お渡しする約束をしていました
3月になり
私のことを好きになってくれたみたいで
触っても逃げなくなり
あれだけ嫌がっていた抱っこを
気持ちよさそうに
受け入れてくれるまでに
なっていました
時々他の子からいじめられるので
そのたびに私が出ていき
雷を落としていました
菜々子には絶対に
嫌な思いをさせるな
トットンやデコちゃんと同じでした
車酔いするので
まだお出かけはあまりしたことがなく
それでもこれから
淡路島君の跡をついで
車の相棒に、と考えていたのです
なぜ、なぜ?
トットンやデコちゃんよりも
先に逝ってしまうなんて
悲しいとか
悔しいとか
もう
私には感情がなくなったかのように
無力感しかありません
ごめんなさい、菜々子
まだ
また会おうなんて
言えそうにないんだ
本当に、かわいかった菜々子
いかないでくれ
苦しむ子に
カメラを向けることは
できませんでした
けれど、私のようなことが
他の方に起きないように
昨夜、写真と動画をとりました
昨夜、深夜の菜々子
そして
息を引き取ってから
私の膝に
バスタオルがあります
そのまま包んで車に積んで
病院へ連れて行こうと
思ったから
保護してから丸3ヶ月
うちに来てからは
2ヶ月と少し
この子の生涯は
なんだったのでしょうか
私は、どれだけこの子を
幸せにできたでしょうか
死んでしまったら終わり
もう明日も、後で、もない
幸せにしてもらっていたのは
私でした
でも本当は
菜々子だけを見てくれる方にお渡しして幸せにしてあげるはずだった
力が
ありません