２０１１年８月。
小山町５３頭多頭飼育現場に入った頃の イナバ
早いうちから唯一 ぐしゃぐしゃとさわれる子でした。
先日、保健所の職員さんからイナバの体調が悪くなったと聞きました。
病院に連れて行くためには救済しなければなりません。
それならば救済し、我が家で最後の時間を過ごさせようと
様子を見に行ってきました。
イナバの様子を見に行ったけれど、現場に荷物を運び込むと
気になっていた子たちがこちらを見ていました。
犬たちを早く助けるためには、救済をうったえていかなければなりません。
犬たちの様子を発信し、全国のボランティアさんに犬達のことを伝えなければと思い
はじから順に写真を撮っていました。
イヨという子を撮り終わると、横になって苦しそうな子がいました。
すぐに写真をとりました。
「イナバ」 思っていた以上に 悪かった。 こんなにひどかったなんて・・・。
すぐにケージをあけました。
イナバは、最後の時を迎えようとしていました。
ユキの最後と同じ、 呼吸が小さく ガッ、ガッ という息で痙攣のようになっていました。
「イナバ、ごめん。 あんたの生きた最後の写真を撮らせてくれ」
こんな写真（弱った犬の写真）を撮りやがって・・・思われるかもしれません。
「おまえが生きた証を残すからね、ごめんね。」
いつから虫の息だったのかわかりません。
しばらくすると呼吸が弱くなったので、 カメラをしまいました。
「イナバ、 お疲れ様。 逝きな。」
ゆっくり さすっていると、静かに呼吸が止まりました。
「頑張ったね、何もしてやれなくてごめん」
しばらくしてから、悲しいより悔しくて泣きました。
４年半も、陽の光を知らなかったイナバ。
２月の終わりに犬舎を移動してもらい、陽のあたる場所に来れました。
世話をしてくれている方のおかげで、最後はきれいな毛布の上でした。
フィラリア強陽性、 血液検査結果：ALP極度に高い、 首にコブがあったイナバ。
課長 と 名前を決めていたけど、その名前つけられなかった。
ごめんね、イナバ。
保健所に収容された犬たちは、期限があります。
ここにいる犬たちは、無期限の生き地獄にさらされて、病死、凍死です。
室内犬なんて言いません。 外飼育でもゆっくりならすことからはじめられる方はいませんか。
あと２３人の方がいてくれればすべての命が助かります。
噛み付く子もいます。 ガウガウひどい犬もいます。
ですが、どんな犬でも愛情をかければなれる と信じていらっしゃる方はいませんか。
どうか、どうか、 イナバの仲間たちを助けてください。
お願いします。
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静岡県の問題 小山町多頭飼育現場
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