
2026年8月3日、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)の2027年3月期・第1四半期(4〜6月期)決算が発表されました。第1四半期の修正1株利益(EPS)は71.8円となり、好調なスタートを切ったように見えます。
しかし、前期(2026年3月期)の通期決算を振り返ると、三菱UFJの純利益増益率は約30%と、みずほ(約41%増)や三井住友(約34%増)に比べて控えめな数字に留まっているようにもみえます。

1. メガバンク他2行との比較
各社の前期(2026年3月期)純利益実績
- 三菱UFJ: 2兆4,272億円(前期比+30.3%)⇒ 初の2兆円大破
- 三井住友: 1兆5,830億円(前期比+34.4%)
- みずほ: 1兆2,486億円(前期比+41.0%)

三菱UFJの優位性と特徴
- 強みは圧倒的な規模と海外収益: タイのアユタヤ銀行やインドネシアのダナモン銀行など海外子会社の預金運用が利益を大きく牽引しています。また、持分法適用会社の米モルガン・スタンレーの好調も三菱UFJだけの大きな武器です。
- 今期1Q(4〜6月期)決算の状況: 本日発表された1Q純利益は8,094億円(前年同期比+48.2%)と、第1四半期として過去最高益を更新しました。通期目標(2兆7,000億円)に対する進捗率は30%と極めて順調です。

2. 1QのEPS71.8円は通期でどこまで積み上がる?
第1四半期(4〜6月期)の実績ベースの修正1株利益(EPS)は71.8円でした。これが通期でどこまで伸びるかを2つのシナリオで予測します。
会社予想ベース(堅め)
- 通期EPS予想: 約240円
- 根拠: 会社側が掲げる今期通期純利益予想2兆7,000億円から逆算した値です。1Qの71.8円を単純に4倍すると約287円になりますが、銀行業は下期に貸倒引当金の計上や市場環境の変動リスクを織り込むため、会社側は期初予想を据え置いています。
巡航・上振れシナリオ(現実的)
- 着地EPS予想: 260円 〜 280円
- 根拠: 国内の「金利ある世界」への移行による利ざや改善が継続していること、1Q時点で進捗率が30%を超えていることから、上方修正が入る可能性が極めて高いと考えられます。

3. 増配はどこまで期待できるか?
三菱UFJは「配当性向40%程度」を公約として掲げています。現在の会社予想(年間96円)から、EPSの積み上がり次第でどれだけ増配されるかを試算します。
増配予測のシミュレーション
- パターン①:会社予想通り(EPS 240円の場合)
- 配当金:96円(現状の会社予想通り、前期比10円増配)
- パターン②:巡航上振れ(EPS 260円の場合)
- 配当金:260円 × 40% = 104円(大台の100円突破)
- パターン③:ポジティブ(EPS 280円の場合)
- 配当金:280円 × 40% = 112円

4. 現在株価から見た配当利回りの試算
本日(2026年8月3日)の三菱UFJの終値 3,567円を基準に、上記配当パターンごとの利回りを計算します。

元々ね、三菱系って還元姿勢の強い企業が多いです。
三菱UFJについてもここ数年の配当は
- 2021年3月期:25円
- 2022年3月期:28円(前年比 +12.00%)
- 2023年3月期:32円(前年比 +14.29%)
- 2024年3月期:41円(前年比 +28.12%)
- 2025年3月期:64円(前年比 +56.10%)
- 2026年3月期:86円(前年比 +34.38%)
仮に104円へ増配なら前期比20.93%増、112円なら前期比30.23%増なので、過去と比較しても納得できる数字です。
もしこのペースで増配が続くならと考えると、今買って5年持ってYoCを上げるという戦略が意味を持ってきます。

5年間の増配シミュレーション(現在株価:3,567円)
パターン①:年30%の増配が5年間続いた場合
近年の高い増配ペースを維持できた場合の、最もポジティブな複利シナリオです。
- 1年後:111.8円(配当利回り:3.13%)※112円のイメージ
- 2年後:145.3円(配当利回り:4.07%)
- 3年後:188.9円(配当利回り:5.30%)
- 4年後:245.6円(配当利回り:6.89%)
- 5年後:319.3円(配当利回り:8.95%)




