
株主優待で今話題の【8894】REVOLUTIONです。
株主優待のお得情報?と思って見ていただいた方はすいません。
真逆の話題です。
どう話題かというと、ここ、新設した株主優待を一度も実施せずに廃止しました。
優待が廃止されることは、他の銘柄でもよくありますが、一度も実施せずに廃止というのは初めて聞きます。
しかも、その内容が
2000株以上保有の株主に年二回、6万円相当のクオカードPAY
というもの。
・・・ええと、株価が2000円くらいだと、2000株の400万円分の所持で12万円の優待なら利回り3%かな?
と思ったら大間違い。

(2000株・半年以上保有の場合)
投資金額:2000株×195円=39万円
株主優待品:QUOカードPay12万円分
株主優待利回り=12万円÷39万円×100=30.76%
・・・え?
どこかの投資詐欺ですか?
と思うほどの利回りだったのですが、会社が発表しているのだから詐欺ではない。
・・・支払われれば。
実際は払わずに廃止しているので、法律上詐欺ではないにしても、これはやばいですよね。
株価はもちろんその後暴落して、現在110円ほどですが、果たしてそれで済むのかどうか。
訴訟とかあるかもしれませんね。

優待廃止というと、一般的には
■大株主からの圧力
100株の個人株主と、100万株の大株主でも、貰える優待は一緒。
場合によっては、海外投資家であれば、優待を貰っても使い道がないなどの不公平感があり、大株主から優待を廃止して株数に応じて比例でもらえる配当で払えとの圧力がかかることがあります。
■業績悪化
これはもう致し方ないですが、払える原資が無くなれば当然廃止になります。
■優待狙いの個人株主の増加
大盤振る舞いで優待を設定したところ、最小単元所持の株主が大幅に増え、当初予定していた優待にかかる費用が増え、払えなくなって廃止というパターンもあります。
等があると思いますが、どれも優待制度を運用した後の話。
今回のは優待新設とうたって、株を購入させておいて、実施せずに終了です(そしてその額が詐欺まがいの利回り)

こういうことをする会社というのは、株主に対してだけでなく、その他のステークホルダーに対しても不誠実な可能性がありますから、注意したいところです。
また、法人は潰してしまって、別法人を別名で新設すれば、そういったステークホルダーの目線から逃れることが出来ますから、いまの株主や役員については監視しておいたほうがいいかもしれません。
特に小型株へ投資をよくする投資家は。
ちなみに現在公表されているのは↓です。
不動産関連の会社ということなので、1案件の売り上げの単価は高いことが想像できます。
取引されるカスタマーは、取引においても不利益を被らないようにご注意。

と、色々書きましたが、僕は持っていないので特に不利益を被っているわけではないのですが、IRの不備は、優待狙いの株主だけでなく、第三者から見ても企業イメージの悪化につながるのは事実です。
今回は、お得すぎる優待には眉に唾を付けて見ておくように心がけなければ、と思った案件でしたが、それとともに企業のIRの中の人も反面教師にして欲しいですね。
ちなみに、去年僕が損切りした持ち株は唯一、クミアイ化学だけでしたが、売った理由が、株主還元にまつわるIRが下手くそだったから、です。
