興味深い記事を書いている方がいらっしゃって、NISAに対しての陰謀論的な動画が、Youtubeに上がっているのだとか。
面白そうなので、Youtube見てみたら。
色々あるんですね~。
国はNISAというアメを与えておいて、結局後で他の増税というムチではたく気でいる。
的な話とか。
でもこれ、政治って基本そうですよね。
税金というムチと、公共サービスというアメの両輪でまわしているのはNISAに限った話ではないですし、黙っていてもムチでしばかれるのには変わらないので、アメは積極的に活用しないと損するだけです。
![](https://ssl-stat.amebame.com/pub/content/9477400408/amebapick/item/picktag_autoAd_302.jpg)
で、そんな話の中に、ありました。
こんなやつ。
NISAでみんなが一斉にオルカンやS&P500等の海外資産を買っている。
これらはドル建ての資産で、購入の際には一旦ドル転(円をドルに換える)する必要があり、そのせいで円安が加速する。
円安が加速すると物価が上昇して結局自分たちの首を絞める。
的なやつですね。
これが果たして本当にそうなのか?
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■実際の取引額は
新NISAによるドル資産買いは、年間6兆円とのことです。
1年で200営業日とするなら、1日300億円。
それに対して、為替のドル円取引は1日で140兆円。
数字にして出してみると、桁が違いすぎてNISAによる実需のドル買いが為替相場に影響を与えるようには思えません。
中には
日本国民にドル資産を買わせて円安に誘導するのは、アメリカの陰謀。
のような話までありましたが、自国通貨が安くなったほうが貿易にプラスになるのはアメリカも一緒なので、むしろトランプさんが大統領だった時は、ドル安誘導しようとしていました。
なのでチート的な誘導をするのであればむしろドル安方向だし、そもそもアメリカは、過去のプラザ合意を見れば分かるように、そんな陰謀的な手法を取らなくても
「おいのび太(日本)、お前の物(円)は俺の物(ドル)だよな?」
と、堂々と自分の好きなようにやるんじゃないですかね。
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■購入したドル資産のその後
次に、購入したドル資産はその後どうなるのか?
という視点で見てみます。
金融資産は結局のところ、以下の二つの目的で購入しているはずです。
・ドル資産を保持している間に入るインカムゲイン
・ドル資産の売却時に得られるキャピタルゲイン
ドル資産からのインカムは、ドルで入ります。
日本人であれば、このドルはほとんど、円転して利用するはずです。
同じくキャピタルも、売却時にいったんドルで入ったものを円転して使うことになると思います。
※米国個別株や米国上場ETFではこの売却時の円転作業を、投資家自身が行います。
投資信託や東証上場のドル建てETFでは、売却時にファンドがこの円転作業を行って、円で払い出します。
ですので、インカム収入は継続的にドル買い需要として残り、キャピタルは、投資家の資産の取り崩しの始まる60歳以降からドル買い需要として発生します。
つまり、NISAによる外国資産買いは、短期的にはほんのわずか円安を加速させる効果があるかもしれませんが、長期では逆の円買い需要として残るので、相殺してほぼほぼニュートラルと考えられるのではないでしょうか。
この辺りは信用取引と一緒ですよね。
信用買いは潜在的な売り圧力に、信用売りは潜在的な買い圧力になりますからね。
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以上
こんな感じで調べてみましたが、個人的には、色々と大丈夫という結論に至りました。
「風が吹けば桶屋が儲かる」
この連想をするのが株、というのを、今回Youtube動画を色々見て再確認できて、とても面白かったです。
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