
前回は個別株へ集中投資した場合の危険性についてお話ししました。
この前の記事はこちら
初心者に投信を勧める理由2(個別株投資とそのリスク) | グデーリアンの投資ブログ (ameblo.jp)
今回は分散投資によるリスク低減のお話をしたいと思います。
前回お話ししたように、企業が倒産すれば、投資した資金は返ってきませんので、株は紙切れになります。
だからこそ倒産しない優良企業に投資したいのですが、時としてまさかこの会社が?という企業がやらかすのがこの世の中です。
前回例に挙げた、JAL、タカタ、東京電力もそれぞれ日経平均採用の優良企業でした。
例えば・・・
震災以前、東京電力は配当も高かったため、退職金を全て東京電力株にして、貰える配当金を自分年金として運用していたなんて人もいたそうですが、震災後、配当は無くなり、株を売ろうにも株価は半額以下になってしまいました。
持ってても配当はもらえず、売れば半額。
原発事故の出口も見えずに株価回復の糸口もまだない。
もしここに全財産つぎ込んでいたら、と考えると怖いですね。
こんな風に一つの銘柄に集中投資するのは大きなリスクが伴います。
では逆に、日経平均採用の225銘柄を全て買っていたらどうでしょう?
そのうち1社が倒産したとしてもその構成比はわずか1/225にすぎませんから、資産の目減りは1%以下で済みます。
具体的には、100万円投資していても、ダメージは5000円以下です。
これなら、倒産のリスクは大分抑えられます。
下落分は誤差の範囲と言ってしまってもいいかもしれません。
このように多くの銘柄に分散投資をするとリスクは抑えられるのですが、ただ多くの銘柄を買うだけでなく、相関関係の低い銘柄を買うというのが効率的な分散です。
(株式とリート、債券に金などのコモディティなど、違うタイプの商品を組み入れることも分散になりますが、ここではいったん、株に限って話をしていきます)
相関関係の低い銘柄とは何でしょうか?
例えば、コロナショックの時、人の移動は減って多くが自宅待機となったため、飛行機は飛ばなくなり、CAさんは他事業に出向に、なんてニュースがテレビで放送していたのを覚えているでしょうか?

この時、ニュースでわかるように、業種でいえば空運業が大ダメージを受けました。
では他業種はどうだったでしょうか?
新幹線もガラガラで誰も乗っていないなんてニュースもありましたので、陸運業もダメージを受けています。
つまり、空運と陸運、海運は名前を見ただけでも分かるように、相関性の高い業種です。
いくら分散をしても、似た業種に偏った投資をしていると分散の効果は半減します。
逆にこの時期良かったのは通信や医薬品です。
通信はリモートワークやリモート会議の特需、医薬品はマスクや消毒液、ワクチンなどの特需があり、ほとんどの業種が大幅に大暴落している間、医薬品はコロナショック時若干のマイナス、通信に至ってはプラスで推移しました。
空運、通信、医薬品、この3つって、通常であればなんら関係性がありませんよね?
これが相関性の低い銘柄ということです。
これらがシーソーの関係で、あちらが悪いときにはこちらがよくなることで、リスクを軽減し合うのです。
ところが、この分散投資、大きな落とし穴があります。
お手軽にいろんな業種へ分散しようとすると日経平均のような指数を丸ごと買えばいいのですが、この場合、日本企業225銘柄を買わなければならないので1単元100株ずつ買おうとすると・・・調べてないけど恐らく1000万を超える額の資金が必要になります。
例えば値嵩株の一例を見ると
ファーストリテイリング 100株470万円
東京エレクトロン 100株400万円
キーエンス 100株700万円
あ、3銘柄ですでに1000万超えました(笑)
これでは投資を始めたばかりの人が分散投資なんて中々できませんよね。
そこでこの分散を少額でしてくれるのが投資信託なのですが、長くなりましたのでこの話はまた次回に。
続きはこちらに書きました
初心者に投信を勧める理由4(投資信託) | グデーリアンの投資ブログ (ameblo.jp)

