⑯パリを歩く その9:ベルサイユ市内 | 私的パリ案内

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大好きなパリ!美術館も音楽もいいけれど
美味しいものもチョコッと食べてみたい
そんなおばさんの旅レポートです

 私達が宮殿を後にしたのは3時過ぎ。流石にお腹が空きました。予定では

ルサイユ市内の「Pl.du Marché Notre Dame」(ノートルダム市場)近くにあるレス

トランへ行くことにしています。その前に楽しみにしていた手芸屋さんMaison

Sajou」(メゾン・サジュー)に寄ることになっていました。食事の時間を

これ以上遅らせたくないことと、疲れでこれ以上体力を消耗するのは無謀だと判

断し、断念することにしました。それに、パリ市内でもう一軒の手芸屋さんに寄る

予定が入っています。とても残念なのですが、無理しても仕方ありません。


 宮殿を背に真っ直ぐ「Avenue de Saint Cloud」(サン・クルー通り)を

行きます。10分足らずで見えてきた四つ角を左に曲がって少し行くと、広

に出ます。そこがノートルダム市場がある広場です。そこの少し奥まっ

た角のレストラン、「Le Bœuf à la Mode」(ル・ブーフ・ア・ラ・モー

ド)はその名の通りのステーキ屋さん。昨夜、シャロレーのステーキを食

べたばかり。でも、あれは偶然手に入ったので仕方ありません。

 ベルサイユのレストランについては、出発前に色々と調べてみました。

果は手頃なフレンチのお店が案外に少ない。宮殿のすぐ近くには四つ星

ホテルのTrianon PalaceVersailles」(トリアン・パレス・ベルサイユ)

があります。そこのレストランはミシュランの星を持っている。でもトリ

ップ・アドバイザーの評価は星付きにしてはあまり良くありません。世界

的に有名なシェフ、ゴードン・ラムゼイさんの評判もイマイチ。料理は

美味しいのかもしれませんが、作る人の人柄によっては触手が出なかったりします。同じように有名なシェフが日本にもいましたね。TVのある番組に出演したMさん。一緒に働く人を罵倒していました。全くの興ざめでした。

貼り付け元 <http://www.tripadvisor.jp/Hotel_Review-g187148-d229673-Reviews-Trianon_Palace_Versailles_A_Waldorf_Astoria_Hotel-Versailles_Yvelines_Ile_de_France.html >


Le Bœuf à la Mode」

ル・ブーフ・ア・ラ・モード )の店頭。
ベルサイユ  ブフ店頭


お店の名刺サイズのカード。開業1930年ですから、

80年以上も続いているお店です。

牛さんのイラストがシンプルで素敵
ベルサイユ ブフ カード 表


こちらは裏側。お店の詳しい情報が載っています。

Ouvert 7/7」とは曜日による休み無し

(ただし祭日は分かりません)

ベルサイユ ブフ カード裏


 レストランに到着した時には、とうとう4時になっていました。このお

店では朝食を9:00から食べることが出来ます。(4.50€でクロワッサン、

レンジジュース、チーズ、コーヒーのプチ・デジュネ)そして昼食の

12:00からノンストップで深夜まで営業しているのです。レストランであ

り、ビストロでもあるんですね。もし宮殿見学に時間を取り過ぎても食べ

はぐれないようにと、このお店を探し出しておきました。ステーキ中心で

すが、伝統的なフランス料理のお店です。

 ネットのHPで知ってはいましたが、中はなかなかに落ち着いた雰囲気で

た。外にはテラス席もありますが、寒いのでとっも無理。サービスの女

性はテキパキとした人で遅く来た私達に、嫌な顔一つしません。まず前菜

兼スープと言う事で私はフォアグラ、娘は寒いからと熱々のオニオン・ス

ープを頼むことにしました。他に食事をしている客はいません。多分、そ

れでシェフが一旦休憩に入ってしまったのでしょう。料理が出てくるまで

に多少時間がかかりました。他にはカフェを飲んでいるお客が一人だけで

す。待っている間に女性が私達の写真を撮ってくれたりしました。


時々訪ねるサイト、「4travel」ではヴェルサイユでの

ランキング2 位のル・ブーフ・ア・ラ・モード のテーブル

貼り付け元 <http://4travel.jp/overseas/area/europe/france-ile_de_france/paris/versailles_par/restaurant/ >
ブフ テーブル

ものすごいボリュームのフォアグラ。

これは二人で分け合わなければちょっと無理。


ブフ フォアグラ


オニオン・スープは熱々でなくてはいけません。

ところがチーズの蓋の中はまだ冷たかったんです。

やり直して貰いました。

 

ブフ オニオンスープ


 フォアグラはまずまずの味。悪くは無いのですが、高級料理店のような

わけにはいきません。この大きさに最後まで美味しく食べるのが無理だっ

たと言うのが正解でしょう。サラダ菜などの野菜が添えてあれば、もっと

美味しくいただけたかと思います。お皿の左上に「fleur de sel」(フル

ール・ド・セル)と言うカマルグ地方特産の“塩の花”が置いてあります

が、それだけではちょっとキツイかと。一方のオニオン・スープ。娘の評

価は「悪い」と付きました。一度温め直しをすることになったからです。

中にはソテーした飴色のオニオンとスープに浸したパンが詰められていま

す。私も半分ほど食べましたが、スープ自体が特別美味しいとは言えない

レベル。でも普通だと思いました。「ひたパン」が苦手な方は注文を控え

た方が良いかも知れません。量がハンパ無いですから。次に頼んだのは

レストランの目玉、ステーキです。最低300gからですと言われ、内心ぎく

り。二人で分けても食べきれるでしょうか?


必ずポテトの山盛りが付いてきます。

フランスのポテトはほんとうに美味しい!


ブフ ステーキ



 いや、参りました。二人でペロリと食べてしまったんです。少し足りな

いぐらいでした。やはり軟らかくはないですが、塩だけで焼いた、お肉自

体が旨いんです。もう少しじっくりとメニューを見て前菜に軽めのものを

頼めば、ステーキは一人が300gでいけてしまいましたね。ポテトは残しま

した。美味しいのですが、山盛り過ぎです。

 ル・ブーフ・ア・ラ・モードは、いかにも昔のままのスタイルのレスト

ンでした。ちなみにこのステーキのお値段は19.50€(約2,800円)フラ

ンスは食品の物価は安いけれど、人の手が加わるといきなり高くなります。

なのにこの金額。かなりお得だと思います。本日の昼食はエビアンを含め

46.30€(約6,600円)。食後のコーヒーが入っていないですって?そう

なんです、わざと頼みませんでした。これからベルサイユで一番古いと言

われているパティスリーに行くからなんですよ。

 お店はノートルダムの広場を横切る「Ru.de la Paroisse」(パロワス通

り)にあります。そこへ向かう前に折角だから寄りましょう、市場に。名

前にある通り、この広場には市場があります。スケジュールでは火・金・

日の曜日にやっている屋外のマルシェに行くはずでした。そのために、わ

ざわざ火曜日をベルサイユ行きにしたのです。ところが朝のトラブル会議

で少し遅くなり、更に宮殿の入場で時間を思いがけず多く取られてしまい

ました。屋外マルシェは14:00で終わりです。とうとう間に合いませんでし

た。特に食材のマルシェと言う事だったので、期待していたのですが。ち

なみに他の曜日の、木・土曜日は洋服や雑貨のマルシェが屋外に立つらし

いです。

貼り付け元 <http://gloria-tours.jp/france/recommend/h20110610100519939.html >


 でも、諦めるのは早い。ここには屋内の常設市場もあるからです。朝の

7:00から19:30までの営業なので、まだ大丈夫。(実際にこれから行かれ

る場合は、事前にご確認下さい)市場好きが、寄らないわけには行きませ

ん。


この標識が目印です

ベルサイユ  市場標識


市場全体。時間的に人が少なく、ゆっくり買い物が出来ました

市場全体


見事な野菜たち
市場野菜

 

チーズ専門店。種類や新鮮さがすごい!
チーズ


こちらは果物屋さん。ここで色々買いました。

果物



 市場では果物3種(洋梨、チェリー、レッド・カラント)で22.42€(約

3,200円)、そしてチーズは普段食べ慣れているカマンベールを。(領収

貰い忘れしました。10€しなかったかと)産地を聞くとノルマンディー

だと言っていました。チェリーはフランス産を確認。スペイン産も出回っ

ているからです。レッド・カラントは「groseille rouge」と書いてグロ

ゼイユ・ルージュと読みます。子供時代が北海道ですから、良く食べま

した。もちろん自分の家の庭で採れたものです。確かグロゼイユではな

グズベリーと言っていたと思います。

 もし泊まっているホテルの近くにマルシェが無いのなら、宮殿に行く前

か後に寄るだけの価値ありです。時間的にも19:30までやっているので、

食後の果物を買うとか、お土産にチーズを買うとか。でもベルサイユ近辺

新鮮な野菜狙いだったら、朝早くに来て屋外マルシェへ。地物が多く出

ようですよ。買物した後は、それを持ち歩いて宮殿見学をすることにな

ますが。ディバッグに入れて背負いましょうか。私も鳥の丸焼きを買っ

みようかと密かに企んでいたので、準備(密閉用のジッパー付きストッ

クパックや折り畳み式のエコバッグ)をしっかりして来ました。今回は

念な結果になりましたが、市場巡りはこれが最後ではないので、全くメ

てはいません。