どんどん砂利道の広場を歩き、宮殿に近づきます。そして、えっ!と驚
くほどの人、人、人を見ました。まるでディズニーランドの入口みたいに
人が行列を作り、それがうねうねと続いているんです。あら、これはこれ
はと余裕で係の人にミュージアムパスを見せて入口を尋ねました。ところ
が、この延々と続く行列に並ばなくてはいけないらしい。パスに入場優先
権が無いって・・・。ベルサイユの場合はただ入場券を買わなくても済む
と、そういう事なんですね。がっかりです。でも、ここまで来て帰るわけ
にもいきません。仕方なく並びました。20年前は全く並ぶことなく入場す
ることが出来ました。あれは6月の末。今の5月の末でこれです。これか
らどんどん気候が良くなります。観光シーズンには一体どうなるのかと思
い、調べてみると・・・。
ありました、ありました!情報が。「Chateau-de-Versailles」(ベル
サイユ宮殿)のHPに。“見学前の準備→すべての情報→Q&Aおよび見学の
参考に”の順に入って行き、やや真ん中あたりに“混雑が見込まれる日、
開館日および開館時間”を見つけました。ハイシーズンは4月~10月、そ
してかなり混雑する曜日は火曜の10:00から15:00の間。一覧表のこの部分
は真っ赤なゲージ!!まさに混雑真っただ中に私達は飛び込んで行ったわ
けです。
ハイシーズンで比較的空いているのは、水・木・金の9:00から10:00、
15:00から18:30まで。10:00から15:00はやや混雑となっています。月曜日
は休館です。火曜は休館の翌日だから混むんでしょうね。またしても、油
断しておりました。ルーブルもそうですが、何度か訪ねた事がある場所は
それほど調べなくても大丈夫と勘違いしていたようです。当然のことです
が、色々と随分変わりました。HPには詳しいチケット情報や宮殿以外の
(トリアノンなど)情報もありますので、これから行かれる方は是非チェ
ックされた方が良いと思います。
貼り付け元 <http://jp.chateauversailles.fr/jp/prepare-my-visit-/single/faq-en-jp >
ベルサイユ“宮殿”の創立者、ルイ14世。
(その前は狩猟用の館だったそうです)
並んで、並んで、金色の柵の向こうにある正面の中庭まで約1時間ちょ
っとかかりました。立っている間の寒さったらありません。みんな寒そう
にしていますが、半袖や短パンの人もいたりします。パリの5月の天気は
難しいですね。私達は出掛ける前から分かっていましたので(ネットでパ
リ1週間分の天気をチェック)、長袖にジャケット。それでも寒かったで
す。並んでいる間に私だけ宮殿に向かって左側にあるインフォメーション
へ行き、敷地全体のマップと宮殿内のパンフレットを貰って来ました。こ
ういう時、二人で行くのは便利だなと思います。
ベルサイユ敷地内マップ
ベルサイユ宮殿内マップ
四つ折りを広げたベルサイユ宮殿内マップ
やっと順番が来て、中に入ります。団体見学の小学生が沢山来ていまし
た。恰好からして近郊の街かパリから来たみたいです。そう言えば、ルー
ブル美術館でも幾つもの小学生の団体が来ていましたね。歴史的建造物や
美術館、博物館などの見学を東京の小学校ではあまりやりません。近場の
工場などの社会科見学はあっても、江戸城見学は聞いたことがありません
ね。何故でしょうか?今は皇居となっている所ですが、歴史的には色々な
事件があった場所です。社会科の勉強の役に立つのでは?と思うのですが。
この宮殿は最初から豪華絢爛なものではありませんでした。ルイ14世が
ここベルサイユに移り住んでからどんどん改修、増設され立派な宮殿にな
ったのです。何故、太陽王と呼ばれ絶大な権力を誇ったルイ14世が大都市
パリに君臨しなかったのか?それは幼少の頃の事件に関係していたそうで
すよ。こんな風に小学生の彼らは学ぶんでしょうね。私の友人は歴史が得
意じゃないこともあり、マリー・アントワネットの時代に作られた宮殿だ
と思っていたそうです。そうですねぇ、あまりにも「ベルばら」は有名で
すものね。
宮殿前の太陽王の騎馬像。
ここではまだあの混雑に気が付いていません
柵の向こうは大勢の人が。この寒さの中、短パンの人も!
ここは王家の礼拝堂。全く知りませんでしたが、ここで
マリー・アントワネットとルイ16世の挙式が行われたそう
です。貼り付け元 <http://heup.exblog.jp/8738906/ >
天井画にも注目です(ヘラクレスの間)
宮殿の見学には約1時間30分程度かかりました。11時前に宮殿前の「Pl.
d'Armes」(アルム広場)に着き、待たされて入場したのが12時過ぎ。もう
午後の2時近くです。もっと丁寧に見れば倍以上の時間がかかったと思い
ます。この後はプチ・トランに乗って庭園の見学に行く予定です。
ところでベルサイユだけでなく、出発前に気になっていたのはパリのお
手洗い。以前はとても少なく、困ったものでした。今回ベルサイユではか
なり良くなっていたのでびっくり。ウオッシュレットやシャワートイレで
はありませんが、備付けの紙は充分ありました。そしてトイレおばさんも
いないため、安心して利用する事が出来ました。
綺麗でホッとしました。あまり混んでいなくて助かった!
また「Versaillesの領地マップ」にはエレベーターの場所(お年寄りや
体の不自由な方限定のようです)、一時預かり所、オーディオガイド、おむつ替え
コーナー等も記載されています。マカロンの販売場所もありましたが、確かパリ
の「Laduree」ラデュレ-の出店だったと思います。スケジュール上で行く予定が無
い時には、ここで買ってしまうのも一つの手ですね。お土産屋さんとしては、
「boutiques de musees」(ブティック・ミュージアム)が入っています。
ルーブルやオルセーなど、パリ市内のほとんどの美術館の書籍やポスター
、DVD,ステーショナリーを扱っているお店。アクセサリーやファッション、ジュエリ
ーなどのネット販売まで手掛けています。
貼り付け元 <http://www.boutiquesdemusees.fr/en/ >
ブティックで買った栞は娘のコレクションです
同じブティックで買った、アップルゼリー入りキャンディ。
ルイ14世が作らせた農園で採れたリンゴを使用。4.90€
その他、宮殿内にはパリに本店がある「Angelina 」(アンジェリーナ)
が入っていました。ここではクロック・ムッシュなどの軽食を取る事が出
来ます。私達は昼食を取る場所を他に予定しているため、入りませんでし
た。このお店のウリはケーキのモンブラン。以前本店で食べたことがあり
ますが、寒い冬でした。暖かいカフェオレと共に頂きましたが、なかなか
の味だったと記憶しています。今でも同じかどうかは分かりませんが。
それではプチ・トラン乗り場に向かうとしましょう。乗り場は宮殿北翼
の前にあります。(宮殿内からも良く見えました)寒さのせいか並んでい
る人も多くありません。切符を買って(@7.50€)乗り込みます。ルート
は私の記憶が正しければ、「宮殿→大トリアノン→小トリアノン→宮殿」
だったと思います。ここでルートマップ(日本語があったらしいです)を
貰うのを忘れてしまいました。残念ですが、寒くて寒くて早く乗りたかっ
たのです。もう一つ残念と言えば、プチ・トランはマリー・アントワネッ
トが作らせた「村里」を通らないこと。小トリアノンで降りて歩くしかな
いのです。寒すぎたこともありますが、3時近くになっていたため断念し
ました。まだお昼ご飯を食べていません。
トランはいっぱいになると発車します。
次のトランがスタンバイしているので、あまり待ちませんでした。
(シーズンにより違うかもと思います)
プチ・トランのチケット。可愛いですね
大・小の各トリアノンで一旦下車して見学し、次に来たトランに乗る。
これが本当の楽しみ方なのですが、私達は途中下車もしませんでした。ゆ
っくり楽しみたい時はもっと早くに来るか、2日間に分けるかですね。プ
チ・トランの詳しい情報はHPがありますので、事前に調べておくのも良い
と思います。
http://www.train-versailles.com/
(コースについては「Circuit」で、時間は「Horaires」で調べることが
出来ます)
大トリアノンの前にはスタンドのお店が出ていました。すごく良い匂い
がしています。なんと、さつま芋かと見間違いしそうなほど大きなジャガ
イモのホイル焼きを売っていたんです。皆さん降りて買って、食べていま
した。実に美味しそう。飲み物を買いベンチに座って食べている人もいま
した。頑張って降りて、食べてみれば良かったなと思うほどの熱々を、隣
に座った女性が食べています。羨ましかったですね、とっても。でも降り
て次のプチ・トランを待つのは、ちょっとしんどいぐらいの寒さ。天気が
良い日だったら絶対に試してみたいと思いました。他にオレンジを目の前
でプレスしてジュースにするスタンドも、昔と変わらずにありました。
手入れの行き届いた庭園には目を見張ります
宮殿北翼に戻って来ました