講演とシンポ”初期稲作の担い手・・・”② | しもちゃんのブログ

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昨日の案内では開催「年」を誤ってお伝えしました。

正しくは2003→2013年です。


今日は

裵眞晟さんの「韓半島南部における初期農耕文化の動態」の概略を予告します・

裵眞晟さんは釜山大學卒で、国立金海博物館、中央博物館を経て、現在は釜山大学校準教授です。


韓半島の初期農耕文化(青銅器時代)は前期と後期に二分され、後期が松菊里文化を核とする先松菊里以降の段階とする。この段階になると前期と各種の面において変化が生まれ、農耕文化段階の完成した姿を示すと。

大集落や還溝が出現し、住居址形は松菊里形となる。石器において柱状片刃石斧に抉りが入った有溝石斧となって機能が安定し、三角形石庖丁、一段柄石剣、一段茎石鏃が出現する。その変化は墓制にも及ぶ。


しかし、そうした変化は突然起こったのではなく、前期後半に芽生え、石斧のセットはこの段階に完備し次期の変化への準備が整うのみならず、遺跡も前期前半から順調に増大を見せて、後期に繋がってゆく。

そして、後期段階に至って、列島に稲作農耕が伝わったとするのである。


これは列島になぜ稲作が伝わったかを考える、根本条件を示したものとして有用である。