ああ、もっと仕事がさくさく進められる保健師になりたい!
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ああ、もっと仕事がさくさく進められる保健師になりたい!
何となく時間が空いてしまいました。
今日は代休です。基本的に土日はお休みなんですけど、先週末はある仕事に引っ張り出されたのです。その代休。
今月は、年末年始も絡んでいるので連絡取りまくりです。「○日から○日は施設がお休みなのでデイサービスはありませんよ~」「ヘルパーさんは今月は○日が最後で、1月は○日から来てくれますよ~」訪問して直接説明する場合もあるんですが、そんな時間もないので(訪問に割かれる時間もバカにはならない)電話でゴメンなさい、って感じで。まあ、施設とかケアマネさんからも同じ説明がされてるので、「ああ、聞いてますよ~」って方がほとんどなんですが、たま~に「聞いてなかったわ~」って方もいるので(気を遣って頂いているのか、本当に聞いてなかったのか、はたまた認知なのか・・・)こちらもしつこいくらい連絡します。
予防の場合、この時期に新規申請や申請更新がないのは本当にありがたい。別にそういう決まりがあるわけではないのですが、12月・1月にアセスメントに行くことは滅多にないですね。逆に介護の方は申請が多くて、ケアマネさんが困ってるみたいですが。
それじゃ何にそんなに忙しいのか。1月のケアプラン(計画書)を考えるのもそれなりに大変なんですが、最初にも書いた担当とは全く関係のない仕事が増えてきちゃうのです。「なんでこれを!?」っていう仕事が回ってくるんです。私が下っ端っていうのもあるんですけど、行政は行政でいろいろとあるんです。
税金だってちゃんと払ってますし。
(公務員=税金泥棒みたいなイメージってまだあるんですかね。結構がっつり取られてるんですよ・・・。)
次回はそんな他部署に引っ張り出されたときの話。(ちなみに代休を取ったので、その分の賃金は発生していません)
一通りの説明(長かった・・・)を終えたところで、私の仕事のことを。
アセスメント訪問に行くと、大抵は「待ってました!」とばかりに受け入れてくれます。こんなこと もありますけど(笑)
高齢者を主に担当しているので、もちろん訪問する家も高齢者世帯が多い。おじいちゃんおばあちゃんの家って感じで、だいたいが古くて暗いんですね。
特に私が担当している地区は市街地から離れた農業地帯なので、田んぼ・・・畑・・・あ、民家発見!みたいな。訪問する家に行くにも細~い狭~いあぜ道を「だ、脱輪しそう・・・」とびびりながら前かがみに運転し、やっとたどり着く。もうここまでで軽い疲労状態です。
ところで。おじいちゃんおばあちゃんって他人に何かあげるのが好きですよね。
私も必ず何かを持たされて帰ってきます。もちろんすごい勢いで断ります。「仕事中だからっ!」「まだ他にも行かなきゃいけないところがあってっ!」・・・お構いなしなんですね。むしろ断ると機嫌悪くなったりして。でももらったらダメなんだよ・・・。
よく頂くのが農作物。畑で採れた野菜を袋にい~っぱい。一度「つまらないものだけど」と米10キロを出されて「それはさすがに・・・」と丁重にお断りした覚えがあります。
あとは飲み物。お話を聞いてるとお茶を出してくださるので、ちょっと口をつける程度に頂きます。
以前、マネジメントの担当を持ち始めたばかりのとき。一人暮らしのおばあちゃんの家へ訪問に行ったんです。「何もないんだけど・・・」といいながら冷蔵庫から飲み物を出してくれました。薄いオレンジだったので「オレンジジュースかなあ?でも臭いがしない・・・」と思っていたら、なんと水垢みっちりの水道水。おばあちゃんが冷蔵庫から容器を持ってきたときに気づいたんです。容器がオレンジに染まってるー!
まだ口をつける前だったのでセーフ!と思いきや、おばあちゃん美味しそうにゴックゴク飲んで、私にも「遠慮しないでどうぞ」と盛んに勧めてくる。ど、どうしよう・・・まあ水垢で死にはしないだろう!と腹をくくってゴクン。飲んだ!!Σ(゚д゚;)
何でしょう、あのまったりした口当たり。水にはないはずのねっとり感。
その後、話もそこそこに役所に戻った私はそれから小一時間トイレから出てこれなくなりました。水道水にあたって死にかけたよ・・・。
ホント、保健師が自宅に来てもお構いなく。
さて、私が担当している仕事「予防給付マネジメント」について。
介護認定審査会で要支援1・要支援2という認定を受けた人というのは、介護保険でいうところの予防給付という枠に入ります。
予防給付とは、介護保険の給付対象ではあるのですが、予防介護を受けることによって現在の状態よりも悪化させないことが目的です。
予防給付で受けられるサービスの一例
1)デイサービスの利用(通所介護サービス)
2)転倒予防アクティビティ(転ばないための筋力トレーニングや体操)
3)ホームヘルパーサービスの利用(訪問介護サービス)
4)住宅改装(手すりや段差の改善)
5)口腔機能向上サービス
6)栄養改善サービス(配食サービス)
7)介護用品の貸し出し(ベッドや歩行杖、車イス、セニアカーなどのレンタルサービス)
介護保険というと施設入所や訪問看護・看護などが分かりやすいサービスだと思いますが、予防給付は「自立」が基本です。デイサービスの利用も多くて週1~2回、ヘルパーの訪問も週1~2回で1回1時間程度。
自分で出来ることは自分で。出来ない部分をサービスで補う。これが前提です。
だから、マネジメントの前のアセスメント訪問では、ものすごくいろいろな部分を観察します。そして必ず「サービスをつかって何をしたい?」「1年後どんな生活をしていたい?」ということを尋ねます。目的をもって使わないと結局はサービスに頼りきりになって、自分で出来ていたことが出来なくなってしまう人が多くなるのです。
マネジメント後、つまりサービスの利用が開始されたあとは、介護施設や担当のケアマネージャーにおまかせします。あまり介入はしません。
ただ定期的に電話や訪問で状況は確認していきます。特に新規で申請した人は納得できるサービスを受けているかとても心配です。1ヶ月くらい経ったときに「どうですか?変わりないですか?」と連絡をします。「デイサービス楽しいよ」という人もいれば「ヘルパーさんと気が合わなくて」という人もいれば「(サービスの)食事が美味しくない」という人もいて・・・感想は様々ですが、何となくの経過はつかんでおきます。そして施設に行ったときやケアマネージャーに会ったときに情報交換をするのです。
最初にその1 を読んでください。
まずは介護保険 の申請から認定、サービス開始までの大まかな流れを簡単に書きます。(地域によって多少違いはあります)(ここに書いてあるのは新規申請の場合です)
①「介護保険を使ったサービスを利用したい!」
↓
②行政の窓口(地域包括支援センター)もしくは介護施設、介護支援事業者に連絡を取る
↓
③介護保険申請に必要な申請書と医師の意見書(←通常は無料で書いてもらえます)介護保険被保険者証(65歳以上の人)を持って行政の窓口へ行く
↓
④提出してもらった書類を見て、行政の担当職員(もしくは行政の委託を受けた介護支援事業者の職員=ケアマネージャー)が自宅に訪問し、本人や家族から情報を得る
↓
⑤訪問で得た情報を元に厚生労働省基準(全国統一)の1次判定(コンピューターによる判定)
↓
⑥1次判定の結果を元に介護認定審査会が行なわれ、最終的な介護度が決定する(非該当の場合もある)
↓
⑦保健師(もしくは看護師)が再度自宅を訪問し(アセスメント訪問)「どのようなサービスを受けたいか」「必要なサービスは何か」など、より詳細な情報を得る
↓
⑧その後、サービス利用計画書を作成。また担当ケアマネージャーと連絡を取り、本人の希望を伝え、ケアマネージャーさんにも同じようなサービス利用計画書を作成してもらう
↓
⑨保健師とケアマネージャーと本人(もしくは家族)とでサービス担当者会議を行ない、計画書の内容と本人・家族の希望が一致しているか確認する。内容に不備がなければ署名・捺印。
↓
⑩サービス利用開始
介護度によって支給額(=受けられるサービスの総額)が決まっていて、自己負担額は1割(+支給額を超えた分)
※ちなみにこちら を参考にしました。(とても分かりやすかったので)
でも私は金沢市の職員ではありません。あしからず。
⑥までは私のような下っ端保健師はほとんどノータッチです。⑦の介護度が決まったあたりで該当した人の情報が入ってきます。(アセスメント訪問から計画書作成までをマネジメントといいます)
保健師はそれぞれ担当地区を持っているので、その地区に住んでいる人を中心に受け持ちます。(担当事業者・施設というのもあります)ウラ情報ですけど。
現在、私が担当しているのは15人ほど。介護度の認定には期限が決まっていて、その都度審査会によって見直しがされます。介護度が非該当になる人もいれば、予防給付から介護給付になってしまう人もいます。
追加や専門用語については日々の仕事について書いていく中で、少しずつ説明を加えていきます。