この本をブログに書こうか、ちょっと悩みました。
だって、装丁からヤバさが滲み出ているんだもん。
文学多めのささかわの読書ブログのなかで、かなり異色な存在感を放っています。
ここでいう「ヤバさ」がどういうものかを言葉にするのが難しいのですが、
誤解を恐れず言うなら、
ある種のゲスさとうさんくささがあります。
「レベル論」って言葉がゲスいし、
「幸福のための」って言葉がなんか怪しい。うさんくさい。
ちょこっと描いてあるイラストはかわいいんだけれど、なんかチープな印象もある。
自分がふら〜っと書店に行っても絶対に手に取らない種類の本です。
…のっけから批判しまくっててごめんなさい。笑
でも、でもです。
この本は、いまのわたしの心を的確につかんで離さなかったんです。
この本は、わたしの悩みのもとをガシッと掴んで揺さぶってきたのです。
前置きが長くなりましたが、
藤本シゲユキ『幸福のための人間のレベル論』は、恋愛カウンセラーの著者が自身の経験をもとに作り上げた「人間レベル論」の解説書です。
「人間レベル論」とは、人間を9つのフィールドに分類し階層付けたもので、著者は人間レベルのフィールドが高くなればなるほど”幸せ”な人生を送れるようになると断言したうえで、レベル上げのための方法を書き尽くしています。
「レベル」という言葉を使うため、どうしても反論が出がちになりますが、著者は以下のように注意書きを添えて、読者に誤解を与えないように念押ししています。
「人間レベル」という書き方をしているので、誤解を招きやすいかもしれませんが、前述のように、ステージやフィールドが上になればなるほど幸福度が高い生き方ができるようになり、人や社会に愛をもって貢献できるようになるというのが、人間レベル論です。 (12頁)
著者が提唱する「人間レベル論」のフィールドは以下の9つ。
お釈迦様フィールド
ペガサスフィールド
ライオンフィールド
ねこフィールド
ハリネズミフィールド
チワワフィールド
うさぎフィールド
きつねフィールド
けだものフィールド
上に行くほどレベルが高く、下に行くほど低くなります。
9つのフィールドは大きく4つのカテゴリーに分けることができ、
最下層の「けだものフィールド」と「きつねフィールド」は「人でなしステージ」、
「うさぎフィールド」「チワワフィールド」「ハリネズミフィールド」は「第一階層・気づいていないステージ」、
「ねこフィールド」「ライオンフィールド」は「第二階層・気づいてるステージ」、
最上層の「ペガサスフィールド」「お釈迦様フィールド」は「第三階層・悟りステージ」と分類されます。
著者によると、全人口のおよそ8割が「気づいていないステージ」と「人でなしステージ」にいて、残りの2割が「気づいてるステージ」「悟りステージ」にいるそうです。
本書の前半は9つのフィールドと4つのステージの細かな解説があり、後半は「気づいていないステージ」から「気づいてるステージ」へレベルアップするための方法論が書き尽くされています。
この本で、わたしは多くのことを気づかされました。
気づいた、ときれいな言葉を使いましたが、読みながら耳が痛すぎて悲鳴をあげてました。笑
自分が見て見ぬふりをしてきたところをグサグサ刺され、抉られまくったのです。
ちなみに、自分がいるフィールドを確認したら、チワワフィールドでした。
なぜそう断言できるかというと、チワワフィールドの特徴が当てはまりすぎたから。
チワワフィールドの特徴は
愛されたいという思いが強く、すぐ人に執着する
自己肯定感が低いので自分のことを認められず、本来なら長所になるべき部分を短所だと思っていることが多い
自分の不安と恐怖を自分で処理することができず、人になんとかしてもらおうとする or 期待する
コンプレックスが強くそのせいで自信が持てないと思い込んでいる
(33頁)
…など。ぐはぁー!!
グサグサ刺さりました。抉れました。
日本人女性に多いフィールドなのだそうですが、「気づいていないステージ」にがっつりあてはまっていてショック。うぬぼれていたわけではありませんが。
ですが、自分のためにしっかり受け止めなければ!と思い、悲鳴をあげながら読み進めました。
本書を読んだきっかけは、コーチングをやったことで自分の課題がはっきりわかったからです。
「気づいていないステージ」から「気づいているステージ」に上がるための方法論のなかにも、自分が課題としているところがいくつも書かれていました。
特に課題だと思っているのは以下の3つ。
客観的思考を身に付ける
世間体や人の評価に縛られずやりたいことをやる
「〇〇すべき」という思い込み(固定観念)や「人にどう思われるだろう」という人の評価にとらわれてしまっているから、わたしはチワワフィールドなんですよね。
ここを克服しない限りはレベルアップの道はないと著者も断言しており、わたし自身も「やっぱりそうかぁ…」という複雑な気持ちで読みました。
複雑な気持ちになったのは、上記の3つの課題のハードルが高いと感じているから。
ですが、著者はこうも言います。
変化は痛みを伴うもの。楽して自分が変わることなんてない。と。
本書は自分の立ち位置の把握だけでなく、その上の階層にいる人たちと自分との違いや上の人たちがどういった心がまえで生きているのかといったこともわかるので、めちゃくちゃたくさんの発見があり、写真のようなふせんだらけになりました。
自分を客観視する練習を続けていますが、めちゃくちゃエネルギー消耗するのでかなりしんどいです!(笑)
でも、自分のためになっている実感はあります。
引き続き頑張りま~す!
本書は、わたしのように自分に自信が持てない人で、現状を少しでも変えたいと思う人には良いきっかけと衝撃が得られる一冊です。
見た目はヤバそうですが(笑)、中身はめちゃくちゃ良い本です!
気になった方はぜひ手に取ってみてください!