The world of a dream -3ページ目

The world of a dream

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『なぁなぁ』

「……なに。」

『まだ?』

「うん、まだ。」


教科書やノート、それにパソコンとにらめっこしている私。
その後ろから、私の服の裾を引っ張っている彼。
今は正直鬱陶しい(笑)


『なぁーー暇やねんけど。』

「それがわかってたのに、来たのはあなたでしょ?」

『そうですけど……』

「…もう少しで終わるから…」

『ほんまか!さっきから、そればっかやぞ!全然終わらんやん!』


そりゃ、私だって早く終わらせて、
たくさん話したいよ…今日仕事オフだ。
って言ってたから。
だけど私も実習前での忙がしいんだよね。
やっと二人のオフが重なったのに……
これじゃ……


「……ごめん」

『いや!ええねん!俺が無理言ったんやから!ほら、早く終わらせろ!』

「うん、ありがとう。亮ちゃん」


ニコッといつも通り笑ってくれて良かった。
また勉強をしていると、うしろの方から、


『なー』

「んー?」

『そういえば、実習地どこになったん?』

「えーっと、茨城と山形だよ。」

『茨城と山形かぁー、ふーん。』

「うん」


二人の間に沈黙が流れた。


『はぁ?!どういうことやねん!
東京におらんの?!』

「ちょ、びっくりしたなー。」


背後からいきなり大きい声で言われたので、
椅子から落ちそうになりましたよ、亮ちゃん。


『な、なんで東京じゃないん??』


そんな泣きそうな子犬フェイスで言われたら困るよー。


「わたしが決めた訳じゃないもん。
先生が決めたんだもん。」


そかー。と言いながら、
椅子を持ってきて私の隣にくる亮ちゃん。


『何日間?』

「2ヶ月」

『2ヶ月?!』


これ前に言ったんだけどな……


「大丈夫?」

『…あかん』


わたしも辛いんだよ、錦戸さん。
と思いながら、亮ちゃんの顔を覗くと、
ほんとに嫌そうな顔をしている。


「今まで、東京と大阪で平気だったんだから大丈夫だよ!」

『東京来たときに会えたやん。』

「ま、まあ…」

『しゃあないか…じゃコンサートあったとしても…』

「行けない」

『もう、あかん俺。』

「ちょ、それはダメ!頑張って!」

『だってー……』

「ファンの人たちのために頑張るの!
アイドル錦戸亮なんだから!」


おん。と小さな声で返事をする錦戸さん。
相当ショックなんだろうな。
しょうがないか…


「やっぱり、今日は勉強終わりっ!」

『ほんま?!でもええんか?』

「うん!良いの。お昼だしどっか食べに行く?」


『行く行く!』


さっきの悲しい顔をどこへいったのかな?
ってくらいニコニコな亮ちゃん。


「じゃ着替えるから部屋から出て?」

『いやや。』

「は?」

『手伝う』

「一人でできる。」


ええやん。と言って近付いてくる。


「無理です。」

『拒否権はありません。』


どんどん近付いてくる亮ちゃん。
トン。両手を私の肩の上に置いた。


『いだきます。』


あぁ神様どうか一生私を東京に戻さないようにしてください。




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