『なぁなぁ』
「……なに。」
『まだ?』
「うん、まだ。」
教科書やノート、それにパソコンとにらめっこしている私。
その後ろから、私の服の裾を引っ張っている彼。
今は正直鬱陶しい(笑)
『なぁーー暇やねんけど。』
「それがわかってたのに、来たのはあなたでしょ?」
『そうですけど……』
「…もう少しで終わるから…」
『ほんまか!さっきから、そればっかやぞ!全然終わらんやん!』
そりゃ、私だって早く終わらせて、
たくさん話したいよ…今日仕事オフだ。
って言ってたから。
だけど私も実習前での忙がしいんだよね。
やっと二人のオフが重なったのに……
これじゃ……
「……ごめん」
『いや!ええねん!俺が無理言ったんやから!ほら、早く終わらせろ!』
「うん、ありがとう。亮ちゃん」
ニコッといつも通り笑ってくれて良かった。
また勉強をしていると、うしろの方から、
『なー』
「んー?」
『そういえば、実習地どこになったん?』
「えーっと、茨城と山形だよ。」
『茨城と山形かぁー、ふーん。』
「うん」
二人の間に沈黙が流れた。
『はぁ?!どういうことやねん!
東京におらんの?!』
「ちょ、びっくりしたなー。」
背後からいきなり大きい声で言われたので、
椅子から落ちそうになりましたよ、亮ちゃん。
『な、なんで東京じゃないん??』
そんな泣きそうな子犬フェイスで言われたら困るよー。
「わたしが決めた訳じゃないもん。
先生が決めたんだもん。」
そかー。と言いながら、
椅子を持ってきて私の隣にくる亮ちゃん。
『何日間?』
「2ヶ月」
『2ヶ月?!』
これ前に言ったんだけどな……
「大丈夫?」
『…あかん』
わたしも辛いんだよ、錦戸さん。
と思いながら、亮ちゃんの顔を覗くと、
ほんとに嫌そうな顔をしている。
「今まで、東京と大阪で平気だったんだから大丈夫だよ!」
『東京来たときに会えたやん。』
「ま、まあ…」
『しゃあないか…じゃコンサートあったとしても…』
「行けない」
『もう、あかん俺。』
「ちょ、それはダメ!頑張って!」
『だってー……』
「ファンの人たちのために頑張るの!
アイドル錦戸亮なんだから!」
おん。と小さな声で返事をする錦戸さん。
相当ショックなんだろうな。
しょうがないか…
「やっぱり、今日は勉強終わりっ!」
『ほんま?!でもええんか?』
「うん!良いの。お昼だしどっか食べに行く?」
『行く行く!』
さっきの悲しい顔をどこへいったのかな?
ってくらいニコニコな亮ちゃん。
「じゃ着替えるから部屋から出て?」
『いやや。』
「は?」
『手伝う』
「一人でできる。」
ええやん。と言って近付いてくる。
「無理です。」
『拒否権はありません。』
どんどん近付いてくる亮ちゃん。
トン。両手を私の肩の上に置いた。
『いだきます。』
あぁ神様どうか一生私を東京に戻さないようにしてください。
Android携帯からの投稿