BEAST IN BLACK FROM HELL WITH LOVE
2019年リリース 2作目
北欧パワーメタル(フィンランド)
曲リスト
- Cry Out For A Hero
- From Hell With Love
- Sweet True Lies
- Repentless
- Die By The Blade
- Oceandeep
- Unlimited Sin
- True Believer
- This Is War
- Heart Of Steel
- No Surrender
- Killed By Death (MOTORHEAD Cover)
- No Easy Way Out (ROBERT TEPPER Cover)
『BATTLE BEAST』を解雇されたアントン・カバネン(Gt/Vo)が結成したバンドの2作目。
前作同様80年代ロック×メタル×ポップサウンドを融合させたサウンドを鳴らす。
「From Hell With Love」というタイトルには夢や情熱のためには地獄(犠牲)もいとわないという想いが込められており、アントンのツアーやアルバム制作を同時に行うハードさとファンに対する愛があり完成したという経験を元にしている。
アルバムのジャケットイラストには飼いならすことの出来ない野獣のような憎しみとどんな困難でも克服することが出来る愛を象徴しているという。
今作でアントンは初めて歌詞の共作を友人と行った。
前作と比べポップ(ディスコ、シンセポップ)感が増し正統派サウンドは減少しているがヤニス(Vo)のシャウトやハイトーン、中性的な声などは健在で全曲印象に残る名盤である。
1曲目の「Cry Out For A Hero」は漫画『北斗の拳』を題材にしたアップテンポでヒロイックな曲である。
2曲目の「From Hell With Love」と3曲目の「Sweet True Lies」はポップなシンセが目立つ曲で前作の「Blind and Frozen」に通じるポップ感とキャッチャーさがある。
4、9、10曲目は『SABATON』風味のあるバトルメタル曲。
6曲目の「Oceandeep」は前作の「Ghost in the Rain」に通ずる壮大なバラード。
11曲目の「No Surrender」は我々の人生そのものが戦場であり、決して戦うことを諦めてはならないというポジティブな意味が込められたヒロイックでアップテンポな曲だ。
12、13曲目は日本盤、ヨーロッパ限定デジパック盤に収録のボーナストラックで「Killed By Death」は『MOTORHEAD』のカバーでこのバンド風にうまくアレンジされている。「No Easy Way Out」は映画『ロッキー4/炎の友情』の挿入歌として大ヒットしたロバート・テッパーのカヴァー曲でこのバンドのサウンドと実にマッチしていて違和感なし。
ポップ感があるので人によって賛否分かれ、特にメタルにポップ感はいらないポップなメタルはメタルじゃないという人達は絶対に認めない作品だと思うだろうが私は前作に匹敵する名盤だと感じた。
80sロック・メタル・ポップが好きな人は是非聞いてほしいアルバム。
好きな曲ベスト3
Cry Out For A Hero
Die By The Blade
No Surrender
公式チャンネルにフルアルバム上がってます