現在日本にいる就活生の誰もが注目している朝井リョウ先生原作の映画【何者】について今日は書こうと思います!かなり自分の視点で語っちゃってますが読んでくれると嬉しいです。
朝井リョウ先生といえば2012年に公開された「桐島、部活やめるってよ」が有名ですよね。この作品は高校生たちを主人公にした青春映画になっています。題名に出てくる桐島は名前だけ出てくるだけで人物は出てきません。彼が部活をやめることにより周りの人間に影響がでていく様を描いています。小説の他に漫画にもなっていて今でも人気な作品です。
そして、今回紹介する「何者」では就活生である大学生5人組を中心にそれぞれが抱える問題や誰かに対する劣等感や優越感など、様々な感情を繊細に描いています。就活が主なテーマになっています。主人公の拓人を演じるのはるろうに剣心で剣心を見事に演じた佐藤健さんです。そのほかに菅田将暉さん、二階堂ふみさん、岡田将生さん、有村架純さんなど今が旬な若手俳優が勢ぞろいしています。
何者の見どころ、それはずばり「就活に見える闇」です。主人公含め5人をメインに物語が進んでいきますが、皆仲が良く自分達の就活に対する思いや夢、恋愛について語っている姿が印象的です。でも、実はそれは表面上だけ・・・それぞれが誰かに対して妬みや劣等感をもっていたり、裏で抱いていた思いを吐き出していたり、リアルな就活生の現実がそこにはったんです!(小説で見た時は鳥肌が立ちました)
「就活に見える闇」ですが、これは就活を通して自分が“何者”なのか考える機会でもあると思います。「村上豊彦」は一体何者なのか、と自分のことを客観的に考えた時、他の人にはない自分だけの長所をすぐ言えなかったりします。それと同時にじゃあ他の人はどうしてるんだろう、って思ってしまったり。自分ができないことを誰かもできないんじゃないかな、とかあの人はできるのかな、と比べて劣等感を感じることもあれば優越感に浸ることだってあります。就活もそうですが、自分の人生なんだから思う通り生きればいいのについつい周りの人と比べてしまうことが誰にだってあります。そういう闇をこの映画では演技力のある俳優さん達がリアルに演じています。
友達と共に戦って内定を出していけば良好な関係を築けると思うんですが、やっぱりそうはいかなかったりしますよね。でも自分との戦いであることを忘れてはいけないんだとこの映画を通して改めて思いました。就活生には心を抉られるような内容かと思いきや自分を見つめ直す機会をくれた映画だと思いました。