相模湾、冬のサワラジギングのキモ
シーズンによって違いは出てくるとは思うが、ここ数年だけで見ると
使われてるジグの重さややり方、タックルセッティングなど共通することが多い。
先日のジギングでも他のお客さんとの違いや有効な手段などで差も出ていたので、
あくまで参考だけど、書き連ねてみます。
「こんなのも良かったよ!」というご意見あればコメントお願いします♪
ちなみに、以前書いたキャスティングの記事はコチラ→相模湾、サワラキャスティングのキモ
条件としては冬のサワラキャスティングの時期(2月頭~3月末くらい)で、
サワラが浮かずにジギングをするときに使う道具。
いわゆる西側と言われる大磯、二宮エリアは水深70~110mが基本。
そして東側と言われる長井、亀城、城ヶ島、剣崎エリアも80m前後。
使うジグの重さはほぼ同じで準備すると対応しやすい。
1、ジグの重さ・形状・カラー
まず、持っていくジグの重さだが、130~200gだろう。
西側で多用するのはここ数年150gが平均で、風と潮が緩いときに130g
150gでもスコーンと流されてしまうときに180~200g
これ以上重いものだと、形状と相まって長くなってしまい、アタリも減る気がしている。
いわゆる「セミロング」がど真ん中で、使うとしても「セミロングのショート」。
スロー系は使ったことないが、扁平の形状は潮受けしやすく、
流されてしまうし引き重りも強く、疲れてしまう気がする。
カラーだが、先日までの自分の中では1位ブルピン、2位ピンク、3位グリーンゴゴールドだった。
しかし、いわゆる潮色や天候、時間帯で変わるのが条件としてあるが、
先日はシルバーベースのグローゼブラにアタリが集中していた。
個人的な意見としては、最初に投入するのはゴールド系一拓。
これはまず、その日の潮色を見るためと、ゴールド系でアピールして魚に見つけてもらうため。
しゃくってきてピックアップ時に下からすぐにジグが見えてしまうようなら澄み潮と判断し、
ブルピンなどの青系にシフトする。
濁っていればそのまま使い、次にグロー交じりのピンクなどにチェンジするようにしている。
先日は終日曇りで、波1~1.5mだった。
マイワシカラーとブルピンを投入するも、投入時に自分だけ当たらず
シルバー系が当たっていたのをみてピンクとシルバーにするも不発。
グローのストライプが入っているのが良さそうだったので、手持ちでそのカラーだと
KOMOジグのクレイジーレインボーグローストライプだったので
それに変えたらまずはワラサだったがすぐに当たってきた。
その後サワラ2本にバラし2本、すべて同じジグだった。
他の人のヒットカラーを真似すると答えが返ってきやすい魚だと思う。
それこそタチウオジギングよりもカラーの違いでとても偏りやすい感覚。
乗り合いでも情報を共有することでバタバタっとアタリが出るので、観察することも大事です。
とはいえ、100mの水深だと真っ暗でほぼ何も見えない深さです。
濁っていればグリーンがかったような感じでほぼ見えない。
自分が持っていくのはだいたいこんな感じで、これに180gのメロン屋ウィークベイトが入る。
先日よく当たっていたのがこのタマTV2WAY スパイキー セミロングだ。
写真はタフ165gというモデルで、他にラウンド175gあたりも良い。
ちなみに先日は自宅に置いてきてしまっていました・・・(笑)
自分が釣った7kgのワラサと、サワラ2本は下のジグで、
一番上の写真の、上から2番目のジグで裏表違うカラーになっている。
形状がマイワシそっくりなのもよかったのかもしれない。
カラーも豊富で、受注生産のような販売方法をしているが、
時間(10日~2週間)くらいあればほぼ確実に手に入るので、
「人気でみんな釣果に出すからメーカー欠品でしばらく手に入らない」ということもない。
ちなみに、流されるときは150g以上が良いと思う。
歯型がグロー側に集中している、これだけ見てもグローのストライプに反応した日、
というのが明らかだろう。
昔からかなりよく釣らせてもらったジグがメロン屋のウィークベイト。
130gはとくに、サイズ感がすこし細く小さくなるので、セミロングで食わないときに強い。
東側のエリアではとくに多用した。
もしかしたら、マイワシのときではなくカタクチイワシを食ってるときには
こちらのほうが強いかもしれない。
フォールでもよく釣れる。
上からブルピン、ピンクグロー、グリーンゴールド
2、フック
フックセッティングだが、上にアシスト1本、下にトレブルフックが基本。
根掛りするところもあるが、西側ではそのリスクが少ないので安心してトレブルフックを装着できる。
フロントアシストフックはサワラ用で出してるものだと細軸なのが多いので伸ばされたりもします。
自分がメインで使っているのはヴァンフックのスピアシングルアシストSA-60 5/0
90mから7kgのブリをリフトしても伸びないし、
そもそもヒラマサジギングでもメインで使っているアシストフックなので
サワラメインのジギングでは強度的に一切の心配が無い。
やや細軸だが強く、芯にフロロが入っていてジグとの相性で変えようと思って持ち込んでいる。
ワイヤーが内臓されているものもあるが、入っていたとしても切られたことがあるので、
ワラサやブリ、もしくは10kgオーバーのサワラも視野にいれたら細軸は除外。
吸い込んで食う魚ではないので、フック自体が細くて軽い必要は無いように思う。
それより大型が掛かったときに伸ばされない事のほうが重要だろう。
下のトレブルフックに関してはまだ研究中だが、
今まではカルティバのST56 1/0を使ってきた。
しかし、バレが2回もあったのでサイズを2/0に大きくしようと思った。
もしくはBKKのファングス63UA 2/0にしようか、
ラプターZより緩やかなネムリ形状になっているラプターX 2/0にしようかで悩んでいる。
フック形状に関しては個人的にはサワラの捕食方法からしたらストレートポイント有利。
ただ、船ベリまできてからのイヤイヤ首振りや、
巻き上げ途中でのランしてからの首振りで先日2本バラしてしまったので、
少しネムリの入っているラプターXにして試してみようかと思っています。
通常はストレートポイントが基本。
これも迷ったらST56の1/0か2/0が良いと思う。
ST66だと太くなりすぎて、アタックしてくるサワラに触れただけでフッキングしてくれず
深い水深だとそれなりに刺さるまでロスが出る気がする。
なぜトレブルフックが必要なのかは、
サワラの、追って追って追って…アタックして食う食性によるもの。
もしくはアシストフックに食って、トレブルフックがボディに刺さってがっちりとフッキングできる。
口とボディに掛かったとしても、直線的な引きをする魚なのでそこまで重くはならない。
それより、持ち帰りが基本になるのであればバレにくいほうが良いからだ。
バーブレスかバーブ有りかは、船宿の判断に従うのが基本です。
3、ロッド
6f前後の2~3番。
個人的には2番が最もサワラに適した硬さだと思っている。
ランをロッドが曲がり吸収するのと、口が壊れてしまい易い魚なので硬すぎるロッドは不向き。
ただ、やる水深が100m前後になるのとワラサも視野に入れるなら3番。
それ以下でも以上でもリスクが多くなってきますので、これはもう決め打ちです。
ちなみに以前まで使っていたのはゼナックのフォキート ウィッピージャッファFS59-2で、
かなり柔らかく曲がるロッドなのだが、これでバラしたことはないし、
5kgとやりとりしたことがあるが十分問題なく上がってきたので、パワーも問題ない。
4、リール
スピニングだと8000番
ブレードジギングをやったことある人なら理解し易いかもしれないが、
自分がいくら速いスピードでハンドルを回しても、泳ぐスピードの速いサワラには普通レベル。
HGや番手の大きいリールなら速く巻くのもテンポを落とすのもできるが、
小さくてギヤ比の少ないリールで速く巻くのはこの水深ではまず無理。
100mからの回収も遅くなるので、小さいもしくはギヤ比の遅いリールは不利でしかない。
ベイトだと自分が先日使っていたのがオシアコンクエスト リミテッド300HGで、
ハンドル1回転で84cm
自分だけ2本で少なかったのはこれも原因の一つかと思っている。
もしこれから買うならオシアコンクエスト300XGが
ハンドル1回転101cmなので良いかもしれない。
ちなみにオシアジガーは少し大きすぎる気がするし、フォールのアタリを取るときに
クラッチを返すのが遅れてしまうので不向きな気がする。
じゃかじゃか巻きするときも左右にぶれるし、400g以上あるので重くて疲れてしまうだろう。
5、ライン
PE2~2.5号
けっこう流されてしまうことがあるので、2号がベストだろう。
正直1.5号でも魚の強さ的に問題ないが、おまつりもよくする魚なので、
細すぎると切れやすくなってしまうだろう。
使うロッドも2番が良いので、PEも2号が真ん中となる。
できれば300mは巻いておきたいところ。
リーダーはフロロの35~40lb
「細くない?」と思うかもしれませんが、太いとヒット率は下がりますし、
60lbでも切られる時は切られます。
PE2号に40lbが最もバランスが良いかと思います。
なお、リーダーの長さは長いほうがいいです。
自分は4ヒロ(6m)が最低ラインだと考えています。
理由としては短いときのヒット率が低かったのと、船ベリ間際の攻防があるので
ノットはリールに巻き込むくらいの長さが良いです。
6、誘い
上のリールに通じることですが、ジャカジャカ巻きや回収タダ巻きでの
速いアクションで食うことがとても多い魚です。
自分はあまりやらず、ワンピッチでほぼ通したのですが、
食わせの間を与えたことでワラサがヒットしたのだと思っています。
イナダよりも食わせの間を作るゆっくりとしたアクションだとワラサが釣れやすくなりますよね。
これは食性や食い方、獲物を追う方向などの違いです。
イナダやワラサ、カンパチなどは食った瞬間に反転して下や横に向かう習性がありますが、
サワラは食ったらそのまま真っ直ぐ進むことも多いです。
だから切られたり、当たったあとこちらに向かってくるのでリールや竿が軽くなり、
バレたかと思うのです。
先日はジャカジャカ巻きで通したお客さんのほうが自分より圧倒的にヒット率は高かったです。
直線的に泳ぐサワラには直線的なアクションが良く、
ジグを飛ばしすぎたり、バタバタと動かすとラインカットされやすくなります。
イメージ的にはジグをしゃくったあとにジグが下にフォールしないくらいな感じ。
フォールで当たるときはジグを落とし込んでいるときに当たるのであり、
しゃくったあとに当たることは少ないです。
巻きでもフォールでも、怪しいと思ったらまずは合わせよりもリーリングです。
合わせ自体は、強くやりすぎると口が壊れてしまうので過剰な合わせはしないほうが良いです。
フォールだとフロントアシスト、巻きや回収だとほぼ100%に近いくらい
リヤのトレブルに掛かります。
また、レンジですが「100mで下から20mまで」というのが多いです。
が、かなり遊泳層に幅のある魚ですので、そう言われてもプラス20mは見たほうが良いです。
実際、同じアナウンスのときに自分が回収したときにヒットしたのは100mの下から50mでした。
ちなみに…7kgのラグビーボール体型のワラサは1mの細身のブリより市場価値が高くなります。
自分が釣ったのも、天然物でラグビーボール体型の7kgオーバーなので買うと5万円くらいします。
着底してワンピッチでワラサを誘い、20m巻いたらジャカジャカ巻きでサワラ狙いにシフト、
というのが現在では最高の攻め方なのはこのブログを見た人だけの秘密で(ニヤリ
7、やりとり
脇挟みしてロッドは曲げたまま水平かやや下げて、常にテンションを保つように巻く。
途中、走ったらリーリングを止めてテンションだけ保つ。
ハンドルからは手を離さない!
手前まできたら身を乗り出してさらに竿先下げて船底にスレるのと、急なランにそなえる。
難しいのはランディングで、水面から出してしまうとバレやすいので、
水面下を滑らすようにタモ網に誘導し、ランディングしてもらう。
どうしてもタモが足りてないときや、全員ヒットしてるときなどはロッドで引っこ抜かずに、
リーダーをグローブした手で掴んで巻いて一気に抜き上げるか、
タモを待てる状況なら水面に出さずに待つしかありません。
とりあえずパッと思いついただけでこんな感じです。
また何か思い出したり、良い方法があれば追記していきたいと思います。
シーズン的にはもう終わりですが…まだ狙いたい人はぜひ参考にしてみてください!
みんなで美味しいサワラを釣って良い思いをしましょう!!