東海第二原発の再稼働を考える─福島原発事故の教訓は忘れ去られるのか | 市民自治ノート - NPOまちぽっとから

市民自治ノート - NPOまちぽっとから

 このブログは、NPO法人まちぽっとスタッフの伊藤久雄が書いています。このブログでは、「市民自治」の推進に必要なさまざまな情報や、NPO法人まちぽっとの活動などを発信していきます。

東海第二原発の再稼働を考える─福島原発事故の教訓は忘れ去られるのか

 

CCNE連続オンライントーク「原発ゼロ社会への道」 2024第8回 

https://www.ccnejapan.com/?p=15470

 

日時:2024年8月6日(火)17:00〜18:00【オンライン(Zoom)開催】

プログラムと出席者:

1.東海第二原発の再稼働を考える ── 福島原発事故の教訓は忘れ去られるのか

/原口 弥生さん(茨城大学人文学部長、原子力市民委員会アドバイザー)

2.質疑応答・意見情報交換

 

申込:下記よりお申込みください。

https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_0RA6Bpw7Qjy1RLAHFsGjJw

(ご案内が届かない場合は、email@ccnejapan.com までお知らせください)

 

※ この企画は、後日Youtubeで公開します。Zoomのウェビナー形式で開催し、ご質問やご意見は当日の質疑応答(Q&A)もしくは、後日メール・FAXなどで受けつけます。

 

主催:原子力市民委員会(CCNE)

http://www.ccnejapan.com

 

5月末からシリーズでお伝えしてきた《再稼働?あり得ない!》シリーズ、第4弾は茨城篇、日本原子力発電株式会社(日本原電)が再稼働をめざしている東海第二原発をめぐる状況をとりあげます。

 

日本原電といえば、同社の敦賀原発2号機(福井県敦賀市)が敷地内の活断層の存在が否定できないことから新規制基準の適合性審査に合格できず、原子力規制委員会が再稼働を認めない判断を示したばかりです。日本原電はまだ粘る姿勢を見せていますが、廃炉になる公算が大きいと言えます。

 

そうなると、同社所有の原発でただ一つ運転可能な原子炉として残るのが、茨城県東海村にある東海第二原発です。(敦賀1号は廃炉決定ずみ。日本最初の商業炉として1966年に営業運転を開始した東海原発は1998年に運転終了し、現在は廃炉作業が進められています。日本原電は敦賀3・4号機の増設を計画していますが、まだまだ「準備中」で着工の目途は立っていません。)

 

東海第二に対しては、住民が運転差止訴訟をおこし、水戸地裁は2021年3月の判決で、「東海第二原発の運転をしてはならない」と日本原電に命じました(現在、東京高裁で係争中)。この地裁判決は、原子力施設の安全性についての国際標準である「深層防護」の考え方に正しく則ったという点で、当然の内容ではあるのですが、画期的なものでした。

 

判決では、避難体制が整っていない事実をもって、原発差止請求の根拠となる「具体的な危険」であると認定しましたが、そのことは、本年元旦の能登半島地震によって鮮明に裏付けられました。 しかし、その後、伊方原発や島根原発など各地の原発の差止訴訟で、「深層防護」を蔑ろにするような司法判断が続いてしまっていることからも、東海第二訴訟の控訴審の行方がますます重要となっています。

 

また、昨年、内部告発によって露見した東海第二原発の防潮堤の「施行不良」問題は、調査が進むにつれ、大変ひどい「手抜き工事」がおこなわれていた実態が判明し、工事のやり直しも避けられない情勢です。 一方で、東海村村議会では「再稼働請願」が採択されるなど、推進に向けた動きが止まっているわけではありません。

 

今回のオンライントークでは、茨城大学の原口弥生さんを話し手にお迎えして、東海第二原発をめぐる錯綜とした状況について、事実関係や住民の懸念について、解説していただくとともに、〈福島原発事故の教訓〉という視点でみたとき、これらのことが何を意味するのか、という点も考えたいと思います。