↑入学式に撮った自撮り


初めましての方は初めまして。そうでない方は私の熱狂的なファンかもしれません。次に出会えるのはきっと夢の中でしょう。

今年度のNP'24で𝒃𝒂𝒔𝒔を担当させていただきます、岸本武輝でございます。今日は名前だけでも覚えて帰っていただけると。




* * 目次 * *


私のプロフィール

私のベース歴

 ┗出会いと別れ編

 ┗感動の再会編

甲南JAZZ研との出会い

締めの挨拶

次回予告




\\簡単なプロフィール//



名前:岸本 武輝(きしもと たける)

あだ名:ピエール

学校:甲南大学 経済学部 経済学科

出身:兵庫県高砂市

誕生日:2005年6月16日






\\私のベース歴//


出会いと別れ編





時は2018年4月。

桜の姿が見えないことに少し物悲しさを覚えながら、当時の私はある教室へと向かっていた。



"初心者歓迎!吹奏楽部ミニコンサート!"



中学1年生で最も大きなイベントとも言える部活動勧誘。自分よりも一回り大きな先輩の勧誘を避けて辿り着いたその教室で、私は運命的な出会いをした。



「あそこで男の子が弾いてる大きなバイオリンみたいな楽器が『コントラバス』って名前の楽器です」



司会の方が舞台上の楽器を紹介していく。その中でも特に私の目を引いたのは、華麗な音色を奏でる木管楽器でもなく、煌びやかなサウンドを鳴らす金管楽器でもなく、教室の空気を震わすパーカッションでもなく、コントラバスだった。


棒を引き弦を揺らす。その瞬間、腹の底まで響く低音が発される。その一つ一つの動きがとても魅力的に思えた。



「続いて演奏する曲は…」



曲の紹介と共にコントラバスを演奏していた先輩がエレキベースに持ち変え、軽やかなJ-POPのイントロが始まる。

手拍子の中に感じた物悲しさは、姿を消した桜のようだった。



───────────────────



「ただいまより、楽器体験の時間に移ります!」



演奏が終了し、新入生が拍手を終えたタイミングを見計らって、司会の方が案内を始めた。それぞれの楽器の代表者が壇上に並び、引きつった笑顔を浮かべる。もっと良い人選はなかったのか。



各楽器の名前が呼ばれ、新入生が思い思いの楽器へと近付いて行く。花形のトランペットやフルートには多くの新入生が集まり、気がついた頃には片手で数え切れるほどの人数しか席に座っていなかった。


まだか。まだ呼ばれないのか。ユーフォニアム、チューバ。並び順から考えて、次呼ばれるのは。



「次にコントラバ──」





「はい!」



食い気味に返事をする。思わぬ大声は演奏開始から一言も声を出していなかったからか、それとも焦らしに焦らされた鬱憤が弾けたからか。



「え、えっと…じゃあ君はこっちに…」



司会の人の困惑の声。周囲から好奇と不安の混じった視線。この光景から考えられることは、私が"浮いている"という事実だった。


しかし、私は逆に問いたかった。どうしてコントラバスに立候補しないのか、と。



────────────────────



「コントラバスを選んでくれてありがとう」



練習用の教室に移動すると、先輩から一言感謝を告げられた。聞くところでは、部員数の減少でコントラバスは3年生の先輩しか残っていないだとか。



「それじゃあ、楽器の説明をしていくね」



ゆったりとした口調で先輩は楽器の説明を始めた。ハリのある低音を鳴らしていた演奏中とのギャップに少し拍子抜けしてしまう。


弓。演奏中に持っていた棒はそのような名前らしい。"棒"と"bow"でニアピンだっただけに少し悔しさを感じる。

弦。GDAEと割り振られた弦たちは、一本一本太さが違うようだった。しかし、GDAEとはどう意味なのだろうか。





「説明ばっかじゃ面白くないし、実際に弾いてみようか」




突然の話題転換に困惑する。しばらく続いた楽器の説明に対して相槌を打ちづける私を慮ってだろうか。だとしても唐突すぎる。



「じゃあ弓を持ってもらって…」



私の態度とは裏腹に、先輩は問答無用で道具を渡してきた。説明を思い出しながら定位置に着く。弓の持ち方は正しいか、楽器の高さは合っているか。入念な確認によって、もはや舞台に立っていてもおかしくないのでは、と思えるぐらいの姿勢になった。


弓を持つ手に力を込める。弓と垂直に重なった弦を震わせるイメージで。思い切り良く右手を引く────





「___♩」




それは不恰好で、不器用で、弦を震わせるどころか、音自体が震えていて。想像していた音とはかけ離れたものだった。


普通の人なら理想との乖離具合にため息の一つや二つも吐くだろう。しかし、"弾いてみたかった楽器"で"初めて音が鳴った"時。






「鳴った!?」




とんでもなく声を荒げても仕方ないのではないだろうか。いや、仕方ないに決まっている。


か細い音。それを打ち消すような大声。これだと、果たしてどっちが楽器なのか分からない。横では先輩が大爆笑していた。楽器の説明をしている時よりも大きな声で。そんな笑うことある?




私とベース(コントラバス)の出会いは、そんな中学時代まで遡る。



────────────────────



「岸本君!ちょっといいかな?」



体験が始まって約2週間。私がドレミファソラシドをオクターブで弾けるようになった頃。そろそろカレンダーをめくる準備をするぐらいの日。私は一人で呼び出された。



「今1年生にやりたい楽器を聞いて回ってるんやけど、岸本君はどの楽器がやりたい?」



手帳を片手に質問をするその方はミニコンサートの司会を務めていた方だ。部活動体験をしているうちに、その方が部長であることが判明した。



「コントラバスでお願いします!」



溌剌と元気に、聞き返されないようハッキリと。迷う要素もなく、私は希望楽器を即答した。


即答には自信がつきものである。実際、私にはコントラバスと決めるに値する根拠があった。この体験期間、何名もコントラバスの体験をする1年生を見ていたが、全員が1時間もしないうちに別の楽器へと移って行った。しかし、私は毎日コントラバスを体験していたのだ。他に誰かが立候補してようが、結果は火を見るより明らかだろう。



「了解!じゃあ、また後で音楽室に来てね!」



手帳にペンを走らせて、部長はすぐさま次の1年生の元まで駆けて行った。廊下に反響する足音が忙しなく、部長にはあんまりなりたくないな、なんて独りごちてみた。




練習場所へ戻ると、先輩が弾くラッキードラゴンの16分音符が聞こえた。自分にもこれを弾ける時が来るのか不安に思いつつ、教室の扉を叩いた。


────────────────────



「1年生は音楽室に集合やってさ!」



勢い良く教室の扉が開き、1年生が私を呼びに来た。ようやくこの瞬間がやってきたか。


楽器を置き、先輩に事情を説明して教室から出る。軽やかに走る足は、訪れる幸福に躍る心を体現しているようだった。






「これで全員です」



音楽室に入ると、自分以外の1年生は全員席に座っていた。黒板の方には顧問と部長の姿が。音楽室特有の上下式黒板は意味ありげに重なった状態で、印字された五線譜の上には『楽器発表!』と丸文字で書かれていた。



「まずは皆さん、入部してくれてありがとう」



着席して間もなく顧問の話が始まる。学校の先生は話が長いと務まらないのか、と心の中で思いつつ、私は窓の外を眺めた。脳のリソースはこれからの練習予定を考えることにほぼ全てを割いた。







話長いな。






「…それでは、皆さんの楽器を発表したいと思います!」



ワントーン上がった顧問の声で、空気が緊張する。ある者は手を組み天に祈りを捧げ、ある者は不安そうに視線を泳がせる。別に希望楽器が通らなくても生きていけるだろうに。


高みの見物。今日は何か曲の練習でも始めてみようかな。そんな能天気なことを考えながら、制服に付着した松脂を手で払った。



「皆さんが担当する楽器はこちらです!」



黒板が上下する。その瞬間、歓喜と悲観の声が音楽室を駆けた。まだまだ子供だなと1年生ながらに達観しつつ、黒板の文字に目を通した。


┏━━━━━━━━━━━━━━━┓

 フルート ○○

 オーボエ ○○

 クラリネット ○○ ○○

 アルトサックス ○○ 

 テナーサックス ○○

 バリトンサックス ○○ 

 トランペット ○○

 ホルン ○○

 トロンボーン ○○

 ユーフォニアム ○○

 チューバ ○○

 パーカッション ○○

 未定 ○○ 岸本 ○○

┗━━━━━━━━━━━━━━━┛




…は?



見つからない『コントラバス』の6文字。なぜか『未定』に振り分けられた自分の名前。確実に、絶対に、部長に伝えたはずなのに。



「楽器が決まった人はそれぞれの練習場所で先輩に報告、未定の人はあと1週間追加で体験してから決めてください」



淡々とした声で部長が指示を出す。立ち上がって素早く音楽室を出ていく者に顧問が注意をしていたが、私にはそちらを気にする余裕などなかった。



「あ、あの、僕コントラバスって言ったんですけど」



「今年は人数が少ないからコントラバスは無くなったねん」

「だから、残ってる楽器からやりたいやつ選んでな」




え。




笑いながら話す顧問に絶望する。どうして希望楽器を聞くときにその旨を伝えなかったのか。どうして余った楽器から選ばないといけないのか。どうして謝罪もないのか。どうしてどうしてどうして。



涙を堪えることもできず、その場で立ち尽くす。私とベース(コントラバス)の別れは突然やってきた。




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




長い!



筆が乗ってしまったので、思わず書きすぎましたね。申し訳ございません。




↑中学3年生1月(アンサンブル大会)の時です。若い。



結局、中学3年間はB♭クラリネットを担当しました。唯一空いててやりたかった楽器がバスクラリネットだったので立候補したのですが、バスクラリネットの枠は奪われました。中学入って早々ツいて無さすぎますね。



ですが!!!!

そんな私にも良き出会いが訪れるのです……






感動の再会編




時は2020年。

中学3年生になった頃、新型コロナウイルス感染症が世間を蝕んだ。緊急事態宣言により自宅での待機を余儀なくされ、顔を合わせて練習することすら許されなかった。



集大成とも言える3年生での吹奏楽コンクールが中止となり、モチベーションは低下。練習にも力が入らない状態が続いた。


いつになるかも分からない演奏披露の場について考えながら、自宅で闇雲に曲を練習する日々が続いた。



6月。久々の登校。




「今年の市内合同演奏会を開催できる運びとなりました!」



ミーティングで顧問から伝えられる突然の舞台。毎年6月にコンクール前の度胸試しと新入生の初舞台を兼ねた演奏会が開催されていたが、外出自粛によって中止になったと思っていた。

が、どうやら勘違いだったようで、実際は3年生の最後の舞台として予定を延期にしていたらしい。



願ってもない舞台に思い思いの声が上がる。ようやく演奏できる、自粛期間に鍛えられた技術を見せてやる、感染症対策は大丈夫かな、久しぶりに別の学校の○○と会える。等々。



その日を境に、それぞれの練習場所からは奏でられた音や新入生に指導する声がよく聞こえるようになった。



────────────────────



8月末。

待ちに待った市内合同演奏会がやってきた。が、特筆して自分の演奏を語る必要はない。強いて上げるなら、マードックのクラリネットソロをリードミスして気まずかったことぐらいだ。反省しろ。




突然だが、私は他校の演奏を聴くことがあまり好きではない。自分の知らない曲を各団体ごとに聞いて、隣の席の友人と演奏について語り合う。そんな平均的吹奏楽部の生徒みたいなことはせず、ただ演奏が始まると気付けば寝ているだけ。何度先輩に注意されてもこの癖だけは卒業まで残っていた。







お昼ご飯休憩を挟み眠気が最大限まで達した頃。演奏が始まるブザーが鳴り、影アナが次の団体を紹介している。しかし、瞼を開けることすら困難な状態の私には聞き取ることなんて不可能だ。


客席が暗転し、眠るのに最適な環境が完成する。血糖値スパイクに恨みを覚えながら、私は意識を手放した───────








「♫♫⌒!!!」



「!?」


心臓に突き刺さるサックスのソリ。脳が揺れて反射的に目を開ける。寝ぼけ眼を無理やり酷使し、音の主を探す。


光が射す舞台上には20人にも満たない演奏者。それなのに、今まで聴いたどの学校の演奏よりも、ひたすらに眩く、轟いていた。



「吹奏楽じゃなかったっけ??夢かこれ??」



戸惑いの声を小さく隣の友人に渡す。友人は、我関せずと言った表情でパンフレットを渡してきた。


壁に掛かったデジタル時計とパンフレットを見比べ、目的の学校の名前を探す。





"高砂高等学校"




その高校は他の学校と変わらぬ字体で書かれていた。こんなことなら特別扱いでフォントとか変えておいてくれよ。



演奏は私の思考を置いて進んでいく。アルトサックスとテナーサックスのバトルソロ、トランペットのソロ、最後にはホール内に響き渡るトランペットのHighCの音。


それまでにあった眠気は何処かへと向かい、私の興味はその高校に釘付けとなった。そして、最も注目したかったのは、煌びやかにボディを光らせる管楽器より少し離れた位置に立っているコントラバスの姿だった。



ウッドベース。その名前を知るのはもう少し後の話。



────────────────────



1月。教師から高校受験について嫌というほど話される。高校なんてどこでも良いと考えていた私には、どれだけ口うるさく言っても無駄だと気づいてほしい。


漠然と吹奏楽を続けることを考える。受験生でありながらなぜかアンサンブルコンテストに出場していたため、進路について考える猶予はあまり無かった。




「ただいま」



いつもと同じ帰り道。18時前に学校を出たはずなのに、空は真っ黒に染まっていた。



「おかえり、進路決まった?」



愛する息子の帰宅を一言多めに迎える母親。過保護気味な母親は、いつもこの調子だ。これが私に対する思いやりの優しさだと思っているので、わざわざ言い返すこともない。



「もうテキトーに決めて通おっかなって思ってる」



背負った鞄を部屋に放り投げて、会話を進める。決めるも何も、興味深い学校が見つからないのだから仕方ない。いや、あるにはあるか。



「学校は学力に見合ったとこを目指すように言うてくるやろうけど、どうせ朝起きられへんねんから、てきとーに決めるぐらいなら好きなこととかやりたいことある学校がええんとちゃう?」





"やりたいこと"



その言葉が引っ掛かった。脳裏に浮かんだのは半年ほど前の合同演奏会。"やりたいこと"なんて言葉は大袈裟かもしれないが、もしこの思いに名前をつけるなら────




「実はさ…」



────────────────────



3月末。

桜は蕾を孕み始め、何者かの門出を祝福する準備を整えていた。


人はその期間を"準備期間"とも言うだろう。中高生が終業式を終え、春休みを満喫している頃。





第35回…」



校門を越える前から見えるのぼり。輝かしい功績を讃えるその文言は、ある種の試練のように思えた。まるで、これから入部するであろう生徒を篩にかけるような。


緊張で息を呑む。俗に言う"強豪校"なら、待っているのは厳しい競争社会。自分よりも熱量のあるベース志望の生徒が入部したら、そもそも高校からベースを始めるなんて。溢れ出る不安は右脳と左脳を右往左往していた。




駐輪場に自転車を置いて校内に入る。高校用に購入した靴を靴袋に入れて、中靴を履く。目的地を目指して私はゆっくりと歩を進めた。






どこやねん😭😭😭





校舎全体を周り終え、ようやく目的地までたどり着いた。しかし、楽器の音どころか人の気配すら感じない。どうやら早く到着し過ぎたようだ。トランペットの音なら廊下まで聴こえるだろう、なんて考えで探すから迷うのである。


歩き回った疲労が作用しその場に座り込む。廊下を駆ける春風は未だ冷たさを含んでいた。







《キュッキュッ》



どこからか足音が聞こえた。第一村人発見と言ったところか。未知との遭遇に備え、襟元を正す。



段々と近付いてくる足音。私は息を殺して遭遇の機会を待った。ファーストコンタクトを失敗するとこれからに影響するため、ここで舐められるわけにはいかない。



廊下の路地の先から人影が見えた。入念なリハーサルを脳で行い、思い切りよく飛び出す──



「ッスーーーー、、、、、、、、、、、、、、、ハジメマシテー」



今にも消え入りそうな挨拶。中学の頃の威勢はどこへやら、私も随分と丸くなったようだ。


目の前にいた女性は目を丸くしていた。そりゃ驚くよね。


────────────────────



「体験に来てくれてありがとう」



遭遇した女性は副顧問の先生だった。私の突然の訪問に驚きながらも、副顧問は丁寧に対応してくれた。練習開始の時間までまだ30分ほどあるらしい。



「廊下で待ってもらうのもなんやし、部室の鍵取ってくるね」



体験希望用紙を渡すと同時に副顧問は先ほどの廊下へ踵を返した。ようやく人と出会えたと思ったら、また1人になってしまった。

しかし、人間は意外と適応が早いようで、副顧問と話してみると緊張は幾許かほぐれた。あとは部室に入って目的を達成するだけ──






「はじめまして!」



突然投げかけられた挨拶に反射で振り向く。いつの間にか背後に立っていた男性はニコニコ笑顔で私からの返答を待っていた。



「ハ、ハジメマシテ」



混乱しながらも何とか挨拶を返す。制服を着ていると言うことは先輩だろう。話す言葉が思い浮かばず、沈黙の時間が過ぎていく。気まずい。



「し、新入生の岸本って言います!部活動体験でやってきました!」



喉を動かして無理やり声を出す。名誉挽回とはいかないが、少しでも印象に残るようにしなければ。



「普通体験に来る子なんていないのに、よく来てくれたね!」



あれ?



話によると、基本的に学校が始まってからの新歓から部活動見学に来るらしい。それなら新入生ガイダンスで体験希望用紙なんて配らないでくれ。



肩透かしを食らったような、鳩が豆鉄砲を食ったような、そんな気分でいると副顧問が帰ってきた。

先輩だと思われる男性が副顧問から鍵を受け取り部室の鍵穴に鍵を刺す。建て付けの悪い扉を力いっぱいスライドし、先輩はこちらを振り向いた。






「ようこそ!高砂高校ジャズバンド部へ!」



先輩に続いて部室に入り中を見渡す。

これまでの歴史を物語る数々の賞状。

丁寧に並べられた10個ほどの椅子。

タムが一つ欠けたドラムセット。

そして。





「…あった」




夢にまで見たコントラバス。いや、ウッドベース。窓から入ってきた春風は感動の再会を祝福しているようだった。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜







長いよ!!


本当に申し訳ございません。ブログ書くの初めてで緊張しているのです。たぶん。


振り返っていきましょう。ここではジャズバンドとの出会いが書いてありましたね。私の出身が兵庫県高砂市だったのでもしかしたら途中で気付いた方がいらっしゃるかもしれませんね。


何を隠そうこの私、高砂高校ジャズバンド部𝑩𝒊𝒈 𝑭𝒓𝒊𝒆𝒏𝒅𝒍𝒚 𝑱𝒂𝒛𝒛 𝑶𝒓𝒄𝒉𝒆𝒔𝒕𝒓𝒂に所属しておりました。

高校の部活では結構自由に張り切って練習していました。時には指を痛め、時にはレッスンの先生に「どうして中指を使わないのか」と不思議がられていました。私にも分かりません。




2年生に上がると、初めての大会に出場させていただきましたね。連覇が掛かっている大会だったので緊張…はしませんでした。舞台度胸があるタイプなので。

↑個人賞いただきました。全てに感謝。


ありがたいことにナイスプレイヤー賞をいただくことができました。発表の瞬間の動画をまだ残しているので、たまに歓声を聞いてテンション上げてます。楽しい。




3年生ではコンマスを務めさせていただきました。常々分不相応と思いながら走り切りましたが、着いて来てくれた同級生,後輩たちには感謝してもしきれません。最後まで私は何もしませんでしたが……



さて、これで高校卒業までの略歴を紹介した訳ですが、果たして私はどこで甲南JAZZ研と出会ったのでしょうか。

気になる方は下へスクロール!!





\\甲南JAZZ研との出会い//



※データ飛びが2度ほど発生して心が折れたので、さっきまでの詩的な文章ではなくなります。何卒。








時は少し遡り2023年の5月中旬。私の元にとあるLINEが届きました。


↑とあるやり取り



甲南大学にコンボ演奏の依頼。なるほど。

ベースが足りない。なるほど。

乗ってもらいたい。なるほど。




なるほど??



お相手はNP'23でトロンボーンを担当されていた大西柚月先輩。高砂高校の卒業生であり、ご縁でお声がけしていただきました。なるほど???


↑先輩の自己紹介ブログ。高校主席入学とか書かれてる。



やべ〜〜〜〜〜〜

コンボ演奏の経験など毛ほども無い高校生。初心者に毛が生えた程度の高校生。そんな私にできるわけ…


↑言っちゃったね〜〜〜〜〜〜



退路を断つ人生。常に歩み続ける。これが青春。

本番は驚きの5日後、本番までに私には何ができるのかを考えに考えました。







一旦素性探るか……



驚きのストーカー気質。犯罪紛いの思想でさすがにびっくりしました。自分なのにね。



とりあえず[甲南大学 ジャズ]で検索してみるか……

おっブログとかやってるんだ。見てやろう👀





拝読








おもろ!




ブログの内容も去ることながら、驚いたのは演奏の写真。皆さん物凄く楽しそうに演奏されてる。オフショットとか微笑ましい(おばあちゃん)




こんなおもろい方々と演奏できるとか…おもろいやんけ!



心には「おもろ」の感情。ユーモア大好きなので仕方ない。独り言なので語尾の治安が悪いですが、実際に会話するときは丁寧にお話ししますよ。



正直な話です。マジで正直な話です。心のどこかで「やっぱ無理っす…」って言おうと思ってました。当時は高校のテスト期間直前で部活もほとんど無く、楽器に触れる時間があまりありませんでした。



でも!!!



あんな面白いものを見せられて「無理」と言う方が難しいです。あゝ高校三年生。内申大事な高校三年生。そんなものより私は趣味を優先します。



コード譜だけいただいたので大急ぎで書き譜を作りました。コード譜だけで演奏できるようになる日はいつになるのでしょうか……








あっという間に本番当日になりました。若いやつは先に会場入りして先輩を待つべきという古い考えの元、会場へ向かいます。



↑Googleマップを信用した私の落ち度




多事多難、絶体絶命。様々な困難を乗り越えて、会場に到着しました。楽屋弁当を平らげて、いざ演奏でございます。

合わせ練習の機会も無く、ぶっつけ本番の演奏。一体どうなってしまうんだ〜〜!?






すげぇ〜!

やべぇ〜!

 



何のトラブルも無く演奏を終えました。びっくりドッキリ。大学生の力をこれでもかと感じましたね。

そんな演奏終了後に撮影した写真はこちら。


↑後ろ左側から、Tp.茂久田先輩、Pf.山本先輩、

A.sax.藤田先輩、Drs.上田先輩。なぜかセンターの私。


↑先輩方の自己紹介ブログ。濃すぎる。


今になってしみじみと感じてるんですけど、メンツすごすぎません???

なぜこの中に私がいるのか分からないレベル……


そんな私にも先輩方は優しくしてくださり、集合〜解散まで楽しく過ごせました。この場を借りて再びお礼申し上げます。本当にありがとうございました……






そして事件は起きた。解散後の出来事である。


↑プラスワンゲストより驚きの一言。





え!?




まさかのお誘い。もしかしたらファンサービス的なやつだったかもしれませんが、悲しいことに私は単純な人間です。どんなことも真に受けます。


この時、私の心の中に一つの野望が生まれました。


「甲南のジャズ研に入るぞ!」




人間って一度決めたら割と折れないんですよね。どこの大学に入学しようがこれだけは絶対に達成すると心に決めました。


割と衝撃的だったんです。純粋にすげ〜と思っている方々からお誘いしていただいたってことが。




進路の選択肢に「甲南ジャズ研に通える」って項目が増えました。それではダイジェストで私の第一志望が甲南大学になるまでの様子を見ていただきましょう。




第一志望だった国立大学の
オープンキャンパスにて



サムネイル
 

別の学校の方がいいと思いますね




〜完〜




いや〜完〜じゃないが。

1年生の時から目指していた大学からとんでもない通告をされてしまいました。残念ですね。教育系の大学で心理学を学ぶ方が悪い。


え?甲南大学でも心理学が学べる?

ほな甲南でええやん。



人間って一度決めても簡単に折れるんですよね。すぐに照準を甲南大学に定めました。この時点で7月ですが、果たして本当に入学できるのでしょうか。





11月。公募推薦。落ちた。笑!




1月に入った頃。世間の受験生は勉強している時期でしょうか。私は家でグータラしてました。勉強やってられん。

そんな時、私の元にとあるDMが届きました。

↑深夜に送られるにはカロリーが高いDM




およよ…


お相手はNP'23でテナーサックスを担当されていた山里朋恵先輩。NP'24にも乗られております。


↑先輩の自己紹介ブログ。食パンと共に過ごされてる。



こんなこと言われてしまったらもう後戻りはできません。甲南大学入学を目指して走り抜くだけです。



来る一般入試。楽しかったです。こんな大人数が同じテスト受けてるんだな〜って1人で楽しんでました。

結局第一志望だった文学部には落ちましたが、経済学部に入学できたので無問題でございます。





\\締めの挨拶//



急ぎ足でNP入部直前まで来ましたが文字数の関係上ここまでとさせていただきます。NP入部以降の話はまたいつか……



最後に


↑NP'24始動時のお写真。微妙に先輩方と距離がある。


空気感に慣れていなかった私が、この距離をどれほど縮められるか。その道程を見届けていただけると嬉しいです。



そして快く掲載許可をくださった先輩方、ありがとうございました。再び一緒に演奏できる機会を楽しみにしております。

…コード譜で演奏できるようになってからでお願いします。





\\次回予告//



毎日7時前に起床する生活が続いています。

ふとNHKを見てみると、ある番組が放送しています。0655って知ってますか。

あの番組のオープニングって聞いてて元気が出てくるんですよね。口ずさみやすい歌詞が良い。


あさが来た」


って歌詞が。