レコンポーザ導入計画♪(PC9801修理→起動編) | NOZ's Stylish Sound♪

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1980年代の音楽に輝きを放っていたシンセサイザーYAMAHA「 DX7」

繊細で綺麗な音を放つスタイリッシュなシンセサウンド「FM音源」を使って曲作りをしております♪

時代は昭和から平成に、そして令和と移り変わり、今は令和6年です。

そんな令和6年にもなって、昭和の頃のパソコンを音楽制作に導入するなんて(笑)

そうなんです、レコンポーザと呼ばれる前のCOME ON MUSICを使ってみたくなり、その為に用意したNECのパソコンPC-9801UV11です。

 

 

この機種に決めた理由は、PC9801にしてはコンパクトであった事と、3.5インチフロッピーディスクが使える点です。

ところがこのPC-9801UV11ですけど、フロッピーディスクドライブが故障しております。

このフロッピーディスクドライブを修理しないと、MS-DOSとCOME ON MUSIC RCM-PC98が使えません。

フロッピーディスクドライブが故障してると分かってましたので、同時に交換用FDDも2台用意しました。

 

 

 

PC-9801UV11が届いて、さっそくFDDを交換したのですけど…

何と!交換用のFDDも2台とも故障してました(笑)

こりゃーもう、フロッピーディスクドライブを修理するしかないですね。

そこでまず、FDDを分解して、交換するコンデンサの電圧と容量を調べました。

ラベルを見ると、FDDの1台は88年10月製、残りの3台は91年4月製でした。

 

 

たぶん88年10月製がPC-9801UV11に元々付いてたものでしょう。

そしてもう1台は後に交換されたんでしょうね。

実は88年製の1台と91年製の3台は違うタイプの基板なんですよね。

FDDの型番は4台ともFD1137Dなので、4台とも全部同じだと思ったのに…(笑)

今回交換するコンデンサも、88年製と91年製では、1個だけ違うコンデンサが使われておりました。

コンデンサを探すのですけど、同じ電圧で同じ大きさのコンデンサが見付かりません!

そこで、6Vのコンデンサは10Vに、10Vのコンデンサは16Vに変更しました。

 

 

コンデンサは、電圧をちょっと上げるぶんには支障ありません。

逆に電圧を下げてしまうと、寿命が縮まったり、負荷が増えて液漏れの原因にもなります。

ただ、電圧を上げると、部品のサイズが大きくなるので、周囲に干渉する恐れがあります。

これはもう、現物で確認して、上手く取り付けるしかないです(笑)

あと、FD検知用マイクロスイッチも、88年製と91年製では、付いてる部品の作りが違ってました。

何か対策したのかな?

この91年製の3台のほうが、しっかりとした作りでした。

マイナーチェンジしたのでしょうか?

それでもやっぱり、湿気によって接触不良は起きやすい部品です。

 

 

ではまず、88年製のFDDから修理します。

 

 

やはり届いたコンデンサが、以前のものよりもサイズが大きくなってしまいまして…(笑)

1個はそのまま付きました。

 

 

 

3個はクリアランスが確保出来る位置にコンデンサを寝かしました。

 

 
 
 
C60は基板からはみ出ました(笑)
 

 

本来は、狭いところに付ける部品は、背の高い部品はダメなんでしょうね。

何とかこの方法でギリギリ収まりました。

 

次はFD検知用マイクロスイッチの分解清掃です。

まずは基板からマイクロスイッチを外します。

半田を4ヵ所取り除いてから、プラスチック製の爪を起こしながら慎重に取り出します。

 

 

 

プラスチックの爪は、古くなって折れやすくなってます。

私は、この爪の片方を折ってしまいました(笑)

 

 
 
FD検知用マイクロスイッチを分解しました。
 
 
このバネを無くさないように注意が必要です。
スイッチ内部をアルコールを着けた綿棒で拭き取ります。
 
 
 
そして接点復活材を着けた綿棒で、同様に内部に塗布します。
 
 
 
組み戻す時、バネを飛ばさないように、慎重に組み戻します。
 
 
再度、基板にマイクロスイッチを取り付けます。
折れてしまった爪は気にせず、4ヵ所半田付けすればガッチリ付きます。
 
 
 
ついでにヘッドもアルコールで汚れを拭き取ります。
 
 
 
組み戻して、動作確認したところ、正常に動作しまして、無事にMS-DOSが読み込めました。

 
 
 
次に、91年製を修理します。
これはマズい…、こちらは88年製よりも基板が少し縦長です。
 
 

 

交換するコンデンサはC1とC2とC63とC11と88年製と一緒ですけど、C1が16V47μFになってました。

 

 

新しいコンデンサのサイズが縦長になってますけど、これでギリギリ収まります。

 

このC1はまだ良かったんですけど、C63の新しいコンデンサの直径が太くなってしまった為に、可動するディスク格納板に干渉してしまい、ディスクの出し入れが出来なくなりました。

 

 

対応策として、2分割されている本体ケースの上部を外してしまい、上部ケースの内側に貼り付いている絶縁シートを剥がして、絶縁シートだけを上部に取り付けました。

上部ケースを外しておけば、可動式ディスク収納板にC63がぶつからなくなります。

コンデンサの直径を細くすれば良いのですけど、その場合10Vで直径が3mmのコンデンサが必要です。

もし見付からなくて直径が5mmのコンデンサを使う場合は、上部ケースは付けないほうが良いですね。

 

残りのC2とC11も、コンデンサを寝かせることで、クリアランスを確保出来ました。
 
 
 

 

ディスク検知用マイクロスイッチも、分解すると、内部のバネや接点部が変更されておりまして、88年製のマイクロスイッチよりしっかりしてると思いました。

 

 

このように、コンデンサ交換とディスク検知用マイクロスイッチの分解清掃は、セットで行ったほうが確実かと思います。

 

 

続いて、内蔵電池も交換します。

 代替品になりますけど、3.6V50mAhのニッカド電池から3.6V80mAhのニッケル水素電池に交換です。


 
 
古い電池を取り外して…
 

 
 
新しい電池を取り付けます。
 

 
 
外したYUASA 3-51FT-Aの電圧は1.7Vと定格電圧の半分くらいまで消耗してました。
 

 

 

ちなみに、新しい電池はフル電圧の3.7Vで安心ですね♪

 

 

 

これでPC-9801UV11の修理は完了です。

分解したついでに、FM音源チップを記念撮影!

OPN系FM音源YM2203Cですね♪

 

 

何気にFM音源搭載機種を選んだところが私のこだわりですね♪

でも今回はMIDIで外部音源を鳴らす目的なので、内蔵FM音源は使わないです(笑)

ちなみに内蔵FM音源を使う場合は、N88BASICのディスク版が必要になります。

BASICのPLAY文でMMLを使って打ち込みます。

 

 

最後に、Roland MPU-PC98を取り付けます。

 

 

元々Cバスには、ハードディスク内蔵SCSIボードと2MBのEMS/バンクメモリが装着されてたんですけど、今回は両方とも外します。


 

 

そして、何も無くなったところに、MPU-PC98を装着しました。

 

 

これで私のPC-9801UV11は音楽制作マシンになりました♪

 

 

次はソフトウェアのインストールです。
MS-DOS 3.3Cは空のフロッピーディスクにインストールしました。
 

 
 
フロッピーディスクにインストールが完了したら、MS-DOS3.3Cの1枚目をセットして再起動します。
 

 

 

コマンドメニューのアプリケーションソフトの登録を選択して、COME ON MUSIC RCM-PC98を登録します。

 

 

 

 

登録先もフロッピーディスクになります。

すると、空のフロッピーディスク1枚にMS-DOS 3.3Cのシステムファイルがコピーされて、更にRCM-PC98のファイルもコピーされました。

 

 

このフロッピーディスク1枚で、MS-DOS 3.3Cが駆動してから自動的にRCM-PC98が起動するようになります。

そして、ドライブ1にRCM-PC98起動ディスク、ドライブ2に製品版のRCM-PC98をセットして再起動します。

すると…

 

 

ついにタイトル画面が出ました♪

そして何かキーを押すと…

 

 
やった!
遂にPC-9801UV11でCOME ON MUSIC RCM-PC98が使えるようになりました。
気になっていた最大入力音符数は、50000音を上回る51556音も確保出来てるので上出来でしょう。
 

 
これで私もPC98ユーザーですね♪ 
 
 
ひとまずこれでレコンポーザ導入計画は終わりますけど、引き続き本命のRCX-PC98は探し続けます。
RCX-PC98にはDX7の音色エディターが付いてるので、TX816の8スロットぶんの音色管理も出来るそうです。
 
 
 
私はYAMAHA TX816を持ってるので、RCX-PC98を入手して実際に試してみたいんですよね♪
 
 
現在はこのTX816を使って、FC用アクションゲーム「このみのモンスターパーティ」のFMシンセサイザーアレンジを制作中です。
 
 
そしてオリジナルサウンドトラックが完成した後に、PC9801UV11+RCM-PC98で1曲作ってみようと考えてます。
実はもうセッティングしてあります(笑)
 
 
FMシンセサイザーはYAMAHA TX802、PCMリズムマシンはYAMAHA RX15です。
このシンプルなセッティングで、RCM-PC98で使えるTX802用のスペシャルコントローラを試してみたいのです。
 
 
 
 
と言うことで、せっかくレコンポーザを導入したんですけど、PC-9801UV11+RCM-PC98はしばらく放置します(笑)
まずは「このみのモンスターパーティ」FMシンセサイザーアレンジの完成を目指します♪