FC用アクションゲーム「このみのモンスターパーティ」サウンド制作♪ | NOZ's Stylish Sound♪

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1980年代の音楽に輝きを放っていたシンセサイザーYAMAHA「 DX7」

繊細で綺麗な音を放つスタイリッシュなシンセサウンド「FM音源」を使って曲作りをしております♪

今回は2024年4月28日にGAME IMPACTからリリースされたFC用アクションゲーム「このみのモンスターパーティ」のBGM&SEを担当しました。

 

 

 

 

TITLE画面には、私の名前も書かれておりました。

 

 

ゲームのTITLE画面に、音楽制作者の私の名前が載るなんて滅多に無い事なんです。

前作の「美少女麻雀塾其の一」の時もTITLE画面に名前を載せて頂き、開発者さん本当にありがとうございます♪

開発者さんのYouTubeチャンネルで、エミュレーターで動作する様子が公開されております。

 

 

 

ゲームの通販も、GAME IMPACT 公式WEBサイトで開始されました。

下記のリンクに「このみのモンスターパーティ」が公開されております。

https://www.gameimpact.info/konomimonsterparty/

 

 

前作のFC用アクションゲーム「美少女麻雀塾其の一」の外伝的な作品になっており、前作の主人公だったこのみちゃんは、今度は異世界でモンスターと戦うストーリーになっております。

この、女子高生が異世界で戦う世界観、真っ先に思い付いたのが「夢幻戦士ヴァリス」です。

もう夢幻戦士ヴァリスっぽい曲で良いんじゃないかと思ったほどです(笑)

そこで、前作の明るくPOPなステージから、今回はいきなり不気味な戦闘ステージにガラッと変わり、作曲も、前作は楽しそうな曲の構成から、今回は緊張感のある勇ましい曲で構成しました。

こちらの番組「ゲームセンターインパクト」で、「このみのモンスターパーティ」の作曲について、少しお話してますので、紹介します。

 

 

 

今回も作曲はNintendo Switch Lite+KORG Gadget2、BGM制作にはFamiTrackerを使用しました。

 

 

 

このFamiTrackerで作れば、ゲーム制作で使われているNESmakerでコンバートしてゲームに実装出来るので、とても便利なソフトです。

 

まず先に、このゲーム「このみのモンスターパーティー」のMAIN THEMEとなる曲を作りました。

女性とモンスターをイメージする曲で、ちょっと参考にした曲があります。

それは、ピンク·レディーの「モンスター」です。

そこから、戦隊モノの敵戦闘員が襲来するイメージで作曲しました。

この曲はそのままSTAGE 1 BGMにしました。

 

次に作ったのが、TITLE BGMです。

これはもう夢幻戦士ヴァリスっぽくしようと思い、作曲しました。

INTRO→A→Bメロの構成のループ曲です。

 

そしてそのまま、STAGE 2 BGMを作りました。

STAGE 1 BGMのMAIN THEMEに対して、STAGE 2 BGMは挿入歌をイメージしました。

実はTITLE BGMをちょっとアレンジして、更にCメロを足した曲になりました。

 

次にBOSS BGMを作りました。

これはゲーム制作者からリクエストがあって、SEGA MarkⅢ用アクションゲーム「スケバン刑事」のBOSS BGMっぽくとの指示で作曲しました。

BOSSの耐久力もかなり頑丈とのことで、曲もINTRO→A→B→C→Dと長めの構成にしました。

 

次に、STAGE CLEAR BGM、MISS BGM、GAME OVER BGM、BOSS AFTER BGMを作りました。

どれも短い曲なので、MAIN THEMEにそのままくっ付けれるような曲にしました。

これは後でFMシンセサイザーアレンジする時に、まとめて1曲に出来るようにする為です(笑)

 

次にSTAGE 3 BGMです。

ここからは、STAGEのイメージに合った曲を作りました。

敵モンスターが忍者がモチーフとなっているので、ちょっと不気味で怪しい感じの、映画音楽のような曲にしました。

 

次にSTAGE 4 BGMです。

砂漠とピラミッドがあるので、エジプトとツタンカーメンをイメージして作りました。

Bメロはポケットビスケッツのレッドエンジェルを参考にしました。

 

次にSTAGE 5 BGMです。

メカが登場する要塞の中をイメージしたクールな曲にしました。

これは、熱中時代刑事編の犯人追跡BGMと、ファントム無頼のイメージアルバムの収録曲「SKY FIGHTER」をオマージュしてます(笑)

 

最後はENDING BGMです。

過去に作ったアイドルソングを、ここで採用する事にしました。

作り置きしておくと、こんな時に役立ちます(笑)

 

最後に、効果音を7個制作です。

データを節約する為、BGMで使ってる音色を使って効果音を作りました。

半日くらいで7個出来たかな。

 

こうして、ひとまず完成したBGM&SEデータをプログラマーに送ったところ、見事に容量オーバーでした。

まあ試してみないと分かりませんからね(笑)

まだこの時は、どれだけ容量オーバーしてるのか、見当が付きませんでした。

とりあえず、曲を短くしなければなりません。

 

そこでまず、STAGE BGMを短くすることにしました。

STAGE 1 BGMはCメロをカット、STAGE 2 BGMもCメロをカット、STAGE 3 BGMもCメロをカット、STAGE 4 BGMはそのまま、STAGE 5 BGMはINTROとINTRO2をカットしました。

 

これで再度プログラマーに送ったところ、まだ3割くらい容量オーバーしてるとのこと。

思ってたより容量オーバーしていた事が、ここでやっと把握出来ました。

更に曲を短くすることにします。

 

TITLE BGMを、INTROだけ残して、AメロとBメロをバッサリとカットしました。

ENDING BGMも64小節あるので、残念ですけど、これも丸々ボツにしました。

新しいENDING BGMは、GAME OVER BGMにINTROを付け足した12小節の曲「ENDING BGM Part2に差し替えました。

プログラマーから「FTMチェッカー」と言うFamiTrackerで作ったサウンドデータをブラウザ上で診断出来るURLを教えて頂きました。

 

 

これで私もサウンドの容量を確認する事が出来ます。

さっそくでしたFTMチェッカーを使ってみました。

 

 

これを見ると、サウンドデータの容量は13547バイトのようですね。

それに対して15421バイトなので、あと1900バイト削必要がある事が分かりました。

 

更に曲を短くすることにします。

次はBOSS BGMのINTROとCメロとDメロをバッサリとカットして、AメロとBメロだけにしました。

これで700バイトくらいカット出来ました。

 

残り1200バイトをどうしようか…

悩みましたけど、STAGE 2 BGMも丸々ボツにしました。

挿入歌っぽくて良い曲だったのになー(笑)

この土壇場でA→Bの構成で新しいBGMを作曲する事にしました。

Nintendo Switch Liteで2時間ほどで完成しました。

 

  

 

この新しいSTAGE 2 BGMをFamiTrackerで打ち込みました。

そしてFTMチェッカーで診断すると…

 

 

やった!容量オーバーを解消しました♪

いやー、物理カートリッジは制約が厳しいですね。

容量オーバーにならないと思い込んで見切り発進したのが失敗でした。

最初からA→Bの構成で全STAGE BGMを作るべきでしたね(笑)

残念ながら、TITLE BGMの大幅なカット、STAGE 2 BGMとENDING BGMはボツになってしまいましたけど、後でサントラCDを作る時に未使用曲として収録出来ますし、FMシンセサイザーアレンジとして復活させる事も出来ますので、無駄ではありません。

 

これでサウンドデータは全てゲームに実装されて、次はエラー修正作業です。

エラーの大半は、効果音が止まらない不具合でした。

これはすぐに原因が分かりました。

効果音もデータ節約のために、BGMで使ってる音色を利用して音符入力で作っているのですが、音を止めるのに休符を使ってました。

どうやら休符で音を止めれない事が分かりました。

そこで、発音を止める為の専用の「無音」の音色を作りました(笑)

そして休符の代わりに、この無音の音色を効果音の末端に入力します。

これで効果音がピタッと止まりました。

この状態で、ゲームのデバッグをしてもらったところ、問題なく動作してるとの事で、これにて私の役目は終了です。

 

現在は「このみのモンスターパーティ」のFMシンセサイザーアレンジを制作中です。

 YAMAHA X SYSTEMと呼ばれる、YAMAHA TX816とYAMAHA QX1、YAMAHA RX11、YAMAHA DX7を使っております。

 

 

 このFMシンセサイザーシステムで音楽を作れるのは、今しかないと思いました。

このタイミングを逃すと、YAMAHA X SYSTEMがずっとオブジェのまま、2度と作れないかもしれません。

前回の「美少女麻雀塾其の一」のFMシンセサイザーアレンジの時に比べて、使えるパート数が8トラック+ドラムに制限されてしまいますけど、発音数はYAMAHA DX7が8台ぶんもあるので、十分なスペックです。

逆に私が使いこなせるのか心配です(笑)

まあ、話題性のある作品になると感じますので、よろしくお願いします♪