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苫米地式コーチング認定コーチ 松村 大輔 のブログ

お盆で実家に帰省します。

 

久しぶりに親戚で集まり皆で食卓を囲んで食事をします。

 

例えば家族の誰かが食事の度に食べ物の一部を箸やスプーンからこぼしてしまいます。

 

そんな時にどう対応しますか?

 

「おじいちゃん、またこぼしていますよ!」

 

「この子はいつも食べ物をこぼすので困るわ。」

 

「だからこぼさないでって言っているでしょ!」

 

一度ならず繰り返し身近な人の失敗に出くわすと、このようなことをついついきつく言葉にして言ってしまうことがあるかもしれません。

 

呆れたような態度を示してしまうことがあるかもしれません。

 

言われた方がうまく聞き流れせればまだ良いかもしれません。

 

しかし、成長過程にある子供達や何かしら身体機能的に不調がある方達には堪える言葉になってしまっていることがあります。

 

もちろん、本人が一度は失敗を認識する必要はあります。

 

しかし、本人が自覚しているのにミスを繰り返し指摘したり、ミスの場面を(スマホで撮影して)何度も録画の動画でみせたりするのは逆効果になります。

 

言われた本人は失敗を望んでいないのに、ひとりの時間にその失敗を心の中で反芻してしまっていることもあるかもしれません。

 

さらに追い打ちを掛けるように心の中で過去の失敗にまつわる人から受けた言葉や映像を不快な情動とともに繰り返し思い出してしまいます。

 

負のセルフトークを無意識に繰り返し失敗するのが当たり前の自己イメージをつくってしまうことがあります。

 

そうすると人と食事をするのを好まなくなったり(避けるようになったり)、本来楽しい食事の団らんの時間が本人にとっても周りの者にとってもつらい時間になってしまったりすることもあるかもしれません。

 

「あなたまた・・・」という言葉の代わりに例えば、

 

食事の時間はテレビを消して食事に集中できるようにする。

 

個々の食べ物を口に運びやすい、食べやすい形状や大きさにして個別にお皿に取り分けるようにする。

 

これらは一例ですが本人がうまく食べられる工夫を皆で考えて試してみたり、本人が次はうまく食べられて当然という自己イメージをつくれるような何かしらのサポートをしたりするのが良いのです。

 

誰でも失敗することがあります。その時、周りの人がどう声掛けするか?どう対応するか?

 

ちょっとした対応の違いが誰もがするひとつの失敗を本人にとっても周りの人にとっても実り豊かな経験に変えてくれます。

今年は7月30日が土用の丑の日でした。

 

私はその日鰻を食べなかったのですが(街のショッピングセンターではたくさんの鰻がこの日売られていたそうです)、最近人づてに松山においしい老舗の鰻屋さんがあることを聞きました。

 

つい先日、このお店の近くで用事があり帰りに早速お店に立ち寄って鰻を食べてみました。とても美味しかったです。

 

お店の前は何度か通ったことがあるのですがこれまではまったくそんなお店があるとは認識していませんでした。

 

お店に入ってお品書きをみてみると鰻については

 

うな丼

 

うな重

 

うな重(上)

 

二階立(一匹)

 

の4種類がありました。

 

人づてにおいしいと聞いたけどお品書きも値段も良く知らない初めてのお店。そんなお店にふと立ち寄った時に皆さんだったらどれを注文すると思いますか?

 

これは1例ですが、電車の座席の選択(自由席、指定席、グリーン席等)、人へのお祝いに何をプレゼントするか、どんなお店や施設を利用するか、どんな人と関わるか他、金銭の支払いを伴う伴わないに関わらず様々な場面で選択の機会があります。

 

何か特別な場合は別として、ある物事に対してだいたい私は全体の選択肢の中でこのあたりを選択しそうというイメージを自分自身に対して持っているのではないかと思います。

 

今の自分はこれを選択し、次の機会にもこのあたりを選択するだろうという感じです。

 

これまでの自分自身の反応に一定のパターンを見出し現在の選択の傾向が未来にも継続しそうと思えるからこのようなイメージを持てるわけです。

 

現行の法律の枠組みが続く限り同じような状態が今後も続くと自然と想定されるように(例えば日本では車は左側通行、赤信号では止まる等が法律として規定されていて法律改正がない限り今後も同じルールが続くのが当然と思えるように)、私自身の物事への反応もだいたい今のこのような傾向が今後も続くだろうと自然と想定されるというものです。

 

今この一瞬間だけでなく、将来にも渡って同じような状態が続くことが想定されるのを現状といいます。(現状という言葉には時間の幅が含まれています。)

 

コーチングではこの現状の外にゴールを設定することを大事にしています。

 

現状の外にゴールを設定することで、現在の自分では選択しないことを今選択できるようにしていきます。

 

現状と現状の外の間には障壁があり、現状の外のゴールの実現には今の自分を変える必要が出てきます。

 

現状の外にwant toでゴールを設定することで(今は馴染みのないゴールだけどwant toだからこそ障壁を超えていく力を得られる)、現在の自分では選ばなかったことを今選ぶことができるようになります。

 

これまでになかった選択肢を新たにみつけること、編み出す、生み出すができるようにもなります。

 

今後の参考にお店の会計の時に「肝吸い(鰻の内臓を実とする吸い物)はありますか?」と仲居さんに聞いてみると、このお店では、うな重(上)と二階立(一匹)には付いているとの答えでした。

 

今度家族や久しぶりに会う知人と利用する時にはこれを選ぼう、これから出会う人にはこんな感じでお店のことを紹介しようとイメージしてお店を後にしました。

 

 

 

 

 

 

 

例年7月中頃に松山市のコミュニティーセンターで平和の展示があります。

 

私は何度か訪れたことがあります。

 

数年前になりますが広島市内で1945年8月6日を迎えた女性が松山の会場に来られてお話を聞いたことがあります。

 

教科書等でみたことがある原爆のきのこ雲の写真は愛媛県方面から撮影されたものだったと聞いて驚いたことがあります。

 

その当時は想像もしていませんでしたが現在、残念なことに戦争が行われています。

 

日本は1945年に終戦を迎えましたが、世界で戦争が再び始まって数年が経っています。

 

やはり戦争は人に内在的なもので過去を繰り返し戦争が起きてしまうことは仕方のないことなのでしょうか?

 

コーチングでは時間は未来から、現在、過去へと流れると考えます。

 

そして、戦争がない世界をゴールのひとつとして設定することができます。

 

戦争がない世界は、現在進行形で戦争が起こっている今イメージすることは難しいとも思えるかもしれませんが、それでもゴールとして持つことができます。

 

want toでゴールとして設定できたら、戦争がない世界を実現した私達だったら、現在をどう過ごしているかを逆算してイメージしてみます。

 

戦争がない世界を未来に実現した自分を現在に投影します。

 

そうすると自分の内面と現実の戦争が起きている世界に今、ギャップを感じます。

 

このギャップや今抱く違和感が、ゴールの実現のためのエネルギーや創造性を生み出して、(未来にゴールを実現した)自分に相応しい選択や行動を今、自然と取るように後押ししてくれます。

 

何かおかしいと思うことがある時、過去に捉われずにwant toでゴールを設定してみる。そして、未来にゴールを実現した自分だったら、今何をしているか、今周りの状態はどうあるべきかを具体的に五感(視・聴・味・触・嗅覚)やプラスの情動(うれしい、楽しい、気持ちよい、誇らしい、清々しい)を伴ってありありとイメージしてみる。

 

過去の経験から無理だと思えることでも、このような未来に基準を置いた思考をすることで今実現していく手立てを考え、今希望や確信をもって行動していくことができます。