傾きを直す心 | dm-coaching

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苫米地式コーチング認定コーチ 松村 大輔 のブログ

行き付けの床屋さんで散髪している時にひげ剃りをしてもらいます。

 

仰向けになって気持ち良くまどろんでいて顔が少し横を向いていたのでしょうか、床屋さんが私の顔の向きをさり気なく正します。

 

床屋さんからしたら安全に効率良くひげを剃るために、私の顔をしかるべき位置に戻したまでです。

 

私達の心の中には、物事のあるべき姿のイメージがあります。

 

そのイメージと異なる現実を認識すると、場合によっては強烈な違和感を覚えます。

 

そして、その違和感をなくすように行動を無意識に起こします。

 

一日の予定の中の限られた時間の中で仕事をしている床屋さんは、うつらうつらしている私に配慮して声を掛けずに、しかし丁寧に速やかに私の頭の位置を正しい向き(真上向き)に戻してくれました。

 

何気ないごく普通のことのように思えますが、プロとしての長年の経験や常連の私との関係性の中での最善の心地良い対応をしてくださっていると感じます。

 

もし仮に、床屋さんが経験の浅い方で、私が初めて来店した客だったとしたらどうでしょう。顔を傾けている私に遠慮して、顔を傾けたまま(床屋さんが剃りにくい姿勢で)長い時間を費やしてひげそりをしていたなんてことがあったかもしれません。無理な姿勢で顔を傷付けるという安全性の低下の可能性もあります。経営的にも問題です。

 

これは現実に引っ張られて、ひげ剃りを不本意な姿勢とやり方で行った仮想の場合といえるかもしれません。

 

心の中のイメージと現実のどちらの実現を無意識がサポートするかは、どちらに本人がより強い臨場感を持てているかで決まります。

 

行き付けの床屋さんはプロとしての理想を持ち、プロとして研鑽を重ね相応しい対応のイメージが当たり前にできているからこそ、私にとってもご本人や次のお客さんにとってもベストな対応をしてくださりました。

 

床屋さんのさり気ないスムースな対応を思い出し、心の中のあるべき姿のイメージの臨場感を更に高めていこうと気持ちを新たにしています。