英単語よみかた確認、ボキャブラリー、英文

英単語よみかた確認、ボキャブラリー、英文

ことばは意味さえわかればいいの? よみかたが わからないと おぼえにくい。テキトーよみをさけたい。発音記号、発音リスペリング、カタカナ、電子辞書の音声、など。エイゴはローマ字ではない。はなれていてもつなげて発音。

えいたんご の じっさい の はつおん は、みみ で かくにん すれば いい。オンラインじしょ や でんしじしょ など も つかえる。

あくまで、にほんご は にほんご、えいご は えいご。カタカナの ことば が ニセモノで、えいご が ホンモノ、などと、たんじゅん に かんがえないこと。おたがいに ちがっていて あたりまえ。ちがいを りかい して くべつ すれば いい。

ローマじ は、ひと や とち の なまえ を かくときに ひつよう なので、じゃまもの あつかい すべき では ない。

あつかう母音を13個にしぼる?

 

なんだか ものたりない。

 

PV法(Phonovisual Method=音視法)では、あつかう母音が18個です。

 

 

それぞれのマスの上の段が音素をあらわす綴りの基本パターン、下の段は基本以外の綴りのパターンです。

a-e
ay, ai
ee
-e, ea 
i-e
-y, -igh
o-e
oa, ow, -o
u-e
ew
-a-
-
-e-
ea
-i-
-y
-o-
-
-u-
-
aw
au, a(ll)
    oo
-
ur
er, ir, or
a(r)
-
    oo
u
 
      ow
ou
 
      oy
oi
 
      o(r)
-
 

 

長音   a-e, ee, i-e, o-e, u-e

短音   -a-, -e-, -i-, -o-, -u-

そのほか aw, ow, oy, oo, oo

Rつき母音 ar, or, ur 


 

向き・配列を変えて、音素+IPA+綴りパターンをふくむ単語例。(変則的な例外をふくまない。)

 

ă /æ/ (hat) ā /eɪ/ (hate, tail, may)
ĕ /ɛ/ (pet) ē /iː/ (Pete, see, east, be)
ĭ /ɪ/ (bit) ī/ aɪ/ (bite,byte,lie,bye,hi,by,buy,high)
ŏ /ɑ/ (hop) ō /oʊ/ (hope, toe, goal, go, oh)
ŭ /ʌ/ (cut) ū /juː/ (cute, cue, feud, few)
o͝o /ʊ/ (book,push) o͞o /uː/ (boot, rule, thru, threw)
oy /ɔɪ/ (toy, coin) oir /ɔɪər/ coir, (lawyer), (sawyer)
ow /aʊ/ (now, out) our /aʊər/ our, flour ; flower
aw /ɔː/ or /ɑː/ (law, sauce) (aur) /ɔːr/ (aural, Taurus)
ar /ɑːr/ (card) air /ɛər/ fair, fare
or /ɔːr/ (sort, sore, oar ; warm) -oor /ʊər/ tour
ur /ɜːr/ (turn, term, third ; worm) -ure /jʊər/ cure, pure, skewer

 

これでも たりないぐらいです。(fear や fire は、ē や ī に r の音を追加するようなあつかい? lawyer, sawyer は、発音リスペリングが有用なのかも?)

 

 

 

とはいえ、つぎのリンクさきをみたら、やっぱり複雑でした。

 

 

ハードルをさげることも重要・大切なのでしょうね。

 

 

これをみていた。

 

で、ここへ とんだ。

野北明嗣 (2022). 中学英語教科書の発音記号に関する音声学者の混乱の調査:発音記号の見直し. 外国語教育研究 25, 206-222

 

 

そして、ここに ついた。

野北明嗣 (2022). 中学英語教科書の発音記号に関する音声学者の混乱の調査:発音記号の見直し. 外国語教育研究 25, 206-222

https://www.tufs.ac.jp/ts/personal/ykawa/jafle.files/bulletin/bulletin25.pdf の p.219(222/248)より、引用。


表1 米英語14母音表(音節主音の/r/を含む)

Long/Alphabet ā ē ī ō o͞o/ū
vowels hate Pete bite hope boot/cute
Short/Relative ă ĕ ĭ ŏ ŭ
vowels hat pet bit hop but
Vowel oy ow o͝o ur
pairs/digraphs boy now foot turn

上記の表から "ū" をとると Webster っぽくなり、さらに "ur" をとって 13母音に しぼりこんで基本の軸とするようです。

 

 

Long Sounds ā ē ī ō  o͞o 
Short Sounds ă ĕ ĭ ŏ ŭ
Vowel Pairs oy ow o͝o

 

/j/付きの母音(ū/juː/)も、/r/付きの母音(ar, or, ur など)も、あつかわないようにして、ŏ と au,aw の区別もあえてしないようにして、単純化してあるようです。

 

それは、日本語の場合でいうと、まず 基本の五十音を先に教えて、濁点・半濁点・拗音などは あとまわし、みたいなことだとおもえばいいのでしょうか。(いっさい教えないということではなくて、あとまわし?)

 

 

文字と発音の関係の「超」基本だけを利用して、フォニックスには深入りしない。補助記号をつかって、IPAの発音記号を回避。そして、よみかた(あるいは発音)に特化。そういう印象です。



 

サウンドスペルでは、


lullaby が lulabi になり、
alibi は alibi のまま。

 

語末の -i は /アイ/ をあらわす。

 

alibi は、i が2つあるが、よみかたが異なる。

 

表音主義としては、1対1の対応ではない。

 

 

 

ラビリンスの英単語としての綴りは、labyrinth である。

サウンドスペルでは、laberinth に なる。

 

 

 

 

もとの綴りが わからなければ ワードリストで さがせないし、ワードリストをみなければ 表音式綴り字が わからない。

 

つかいこなせる自信は、ない。

 

サウンドスペルでは、sky が ski になり、ski が skee になる。

まあ、 by, my, try が bi, mi, tri になるのも違和感あるのだが。

 

サウンドスペルでは、語末の -i が /アイ/ をあらわすので、-y が /アイ/ をあらわすことはルール上ありえない。

表音主義の綴り字改革案では、なじみの単語の綴りが変更になることがある。

 

サウンドスペルでは、ae, ee, ie, oe, ue で /エイ・イー・アイ・オウ・ユー/ をあらわす。語末では -i, -o も(hi, no)ある。

 

hi が hi で、high が hie に なるらしい。

no が no で、know が noe に なるらしい。

 

 

ちょっとやっかいなことに、wild が wield になってしまい、既存の単語の綴りと衝突してしまう。ただし、従来の wield は weeld になるので、サウンドスペル内部では衝突しない。だとしても、やはり混乱してしまう。

 

このようなときは、補助記号をつかって、wild を "wīld" と表記すれば問題を回避できるかのような錯覚をおこしてしまう。しかし、それをやったらサウンドスペルのルールから逸脱することになる。

 

ほかにも、mine が mien に なって、既存の mien /mi:n/ と衝突する。旧来の mien は meen に なる。mean や mesne も meen に なる。

 

mesne は、SoundSpelWurdList には、なかったみたいだな。だが、ルール上は meen のはずなのだ。

 

 

サウンドスペルで書かれたブログが存在します。(どこで どうやって みつけたのだろうか。)

 

 

そのなかの記事の1つ。

 

 

oeshan は、ocean のこと。see が sea と同じ発音だからですね。

 

文中の "rezoom" は、resume のことなのですが、ちょっと見ただけではわからず、あたまのなかでサウンドをおもいうかべる必要がでてきます。サウンドスペルだけに。

 

 

ae, ee, ie, oe, ue, oo で、

/エイ・イー・アイ・オウ・ユー・ウー/ をあらわす。

 

サウンドスペルとは異なり、補助記号をつかう綴り字改革案もあります。そのひとつが、NuEnglish です。

 

 

サウンドスペルの場合、基本的には ae, ee, ie, oe, ue で /エイ・イー・アイ・オウ・ユー/ をあらわし、oo が /ウー/ ですが、NuEnglish では、ā, ē, ī, ō, ū あるいはマクロンが使用不能なら ae, ee, ie, oe, ue で /エイ・イー・アイ・オウ・ウー/ をあらわします。/ユー/ をあらわすには、yū あるいは yue を用います。oo は常に短いほうの音(good, book)をあらわします。

 

 

内容の一部を引用します。

NuEnglish will not change how you speak English, only how you spell it. All dialects are represented. Thus "zebra" is "zēbru" in American English and "zebru" in British English.

 

 

1. Each letter or combination of letters has only one sound, as follows:

 

 

 

5 short vowels: use A, E, I, O, and U for the more-often-used sounds, as in “That pet did not run.”

5 long vowels: use macrons [mākronz] (lines over vowels) for the less-often-used sounds, as in “Thā ēt frīd tōfū" ("They eat fried tofu"), or add an E to the vowels (AE, EE, IE, OE, or UE) if macrons are not available, as in “Mae Green tried roe glue”.

(Note: "short" and "long" as used here are traditional and popular, but not phonetic, terms.)

4 other vowel sounds: use AU, OO, OI, and OU for the sounds in “Haul good oil out.”

18 consonant sounds represented by a single letter: use the letters that are used most often as in “Yes, Val 'Zip' Kim hid our big fan-jet win.”

6 consonant sounds represented by digraphs (two letters): (1) use TH and TT for the sounds as in "then" and "thin", respectively; (2) use C ONLY in CH as in "chip"; (3) use SH and NG for the sounds in "wishing"; (4) use ZH as in "muzhik" (= a peasant in czarist Russia), for the sound of Z in "azure", of S in "treasure", and of G in "massage".

Use Q ONLY as follows: use Q (not QU) for the KW sound as "qit" ("quit").

Use X ONLY as follows: use X for the KS sound of "exit", as in "suxes" ("success") and for CS, which has a KS sound, as in academic subjects: "fizix", "mattum*atix", and "ekon*omix" ("physics", "mathematics", and "economics"). Use KS instead of X for plurals and possessives ending in K, as in "duks" and "duk's" ("ducks" and "duck's").

There are two "long U" sounds in English, as in "fuel" and "sue". To distinguish them, NuEnglish spelling of the English word "fuel" is "fyūl". This is equivalent to adding the sound of the letter F before the English word "yule".

All WH- words with the W- sound are spelled HW- (the actual sound) in NuEnglish.

どうやら、38の音素をみとめるようです。NuEnglish は、"au" と "o" を区別します。

 

深入りするつもりはありません。

 

この改革案も、音素ごとに綴りのパターンを設定するタイプです。使用例をみるかぎり、かなりの表音主義のようです。

 

 

muj*ishun とは、magician のことですね。u の使い方が徹底しています。ひょっとして、実は発音に特化した教育用なのか?

 

ルール上は、tofu が "tōfū" で、sofa が sōfu ということになる。不定冠詞の a は(子音の発音ではじまる単語の前で)"u" になるはず。なんともはや。

「綴り字改革運動」か「よみかた教育革命」か。

 

言文一致がうまくいけば、よみかたは教育も学習もラクになる。

 

だが、よみかた教育・学習だけがうまくいってしまうと、言文一致をめざす綴り字改革運動は頓挫する可能性が高まる。

 

 

上のリンク先では、サウンドスペルの使用例を引用したあと、つぎのようにありました。ここに引用します。

 

こういうものを、日本の英語教育で紹介していくことは、非常に大事だと思います。

一方で、既に英語の音やつづりがわかっているネイティブには、こういう書き方は良いですが、私たちのように英語の音もつづりもわかっていないノンネイティブには、もう1段階簡単にする必要があるでしょう。特に以下の3点です。

● 例えばnaeshon (nation)のshonや、continentのnentのような、強勢のない母音(私は軽音と呼んでいます)が、音ベースではなく、元のつづり通りになっているので、ノンネイティブ(日本人に限らず)には、shun, nuntのように読み通りにした方がいいでしょう。

● 例えばnaeshon (nation) のnaeや、hoel (hole)のように、二重音字(2文字で1音を表すもの、子音のshやchも二重音字)を、実際に日本人に教えてみると、人によっては苦戦します。

印象として2〜3割くらいの人は簡単に何の抵抗もなく習得するのに対し、7〜8割くらいの人は、結構苦戦します。その7~8割の中の1割くらいの人は、「こんなのは受け入れられない!」くらいの感じで大苦戦します。私は学習者としてはラッキーなことに、すんなり受け入れられる2〜3割に入っていたので、逆に指導者としてはアンラッキーなことに、これを受け入れられないほどに悩む人たちの気持ちを理解するのに苦労しました。そこで、naeはnā、hoelはhōlというように、1文字1音にして補助記号を付けることにしたら、みんなウソのように驚くほどすんなり受け入れてくれました。

第3点目の方言についての話は、引用をさしひかえます。


 

naeshon の -shon について。

 

サウンドスペルでは、ルールがアップデートされる前までは、"-shon" ではなく "-shun" をつかっていました。"-shon" に変わったのは、まさに、もとの綴りに近づけることによって抵抗感をへらそうとしたのかもしれません。もともと英語使用者への配慮なのであって、発音・よみかたを考慮したものではないでしょうね。よりよい綴りの模索です。

 

naeshon や hoel(whole) の二重音字について。

 

二重音字としての "ae" は、現実世界の英語では使用頻度が低そうですし、aegis, aeon では /イー/、maelstrom, sundae では /エイ/ なので、文字と発音の1対1対応が困難なのでしょう。

hoel の oe は、現実世界の英語では、oe が、toe, does(doの三単現), shoes, poem, subpoena などにおけるように、さまざまな よみかたを します。なので、"oe" の二重音字をみて即座に /オウ/ と必ず対応するとはおもえなかったのかもしれません。

 

補助記号をつかって、aeを ā に、oeを ō に してしまえば、たしかにラクでしょうね。よみかた教育としては、それでうまくいくなら、いいのでしょう。しかし、サウンドスペルは「言文一致運動」なのですから、綴り字改革運動陣営に与している自分としては複雑な心境です。

 

音素の存在を認識して、それぞれの音素に対応する綴りのパターンをわりふっていくタイプの綴り字改革案は、知っておいて損はないと思いたい。

 

ついでに、サウンドスペルの使用例にあった halo は hallow をあらわすのですが、これが現実世界の英語の halo /ヘイロウ/ と同じ綴りになるので、混乱もありえます。こういうのも補助記号をつかって  "hālō" などのように乗り切ってしまうのでしょうね。(ハロー効果じゃなくてヘイロー効果だってこと。)

 

open, over, post なども、サウンドスペルでは oepen, oever, poest ですが、補助記号をつかって ōpen, ōver, pōst にしたほうが教育上はカンタンなのかも、です。hōst, hǒstage なのであり、trōll, trǒlley なのですから。

 

で、補助記号についての過去記事です。

 

 

英語綴り字改革運動は、なかなか興味をもってもらえないので、紹介していただけると本当にありがたいです。

 

サウンドスペルは、まさに「言文一致運動」に近いのかもしれません。ただ、フォニックスとは異なるタイプのルールに基づいています。それぞれの音素ごとに、対応するつづりのパターンをきめておいて、それをもとに英単語を表記します。

 

 

サウンドスペルで書かれた英文をよむためには、サウンドスペルの文字と発音の対応規則を知る必要があります。知らなくても、文字と発音の対応一覧表があれば、いいのかもしれません。

 

いつのまにか、ウィキペディアの日本語版に「サウンドスペル」の記事ができていますので、くわしくはそちらをみてください。

 

ウェブリオにも、ありました。