タイトル通り最新シナリオ「目覚めたら異邦人」をホームページで全文公開しました。今回からわけあって横書きです。Wordを使わなくなったからです。ほかにも縦書き変換できるソフトはありますが、それほど縦書きにこだわりありませんし。横書きでも読みにくさはないと思います。かえって読みやすい気もする。
タイトルでお察しのように異世界転生ものと呼ばれるタイプの話だと思います。だと思います、というのはちょっと自信がないからで、こういった話をこれまで読んだことも書いたこともなく、たぶんそうくくっていいんだろうと思いますが、まぁ違ってたらそれはそれ、ご笑覧ください。
ちなみに魔法とかそういうのは出ません。それを期待されるとガッカリなはずなので、あらかじめご了承を。
いきなりネタバレしちゃうと最後には主人公、現実に戻ります。戻ってからの会話が書きたかったことで、それより前の95%ぐらい、もっとかな? 99%ぐらい? は前振りです。最後の会話を納得してもらうための材料。
これを下書きにした小説はほぼ書き終え、今は寝かせてる状態です。もう1本ぐらい新作を書いたら併せて短編集にし、お披露目しようと思います。
さて小説ですが、ここ最近の書き方とはちょっと違ってます。ここ最近は三人称視点で書いてました。キャラクターがAとBとCといたら、それぞれのその時々の気持ちを適宜書いて話を進める。
その方がスピーディーというのも理由ですが、表現する側(作者)の都合で適宜書いたり書かなかったりの作為を感じてもらっていいと考えてです。作品の評価を上げたいとか技巧を見せたいとかじゃなく、それよりもっと大枠の「物語」について、そもそもこういうものですよね、というのを表すため。
この書き方は今も悪くないと思うしこれからもやっていくと思いますが、今回の話には合わないと考えました。
これもまたネタバレになりますが、ストーリーは眠りから覚める場面で始まります。目覚めたら知らない場所にいた。外国らしい。自分もそこの現地の人、外国人になってる。別人になってる。「目覚めたら異邦人」てそのままなんです。そして主人公の動揺、混乱を追っていくわけですが、それを客観視、神様視点で描くとどうしても迫力が減る。
で、主人公の主観に沿った書き方を採用しました。
と言っても最初に固めたわけじゃなく、だんだんにです。最初は行けるところまで行こう、ぐらいの気持ちでした。シナリオをご覧になるとわかりますが、主人公のいないシーンがいくつかある。そこだけ別の誰かの視点になったり、神様視点になると違和感を生む。それはそれで面白いとも思うんですけどね。都合に合わせて視点を変えるという作為は、前述したテーマに繋がるし。
でもこの話は一貫した方がより効果的と判断しました。
主観に沿っての書き方は久しぶりです。昔はそればかり書いてたんですけどね。漱石の「坊っちゃん」が好きで。
ただ難しくもあります。例えば「坊っちゃん」ならあの個性的な主人公の思考を追いつつ、彼の気づけない点は書けないし、誤解する点はそう書かないといけない。主人公以外のBとCの間で起きたこともまた書けないし、でも不透明ではいけないから匂わす工夫が要る。
内面を書きすぎれば読むのが恥ずかしくなったり、自分の行動を説明し過ぎると不自然になったり、リアリティーを保ちつつわかりやすさを気にかけて、まぁ手間なんです。やらない方が無難と思う。
それでも最適解はこれだった、と考えたんですが、正しかったかどうかは今後公開された際にご確認下さい。
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