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今季限りでの現役引退を表明していた西武ライオンズの内海哲也投手の引退セレモニーが19日に行われました。
西武の内海として現役生活に幕を下ろしましたが、やはり巨人ファンにとってもプロ入り以来15年間ジャイアンツで活躍し、
エースとして長きに渡って君臨されただけに思い入れの深い選手であることは間違いありません。
内海投手が巨人に入団した2000年代中盤、工藤や桑田といったベテランが衰えを見せ、
働き盛りの上原・高橋尚成といったエース級も不振に陥り、投手陣が壊滅状態となりかける中、
エースとしてチームを見事に立て直し、第2次原政権下では6度のリーグ制覇に貢献。
2006年以降の8シーズンで7度の二けた勝利、2度の最多勝と歴代の巨人軍のエースと比較しても全くそん色のない実績を残されました。
そして何より内海投手の場合はその人間性の素晴らしさでチームに多大なる好影響を与えました。
誰よりも早く球場入りするという野球に対する姿勢はもちろん、
先輩・後輩分け隔てなく接してその間を取り持ち、FAなどで新しく入ってきた選手もすぐに馴染めるような気配りをされるなど、
以前はピリピリとしていたチームの雰囲気をガラリと一変させてくれました。
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その他、ブルペンのゴミ拾いを欠かさないなど、内海投手の人間力の高さを示すエピソードは数えきれないほど挙げられるわけです。
この内海投手は巨人が西武から炭谷銀仁朗選手をFAで獲得した時、人的補償で西武へ移籍したわけですが、
同様に広島からFA加入した丸佳浩選手の人的補償で移籍した長野久義選手といい、
なぜ巨人はこうも人間的に優れた選手を人的補償のプロテクトから外し、
むざむざ他球団へ流失させたのかという批判は巨人ファンの間でも根強いのであります。
私もかつては同様に感じていたわけですが、ただ、よくよく考えれば、
これだけ素晴らしい選手を巨人だけで抱えておくというのは、野球界全体を考えた時に実にもったいない気がいたします。
巨人から出たことによって、内海選手の魅力、長野選手の魅力を西武ファンや広島ファンの方々が知ることができましたし、
また、この内海・長野両選手は他球団からのドラフト指名を拒否して巨人に入団した経緯がありますので、
そのまま巨人一筋で現役を終えると、引退後は他球団の指導者になりにくいとか、のちのちの生活に支障が出たような気がします。
それらを考慮して、あえて巨人はこの功労者たちをプロテクトから外すという措置をとったのではないかと今では推測するのであります。