箱根駅伝のチーム別感想、今日は前年に引き続いて往路優勝を果たし、結果的には総合3位に終わった東洋大学について。
昨年は青学大のエース田村和希選手が走る3区にこちらもエースの山本修二選手をぶつけて往路優勝をもぎ取り、
今年は青学大が手薄になった4区にエースの相澤晃選手を配置して、青学に決定的な差をつけるという見事な采配ぶり。
1区区間賞の2年生・西山和弥選手と4区区間賞の3年生・相澤選手、この二枚看板は来年も残りますので、
この2人を今度はどのように起用して青学や東海の裏をかいてくるのか、酒井俊幸監督の策略も今から楽しみであります。
平成21年に柏原竜二さんの衝撃的デビューで往路初優勝に輝いて以来、東洋大はこの11年間で7度目の往路制覇。
これまで「復路の順大」とか「復路の駒澤」のように「復路の○○」という言葉はありましたが、「往路の○○」は聞きません。
ただ、これでもう「往路の東洋」と名付けても問題ないことでしょう。
ちなみに往路の連覇記録は、
日本大学 (昭和10年~13年)
中央大学 (昭和25年~28年)
中央大学 (昭和36年~39年)
東洋大学 (平成21年~24年)
これらの「4」が最高。
東洋大はこの記録の更新も目指していって欲しいものです。
これまで11年以上3位以内をキープしたチームは、
中央大 16 (昭和25年~40年)
日本大 12 (昭和38年~49年)
順天大 12 (昭和53年~64年)
日体大 11 (昭和50年~60年)
などなどありますが、いずれも昭和の時代の記録で、
現代のように20を超える多くの大学が箱根に向けて本格的な強化に取り組んでいる中での東洋大の記録は驚異的であります。
今は1つの区間でも大きなブレーキがあると3位には届かないと思いますので、
東洋大は11年間合計210区間で1度も大失敗をしてしないということであります。
東洋大は東海大同様に山を走った2人が残りますので、多少の選手層の薄さは山の2区間でカバーできることかと思います。
昨年に続いて2度目の5区、6区となった田中龍誠選手、今西駿介選手も、それぞれ区間記録を前年より約1分半も縮めており、
経験がものを言うこの2区間ですので、来年はさらに記録を伸ばし、東海大の西田・中島両選手とともに激しい区間賞争いを繰り広げることが予想されます。
山の優位性を考えれば、来年の箱根は3強ではなく、東洋・東海の2強になると見立てておいたほうがいいでしょう。