よーこは岐阜の実家への行ったり来たりが続いており、週の半分は向こうに居る。つまりコッチは週の半分は一人暮らしになるのだが、一人だからと言って夕食の手を抜くことはない。基本的にコンビニ弁当やコンビニおにぎりなどは好かない。だから、その日に思いついた食べたいメニューをしっかり凝って手作りする。料理をするのをメンドクサイと思った事はない。元はシェフなのだ。
そんな生活の中で、世にもアホらしい免許更新の知らせが届いた。っちぇ!メンドクサイなあ。免許の更新には車で1時間以上かけて甲府の交通センターまで行かなくてはならないのだ。あ~あ、しかたない。行ってくるか。というわけで一人出かけた。
更新が済めば、時刻は午後4時過ぎ。今日の夕食を考えなくては。んー、でもこれから買い物なんかして家に帰ると帰宅時間は6時を過ぎて7時近くなりそうだなあ。それから料理というのは流石にメンドクサイ。講習受けて疲れてるしな。よし、今日は何か食べて帰るか、買って帰ろう。さて、何にしようかな。
最初頭に浮かんだ候補は、マクドナルド、吉野家、ラーメン屋の三つ。うーん、どれでも嬉しいなあ、どれにしようかなあ~、迷うなあー。八ヶ岳の森の中に住んでると、これらの何気ないファースト・フードも、そう簡単には食べれないからである。
考えながら運転をしていると、目の前にラザ・ウォークというショッピング・モールが現れた。ラザ・ウォークは、このあたりではかなり巨大なショッピング・モールで、様々なオシャレなショップや飲食店が入っており、フード・コートも有り、モール内の雰囲気も都会的だ。そのラザ・ウォークの外壁の看板の一つが目に入った。「KFC」。ケンタッキーだ!
決まった。本日の夕餉はケンタッキー・フライド・チキンをテイク・アウトして、家でチューハイを呑みながら食べる。イイねえー!さっそくラザ・ウォークに入り、迷わずケンタッキーに直行して、たっぷり買い込む。
6時過ぎに家に着き、包みを開ければイイかほり。オーブンで温め直し、さあ、準備万端! チューハイを開ければ一人きりのささやかな宴の始まり始まり。カンパーイ!
テレビをつければ、これまた嬉しい西部劇映画「荒野の用心棒」が始まった。セルジオ・レオーネ監督、主演クリント・イーストウッド、音楽エンニオ・モリコーネ、というゴールデン・トリオの映画史に残る、名画中の名画だ。ただ、吹き替えだったのが残念ではあるが。映画を観ながら、わざと、チューハイをガブ飲みし、荒っぽくチキンにかぶりつく。気分はガンマンなのだ。
食べて呑んで映画を観終れば、酔眼とろ~んと欠伸の時間がやって来る。ふわぁ~、ウトウトウト・・・・
今回の話は「ただケンタッキーを買って、家で食べた」というだけの事だが、我ら森の民にとっては、これはもう一大イベントなのだ。滅多に無い贅沢。幸せの瞬間。 -ちょっとオーバーか・・・
因みに、ガンマン気分で、酔っぱらってうたた寝して目を覚ましたら、テレビで「ダークサイド・ミステリー」という番組が始まり、テーマがなんと『ビリー・ザ・キッド』であった。ひゃ~、西部劇好きには最高の夜でんなあ~。



