肥料が高いならただ減らせばいい!!!<告知あり>
今年に入って、いくつもの似た依頼がありリモート講習会を行っている。
肥料代が高騰しそうだから、減らす方法を教えてくれ、というようなものが多い。
このブログではこれまで散々肥料だとか堆肥なんかそんなにいらないということを書いてきた。
<緊急補足>肥料を減らせ!!! -肥料を減らしたら肥料切れが起きた!?
私は9割方の農家は、肥料が多すぎると思っている。このブログの読者でも話を伺うと、別に減らしていない人が多いように感じる。大した値段じゃないから安心のために肥料を普段どおり入れる人が多いようだ。
いざ値段が高くなってみると減らしていいなら減らそうかな、ということが依頼の原因なのかもしれない。
これは日本固有の現象だ。私が減らしたいなら減らせばいいと言うと、減らせる方法があるなら教えてくれ、というのが海外での反応で話を聞いて何もしないというのは日本だけの現象なのである。
ぶっちゃけ、過剰な肥料を減らすのはいいことづく目で悪いことはなにもないと言っていい。
肥料代が減らせる、病害虫が減る、悪天候の影響を最小限にできる、食味の向上など「過剰な場合」は、減らすことのメリットは非常に大きい。
小難しいことを考えず、まず試してみればいいのにと思うのだ。
しかし、リモート勉強会に参加した農家の方のかなりの方が、肥料削減に取り組まれるようになりすでに相当効果が出たので追求したい、というようなことを言っていた。
私自身もうちょっと本気取り組むべきだったのかな、思い始めた。
その方法についてはこのブログで散々書いてきている。しかし、それでは足りなかったのではないかということである。
考えてみるとこのブログで書いていることは細切れで系統立てて書いたことはない。
系統立てて書こうとすると大変なことになるので、ためらっていた部分があるのだ。文章というのは基本は一方通行であるので誤解がないようにするのは大変なことなのである。このブログもいい加減に書いているように思われるかもしれないが、実はかなり最新の注意を払って書いている。もちろん文章で事細かく伝えることも必要で、これも徐々に進めているがいつ終わるのかわからないという状況に陥っている(笑)
講習会などでもごく基本だけを話すだけで、2時間程度の講習会を2回くらいやらないと伝えることはできない。具体的な取り組みになると一般論と違うので現地情報がないとやりにくい部分がある(これについてはリモートではかなり難しい部分がある)。
肥料の減らし方というと方法論を聞きたいと思うのだが、私のアプローチは植物生理の特性から今のやり方の矛盾、そして土壌の条件と根の構造と特性と土壌の関係を述べ、どのようにすれば肥料の削減が可能であるのかという植物の側から見た話をするのである。2時間の講習であれば、30分程度は質問などに時間を費やすことにより、より理解を深めることが可能なのである。
実は植物生理の話をいろいろなところですると、最近は「岡本さんYouTuberやりなよ。」と必ず言われる。
絶対受けると思うというような感じで勧められるのだが、そんな農業の細かい話で見に来る人がいるわけない、と思うので二の足を踏んでいた。
だがわかりやすく系統立てて伝えるには、動画が最適なのではないかと思い始めている。だが、動画でも一方通行であるのには間違いなく、読者の方のミスリードを招く可能性がある。なにしろ、動画では一般論しか語れないが、具体的な取り組みになると様々なエクスキューズがあるのである。それらの細かいことまでは到底触れることはできない。その折り合いをどのようにつけるのか現在考えているところである。
現在準備中で、どのように公開するのかは検討中であるが、しばしお待ちいただきたい。
さて告知というのはその話ではない。
農業を科学する研究会で久々に現地勉強会を11/2『マルチャー・畝立て機_現地勉強会』の開催します。
参加していただけるメーカーは、ヤンマーアグリジャパン(株)様、 (株)アグリアタッチ研究所様、 (株)藤木農機製作所様、鋤柄農機(株)様となっています。
会員外の方は有料ですが、興味のある方はぜひ。
耕す(ロータリー、サブソイラ、プラウなど)の現地勉強会では、衝撃的とも言える事実も判明しました。特にロータリーの勉強会については、ほとんどの方が間違った使い方をしていたということがわかったためです。これについては私は非常に衝撃的でした。私は農家の方は、基本を理解した上で使用しているが自分の考え方で高速回転で細かくしているものだと思っていたからです。単に知らない人が多かったということにもう本当にびっくりしました。
その時の様子も勉強会の告知に動画として使用されています。
真面目な話、農業を科学する研究会に残っているこの時の勉強会動画をみるだけで研究会の会費の元は取れると思います。もちろんロータリーの(本当の)基本を知っている人は別です。
今回の勉強会でも本当の基本ということを知ることができると思って期待しています。
最近特に思うのは、まず、基本を知らないと話にならないということです。研究会を立ち上げた時に考えていたのは、これまで取り組んだことがないことをまずやろうと思っていましたが、まず、基本を抑えることがいかに大事なのかということをより深く理解したように思います。
その機会の一つとなると思いますのでぜひご参加ください。
さて翌日11/3にもこちらは無料で研究会の『新しい栽培体系の構築』プロジェクトの実証圃場視察会も開かれます。課題は「ハウスの塩基集積」に対応する最も容易な方法を見つけるための実証中の現地を視察するというものです。
途中経過に過ぎませんので、当日に結果が出るものではありませんが研究会がどのような活動をしているのか知っていただくためのものです。
『新しい栽培体系の構築』プロジェクトでは、その他にも実証試験が行われていますが、それらの紹介も若干できるかもしれません。
コロナ禍の中、思うような活動ができていませんでしたが、ようやく活動再開です。私は11/2,11/3両方ともに参加します。よろしくお願いします。
農業を科学する研究会広報チャンネル 「農業を科学する研究会」の過去の映像をダイジェストで公開しています。
農業を科学する研究会 土壌硬度の均一性評価(β版)を正会員になると使用できる予定です。
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