vol.4004
「坂道ダッシュしたら足が速くなる？」とのご質問をいただきましたので、今日はこの内容でいきたいと思います
結論から言えば、
速くなる人とそうでない人、逆効果になる人がいます
まず坂道と通常のフラットの道をダッシュする違いは、
位置エネルギー
これを使えるか使いにくくなるかということです
皆さん、同じ重さで同じ形、固さのボールを2m上から落とすのと10cm上から落とすのでは、どちらが跳ね返ってくるか一目瞭然ですよね？高い位置から落とした方が高くなります
これが位置エネルギーです
これが位置エネルギーです普通の道では、足を引き上げた空中の場所から地面に落ちる距離が長くなり、坂道では傾斜が上方向にある分、この位置エネルギーが使いにくくなるため、地面からの反発力を得られにくいということ
位置エネルギーが坂道では低くなるため、本人の力で地面を押す力を坂道では生み出す必要があります
これがメリットにもなる人の場合もあればデメリットにもなることがあるんです
速く走るためには、地面と足との接地時間を短くすることが必要不可欠で、トップスプリンターの場合、1回あたりの接地時間はなんと0.1秒…
普段の平地で、足を引っ掻く走りだったり接地時間を長くして地面を押す意識が強い人では、坂道を走ることでさらに接地時間が長くなり遅くなることがあります
坂道では傾斜があるため、平地で走るよりも足が少し前につくため、普段のフォームで地面と接地する時間が長い場合にはまずはフォームを整えることが大切になります
では、どんな人が坂道ダッシュには有効なのか？
ダッシュ時に前傾姿勢がとれず太ももを引き付けることが難しい方では、坂道ダッシュをすることで低い姿勢での太もも引き付けがしやすくなり、スタートダッシュ向上につながります
そのほか、スピードが上がるに伴い足が後ろに流れやすく足を前に持ってこれない場合にも有効です
坂道ではスピードが上がりにくく、傾斜があるため上半身に対して足の引き付けを意識しやすくなるからです
このようなケースでは、坂道ダッシュをした後、1本でよいので平地をダッシュし走る感覚を習得していくことをオススメします
要約すると、坂道ダッシュには人によって効果がある、逆効果になることがあるということで、接地時間を短くできるフォームだったり正しいカラダの使い方をまずは習得することが大切ということです
ご参考になれれば嬉しいです