日本語教師養成講座なるものに挑戦して、1年4か月、最後の難関もなんとか突破できそうで(成績発表待ち)残すところ秋の教育実習のみ。ようやく落ち着いて仕事にも復帰できそうな気分になってきた。働く時間だけならこれまでも余裕はあったけれども、どうもパソコン相手に勉強しながら、警備の仕事というのも、まるで畑が違うだけに自分の中のスイッチのON/OFF切り替えが煩わしく、あれこれ言い訳しながら今日まで復職を遅らせてきた。その言い訳も種がつき、ボランティアで行ってる日本語教室も夏休み入り。職場復帰する他にやることがない。酷暑の夏で、これはこれでやれやれな気分だが、昨年まで籍を置いた会社に連絡したら快く受け入れてくれた。それだけではなく、日給が結構上がっていたのでびっくり。ちょっとネジがまかれた気分で、これは頑張るより他ない。
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さて、ニュース。アメリカ・バイデン大統領が秋の大統領選から撤退。折しも大統領はコロナに感染と、ちょっとさえない終わり方になったが、後継に指名されたカマラ・ハリス氏は立候補に必要な代議員数を早くも確保したと伝わっている。ただ民主党内にも分断はあって、党として一枚岩になれるかどうかに多少の疑問は残る。いや、ここで一丸とならなければバイデン氏をおろした意味がない。
ハリス氏はトランプ氏より若く、有色人種であり、女性でもあるから新鮮さには事欠かない。老人ふたりの「どちらが、より嫌いでないか」で投票する選挙と大きく様相が変わって、選挙に興味を失ったZ世代の有権者を掘り起こしそうだという見立てもある。政治的キャリアには貧弱さもあるが8年まえのトランプ氏に比べればまだましだろう。これからのふるまい次第では逆転の可能性もでてきそうだ。「ガラスの天井」が死語になるかもしれない。
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パリ・オリンピックは盛り上がっているのだろうか?地上波のニュースは見ずにネットのニュースフィードばかり読んでいると話題は体操の宮田笙子選手のことばかり。体操協会の行動規定違反とかJOCの派遣規定違反とかあったらしい。喫煙とか飲酒とかでオリンピック「出場辞退」。なんで「出場停止」でなく「辞退」にするのか。「解雇」せずに「辞表」を書かせる企業のやり口と一緒。日本社会はこういう責任転嫁を平気でする。火の粉をかぶりたくない姑息な手法で、これが「常識」と思ってるんじゃなかろうか。
さて、こういうことがあると必ず出てくるのがSNSの熱心な小姑たち。昔ならおんぼろ長屋の軒先でする井戸端会議で終わったものが、いまや日本中を巻き込んだ一大井戸端会議になっている。ずっと気になっていたのだが、去年の「広末ネタ」といい「ジャニーズ」も「松本人志」もみんなそう。
誰が何をいおうと言論の自由はあるのだからかってにモノ言っていいのだけれど、この間の報道で宮田選手のコメントはどこにも出てない。かん口令が敷かれていることは容易に想像がつくけれど、そんなことお構いなしに、当人の気持ちなどお構いなしに、やれ大人だ、子どもだ、たかがたばこで、飲酒でと、今更言うまでもない良識を振りかざして、おせっかいな発言を続ける、これって小姑そのものだと思うがどうか。
「おせっかいは最大の悪徳」と言ったのは三島由紀夫じゃなかったか?いや,自信はないが、そういう言葉が「昭和」にはあった。
ちなみに、あれこれの規定違反があってペナルティを課すとなると当面する公式競技に出場停止って普通の事だろうと想像する。それがたまたまオリンピックだったから騒ぎは大きくなっているのだろうけれど、オリンピックで「国を背負って戦う」という重み=ナショナリズムを、これこそ「昭和」の悪しき遺物としか思えない私は、昭和嫌いな若い人々が何を騒ぐのか、そっちのほうがよほど不思議である。
宮田選手はオリンピックにそれほど重みを感じていなかった、そういう可能性だってないとは言えない。コメントしないと糊口をしのげぬコメンテーターという役割も因果なものだとは思うけれど、小池栄子みたいに「大きなお世話じゃ、ボケェ!」と宮田選手だって言いたいかもしれない。どうせ空想するのだから、それくらいの空想はあってもいいと思う。