空を見上げて、魅入られるように佇んでいたのは
まだ、少年だったころの私
私の胸の奥には空のほかに何もなかった
空だけがあったのだ
あれから何年が経ったろう
30年
50年
いや、もっと、、、
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空の
あの深い青
ある時、思いもよらぬ時に思いもよらぬ 言の葉
「絶望」
そうか、あの青は絶望の色だったのか、、、
突然、胸の奥にストンとおちた
人はあの空の青を見上げながら
絶望に憧れていたのか
絶望することの、どこまで下手くそな
人間という生き物
絶望が確かであればあるほど 深ければ深いほど
手ざわりまで確かな 「希望」を手にできるというのに
人は、
まるで唐突な発情のように 希望を夢のように語る
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雲のかたちは
いのちのかたち
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空の青を背中に背負って
遊弋する鳥
何を思うか