岸。心の中でいつでも帰ることの出来る場所。
辞書を引くと、岸-陸地が水と接するところ。海岸。沿岸。と、あります。
辿り得ぬ 浦辺へ漕がむ 影の舟
夢の中だけは、現実には辿りつけない筈の岸に行けるのです。影のような夢の舟を漕ぎすすめよう。
帰る岸 在りて浮き舟 漕ぐ手無し
いつもは、この手足で水をかき分け蹴り進むことが出来るのだけど、時にオールの無い舟のように自分が頼りなく思えることがあります。でも帰る岸を知っているのです。
岸の夢 影踊りゆく 星のうた
生きていると、遊泳している実感があります。星を見て、目を閉じて。拡大していく自分をどこまでも感じていると、泳ぎ着く先の岸を思います。思いながら、空も水も、星も岸も、きっと一つのいのちに繋がることを信じているのです。岸に横たわって見る夢はきっと、繋がった一つのいのちに飛び込んで踊り進む、私の影。星のうたの無音が誰かに響くように、夢にうたうのだ。