伊賀の影丸(映画とテレビ) | 懐古趣味親爺のブログ

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幼少期(1950年代)から成人期(1970年代)までの私の記憶に残っているものを網羅。

週刊『少年サンダー』の人気マンガで、忍者ブームの一環を担った『伊賀の影丸』は、1963年に東映で映画化(監督:小野登)されています。内容は原作とは全く異なったもの。

織田信長を暗殺した明智光秀は、次の標的である徳川家康(北竜二)に味方する伊賀衆を、甲賀七人衆を使って襲撃。伊賀の忍者・影丸(松方弘樹)が都見物から帰ってみると里は荒されており、瀕死の頭領・百地三太夫から影丸は家康警護を託されます。影丸は、生き残っていた伊賀のくノ一・右京(御影京子)と小夜丸(小谷悦子)、それに少年忍者の大八(斎藤信男)とともに家康のもとに駆けつけ、甲賀七人衆から家康を救出。甲賀七人衆は火炎が武器の阿魔野邪鬼(山城新伍)を頭領に、毒煙を吐く半助(吉田義夫)、鎖鎌の半大夫(波多野博)、地中攻撃の十兵衛(阿波地大輔)、怪力の五郎兵衛(楠本健二)、蜘蛛男・くも丸(団徳磨)、犬使いの犬丸(浅野光男)ら凄腕揃い。家康を助け、木の葉隠れで甲賀七人衆の囲みから逃れた影丸たちを、影丸打倒の執念を燃やして甲賀七人衆は家康なんかそっちのけで追跡します。

原作の忍者対忍者の集団戦(勝ち抜き戦)でなく、影丸対甲賀七人衆という単純な内容で、完全にお子様映画。ドライアイスの煙を使った地を這う毒や、歌舞伎用の蜘蛛糸の連発攻撃など、特撮といえるものでなく、バカらしくなります。阿魔野邪鬼も不死身ではなく、何じゃコリャです。

 

テレビではひとみ座の人形劇で映像化。TBS系列で、「若葉城の巻」と「由比正雪の巻」が63年11月5日~64年11月3日に放送されました。

原作通りのストーリーは小学生高学年以上、人形映像は低学年向きというアンマッチ。人形操演は頑張っていましたが、忍者の戦いは原作マンガの迫力には到底及ばず、リアルタイムで何回か見たものの、後は完全にパスしました。木の葉隠れなどはアニメとの合成で記憶に残っていますけどね。それと提供していたのがサンリツパンだったこと。通常のパンと比べて糖分が多く、そのまま食べても美味しいので、おやつ代わりに食べていましたよ。人気商品で憶えている人も多いんじゃないかな。三立製菓が他にどんなものを作っていたのか知りません。

操演していたひとみ座は、その後『ひょっこりひょうたん島』で有名になりま~す。