30分警察ドラマ(海外ドラマ) | 懐古趣味親爺のブログ

懐古趣味親爺のブログ

幼少期(1950年代)から成人期(1970年代)までの私の記憶に残っているものを網羅。

テレビにおける最初の海外警察ドラマといえば『ハイウェイ・パトロール』ですが、同じ製作スタッフによる『ハーバー・コマンド』があります。日本テレビ系列で57年12月19日に放送開始されたのですが、私が観たのは再放送。

海上犯罪を捜査する港湾警察の活躍を描いたもので、モーターボートやヘリコプターを駆使した水陸一体の追跡劇が売り物でした。しかし、『ハイウェイ・パトロール』のダン隊長役のブロドリック・クロフォードと比べると、バクスター隊長役のウエンデル・コーリーが地味で、『ハイウェイ・パトロール』ほど印象に残っていません。

主役の名前で観ていたのが『ミステリー61』(日本テレビ系列で61年2月2日~12月28日放送)です。『哀愁』などで有名な往年の二枚目スター、ロバート・テイラーが主演で、大都会(ニューヨークだと思われる)を舞台に、市警の選り抜き刑事チームが活躍する犯罪捜査ドラマ。

ロバート・テイラーが部長刑事で、3人の部下がいます。彼らの生活と事件を組み合わせたドラマ展開。ロバート・テイラーといえば、美男俳優としてMGMのトレードマーク的存在でしたが、この当時は齢相応に渋さを売り物にするようになっています。主演といっても、『太陽にほえろ』の石原裕次郎的存在で、物語の中心となって活動するのは、マーク・ゴダートたち若い刑事たちです。

ロバート・テイラーは映画の主演スターがテレビ出演したのですが、逆にテレビで有名になって映画で活躍するようになったスターも多くいます。リー・マービンもその一人。犯罪都市シカゴを舞台にした刑事ドラマ『シカゴ特捜隊M』(フジテレビ系列で61年5月10日から放送)に主演。シカゴ市警Mセクション(MはMurderの略、つまり殺人課ね)の鬼刑事フランク・バリンジャーが殺人犯と対決。再放送された時の題名は『鬼刑事バリンジャー』でした。

ネオンまたたく繁華街を咥えタバコで歩くバリンジャー刑事がカッコ良くってね。映画では悪役専門だったリー・マービンの悪党面が鬼刑事にピッタリ。殺人犯を徹底的に痛めつける暴力描写は話題になりました。カウント・ベーシーが演奏するジャズタッチのテーマ曲もドラマにあっていてグッド。

刑事アクションものでユニークだったのが『タイトロープ』(NET=テレビ朝日系列で60年10月3日~61年7月10日放送)です。タイトロープとは綱渡りの綱のこと。主人公のニック・ストーン(マイケル・コナーズ)は、アメリカ各地に巣くっている凶悪ギャング団を撲滅するために組織に潜入して捜査する秘密捜査官。一歩あやまれば命を失う危険な任務を行うのでタイトロープマンと呼ばれています。

一味の子分たちがたむろする酒場で、ニックは腕っぷしの強いところを見せ、組織のボスに見込まれて仲間入り。そして、悪事の証拠をつかんで警察に通報し、警官隊が彼らを逮捕する寸前に姿を消し、街から去って行きます。毎回このパターンで展開していきますが、素性がばれてピンチに陥った時、ちょっとしたタイミングで背中に隠し持っていた小型拳銃を抜き撃つのが見事でした。刑事が潜入捜査するドラマは単発エピソードではありましたが、専門の潜入捜査官を扱ったドラマは初めてだったので強く印象に残っていま~す。