うまくいかない
過保護な日々
※このブログはネタバレありなので、閲覧ご注意ください。
このブログについて説明↓
イネスはまだカッセルの浮気相手を探すことをやめていません。そのために、なんとか社交活動をしようとしますが…。
【42話】
ある日、イネスがアセベド夫人宅での読書会に参加するため、馬車で外出しようとすると、御者のマリオに乗車拒否されてしまいます。
マリオは、イネスのために馬車を出さないように、カッセルに買収されていました。
朝の時点では、カッセルは、機嫌良く『行っておいで』なんて言っていたのに、まさか。
イネスが倒れた時から始まったカッセルの『過保護』は、しばらくすると飽きるだろうとイネスが放置していたら、逆に、日に日にすごくなっていきます。
イネスに直接『行くな』と言っても聞かないのをわかっているし、機嫌悪くさせたくもないので、こんな御者の買収なんて遠回しな手を使ったのでしょう。
外出せすに戻ってきたイネスを見て、アロンドラは驚きます。
最初は、カッセルの過保護に驚きますが、イネスが『昨夜、熱があった』と言った途端、アロンドラもカッセルの過保護仲間になり、心配して大ごとにしてしまいます。
『冬用のドレスを30着用意しましょう』などと言い出し。
原作によると、オルテガ帝国は、四季を通じて温暖な気候だそうで、カルステラの冬と言っても、ちょっと肌寒く、朝夕の風が冷たい程度の暖かさだそう。
漫画だと四季がよくわからないですよね。
イネスはいつも胸の開いたドレスが多いし、カッセルは長袖の重ね着。
カッセル、詰襟の制服で、夏とか暑くないのかな?とか思うけど、きっとそんなに暑くなく、一年中同じくらいなんでしょうね。
原作によると、熱と聞いて、イネスの体調を過剰に気遣うアロンドラに、イネスは昔いた乳母の姿を重ね合わせます。
イネスの乳母は、毒母によって、追い出されてしまいましたが、イネスにとっては『母』という定義に最も近い人だったそうです。
皇太子妃時代も、ペレスにいた頃も、受けたことのないような、屋敷中の使用人達の純粋な心配と過保護にイネスは驚きと感慨を覚えます。
外出を禁止するカッセルの心配に同意するアロンドラですが、社交活動ができないと困るというイネスに、『出て行かなくても、ここに呼べばいいじゃないですか』と提案します。
その提案に、イネスは、別の意味で目が開かれます。
カッセルの浮気相手を探すという目的のためには、『偶然の出会い』などではなく、自分が相手候補を屋敷に呼べば良いのだと。
この辺、イネスは、ブレませんね。
そもそも社交の目的は、カッセルの浮気相手を探すため。
いくらカッセルに心配されても、過保護にされても、イネスの決意は変わりません。
余計なことを考えずに、冷静に、頭だけで計画を進めています。
*
その日から、イネスは毎日のようにお茶会などの社交行事を開き、屋敷に女性達を招待することに没頭しました。
情報や人脈作りのために、カルステラ社交会に営業力のある年配の貴婦人達や、下級将校の若い妻達、裕福な平民・実業家の娘達や、名もなき地方貴族の夫人や娘達…。
カッセルと恋に落ちそうな女性達まで…。
ある日の集まりの中で、そこに招待されていない女性達の話題が出ます。
原作によると、その女性達は、将校の正式な『妻』ではないため、イネスの招待から漏れたのですが、要は、何人かの将校は、本妻を首都メンドーサに置いておいて、カルステラの女性を都合よく『現地妻』(実質的な愛人)のようにして同居しているのです。
それを聞いたイネスは、『現地妻』の女性も、首都にいる『妻』も、男によって不幸にされている事実が許せず、『離婚』を提案します。
体裁を気にする高位貴族であり、はたからみて幸せな新婚の奥様であるはずのイネスには、無縁のような『離婚』という言葉に、みんな驚きます。
思わずイネスは話題に深入りして、『カッセルの浮気相手』を探す本来の社交目的も忘れて、離婚の知識を啓蒙することに熱中してしまいます。
本来のイネスの性格なら、他人ごとに深く立ち入らない気がしますが、前世でイネス自身が、男によって苦労させられた人生を嫌というほど味わったので、他の女性の不幸も見過ごせないのでしょう。
イネスが語る、女性の前向きな未来のための、男に頼らず生きる、素晴らしい『離婚』の提案に、みんなは魅了され、目が輝きます。
そして、それこそが、イネス自身が目指す夢、前向きな未来のための『離婚』計画なのです。
楽しく笑いさざめくところで、カッセルが屋敷に戻ってきて、お茶会に顔を出します。
原作によると、その日のカッセルは珍しく、夕方の訓練のまま着替えて来られなかったようで、肘までめくったシャツと訓練用パンツ姿で、いつものピシッとした制服姿とは違って、ラフな感じです。
いつもより髪が少し乱れ気味だったりして、ご婦人方には『包装紙がゆるく解放されているおいしそうなプレゼントのように』見えたそうです。
すごい表現ですね(笑)
いや、でもわかる。
普段、詰襟の完全防備の美男が、肌を垣間見せるなんて、貴重なお宝映像ですよね。
私もお茶会に参加して、カッセルを垣間見てみたいものです。
さっきの白熱した離婚話なんて忘れ果てて、カッセルに見惚れている夫人達の姿に、『浮気相手候補がいる日なら良かったのに』なんて惜しがりつつも、カッセルの女性への影響力に、今後の期待をこめて満足するイネス。
そんな歪んだ満足感のイネスの頬に、カッセルのキスが。
赤くなった、ご婦人達の喜びの目線が集中しますが、それを見もせず、イネスと言葉をかわすと、カッセルはもう一度イネスの頬にキスをします。
顔を赤くしたご婦人達は、『気が利かず申し訳ありません』なんて、イソイソと玄関に向かっていきます。
呆然と夫人達を見送るイネス。
『気が利かない』って、どういう意味…?と。
イネスは賢いようで天然というか、カッセルとイネスがラブラブだと思われていることに、イマイチ気がついていません。
自分からはカッセルにベタベタしているわけでもないし、本当に興味がなく、浮気相手を探しているくらいなのに、なぜかカッセルにベタぼれで、『早く2人きりになりたい』と思っていると、みんなに気を遣われてしまうイネス。
やはり『女なら当然』と言えるほど、他の女性達はカッセルに魅了されていて、妻であるイネスが、カッセルに興味がないなんて、想像もつかないのでしょう。
たぶん、あれだけの美男ですから、顔だけでもそうなのに、過保護に優しくされて、頻繁な肉体関係をもち、ふつうの女なら、どんなに手強くてもオチないわけが無いと思うのですが、そこはやはりイネス。
2回の前世での30年分の記憶があるから、普通の若い女性とは感覚が違うだろうし、カッセルもはるかに年下の、恋愛対象外の子供のように見えるのだろうし、カッセルの浮気癖もまだ信じているし。
『男』で散々苦労したからこそ、もう『男』に頼らず自立して暮らしたい、そんな『計画』の中の『手駒』のように無機質な目でカッセルを見ているからでしょう。
何より、長い繰り返しの人生に疲れて、心は『老婆』のように、早く穏やかな余生をおくり、ラクになりたいという気持ち。
幸せな結婚を夢見るには心が歳をとり過ぎて、疲れ過ぎているし、今更そんな夢を見る資格もないほど、前世で罪を犯した罪悪感が根深い。
自分のせいで不幸に死んだエミリアーノのためにも、自分だけが過去を忘れて幸せになることなとできないし、そんな罪深い女の面倒を、若い無垢なカッセルに見させるような『不幸』を味合わせるわけにはいかないという、『離婚計画』のためにカッセルを選んだ首謀者としての責任感。
カッセルの優しさに多少心が揺らいだとしても、すぐに前世の不幸を思い出すと冷静に戻れるのでしょう。
カルステラでの日常は、表面上は、普通の新婚夫婦のように幸せそうに平和に暮らしているから、思わず、見ている私達は、イネスの心の闇を忘れてしまいます。
『全て忘れてカッセルと幸せになってはいけないの?』と、イネスに問いかけたくなる私達ですが、やはりイネスの、特異な精神状態、心の深い傷と、長年この計画に賭けてきた想いを常に考えておかないと、勘違いしてしまいますね。
そして、私たち読者は、カッセル側の想いも知っているから、早くイネスに、目の前のカッセルを見て欲しいと願ってしまいます。
でも、今のところは、カッセルが、多くを望まず、イネスを愛することに徹して満足しているのが、読者にとっては救いですね。
…そんなところで、今日は、ここまで。
では、次回またお会いしましょう。
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なんと声優さんが声を当てて漫画を読んでくれます。カッセルの声がイメージどおり✨初期の復習にもいいかも。
