第3日目 (コルドバ:Cordova)
 ツアー第三日目はコルドバの市内観光から始まった。こちらは夏時間なので、朝は6時半頃明けた。アイレ・ホテル・コルドバ(Ayre hotel Cordoba)を午前8時35分にバスで出発し、旧市街のユダヤ人街に着いたのは8時55分。
 
 ローマ時代の哲学者であり、皇帝ネロの教育係を務めたセネカ像の写真を撮り、ユダヤ人街へ入る。白壁の家に囲まれた細い道をくねくね歩いて行く。壁に於かれた植木鉢と赤い花。青色の窓枠のホテルもあった。色彩的にきれいな街だ。13世紀(1236年)のリコンストレーション(再制服)の後の1492年のユダヤ人追放令で、ユダヤ人はコルドバから追放されたという。「花の道」の近くの建物の間からは、カテドラル・メスキータ(モスク)の釣鐘塔(旧モスクの尖塔であるミナレットの周りに壁を塗って釣鐘を取り付けた塔)が見えた。
 
 9時半頃、ユダヤ人街を出て、メスキータ(モスク)に到着。メスキータへ入場できるのは10時からということで、その周りを散策。10時に再度集まり(黄色いポスト前)、メスキータへ入る。(写真参照)
 
 
 聖体顕示台は、銀の装飾が施されており、これはレコンキスタ(Reconquista:718年から1492年までに行われたキリスト教国によるイベリア半島の再征服活動の総称)以降の16世紀にカルロス五世によってメスキータ内にカテドラルが作られた。そのため、メスキータはイスラム教とキリスト教が混合している珍しい教会である。なお、カテドラル内にあるマホガニー製のパイプオルガンはスペイン独自のもので、トランペットのようなものが正面に付いている。パイプの長さは、3mmから3mのものまであるそうだ。10時半頃メスキータの見学が終わる。(写真参照)
 
 その後、グアダルキビル川にかかるローマ橋を渡って、11時頃、バスでスペイン第3の街のセビリャに向かった。
 
 高速道路沿いには、ピンクと白の夾竹桃がきれいだった。道路沿いの畑には、見渡す限り、ひまわりやオリーブの木が植えてあった。スペイン語の読み方について:"H"は読まない、Jは、"は行"で読む。LLAは"ジャ"と発音する。 セビーリャ(スペイン人の発音は、"セビィージャ":LLAで終わる文字はスペインではジャと発音する)
 
セビーリャ(Sevilla)での観光
 セビーリャまでは、コルドバからバスで約1時間か。セビリャは、約69万人大都市で、スペインでは第4に大きな街。途中、集光型太陽光発電所のそばを通った。スペインでは風力発電もそうだが、太陽光発電も盛んらしい。セビーリャは、モーツアルトのオペラの舞台でも有名な街。当時のヨーロッパ人があこがれた街である。『セビリヤの理髪師』、『ドン・ジョバンニ』、『フィガロの結婚』等のオペラが有名である。また、ビゼー作曲の『カルメン』の舞台でもある。途中カルメンが働いていたとされる旧たばこ工場の建物をバスの車窓越しに見ることができた。つまり、モーツアルトの時代(18~19世紀)の建造物がいまでも残っている街である。(写真参照)
 
 昼食後(食事に関しては最終日までスペインではあまり記憶に残るものはなかった。)、
 
 レストランからカテドラルへ徒歩で向かい、2時20分頃、カテドラルへ着く。
 
 このカテドラルも、モスクを改造したものだが、これは全てを作り変えた物。通常教会は十時形の土台だが、モスクの土台をそのまま使ったため、ここは長方形である。1402年から約100年かけて建てられたもの。ゴシック建築の教会としては敷地面積では世界最大だそうだ。ゴシック建築の建物の特徴は、柱で、建造物、空に高く伸ばしている。その前のロマネスク形式の教会は壁が厚いのが特徴で、その壁に書かれたフラスコ画が発達したが、ゴシックの教会は"天"を意識した建築だ。"天"に到る高さを稼ぐために、壁ではなく柱を多用している。そのため、窓がとれるようになり、フラスコ画の代りに、ステンドグラスが発達した。
 
 ゴシック形式の建物には塔が多いのも特徴である。ゴシック建築の教会で最大はローマの、サンピエトロ教会で、次はロンドンのセントポール大聖堂。第三がセビリャのカテドラルと言われる。主に16世紀から17世紀にかけて建築されている。
 
 カテドラルを見学した後、ヒダルダの塔(35階、回り廊下で上る)に上り、市街を見物した。南は現在工事中で見られなかった。上り下りで約25分。3時15分に集合後、バスでスペイン広場へ向かう。スペイン広場は、1929年にセビリャで万博があった際のスペイン館だったところ。半円形の建て物で、河には4つの太鼓橋がかかっており、これはスペイン統一をした4つの領土を意味しているとのこと。3時15分頃、バスは今晩の宿泊地であるロンダに向け出発した。
 
ロンダ(Ronda)での観光
  約2時間でロンダのパラドールという国立のホテルに到着した。ロンダ(Ronda)は大きな岩の上に作られた街で人口は3万5千。ここはその風景で有名で、国立のパラドール・デ・ロンダ(Parador de Ronda)というホテルが作られた。 スペインにはパラドールという国営のホテルが92軒あるそうである。(写真参照)
 
 夕食は午後八時半なので、その前に町中を散策した。はじめに世界最古の闘牛場(Plaza de Toros)を見学。その後、街の旧市街と新市街を見る。新・旧市街をつなぐ橋(ヌエボ橋:Puente Nuevo)からの景色はなかなかのもの。(写真参照)
 
 夕食後、10時頃、夜の街を散策してライトアップされた街と多数のレストランがある路地を散策して、スペイン広場に出る。少し時間が遅かったので、店じまいの時間だった。パラド-ルに11時頃戻る。ツアー第三日目が終わった。(写真参照)
 
四泊目は=>こちら
写真
コルドバ_メスキータの鐘塔
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コルドバ_メスキータの柱
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コルドバ_パイプオルガン
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コルドバ_ステンドグラス
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セビーリァ_カテドラルの鐘塔
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セビーリァ_ローマ橋から望むメスキータ
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セビーリァ_スペイン広場
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セビーリァ_スペイン広場のドンキホーテ
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ロンダ_絶壁に建つパラドール
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ロンダ_ヌエボ橋の上から川底を見下ろす
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ロンダ_絶壁の上から見下ろすプールのある家
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ロンダ_最古の闘牛場
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ロンダ_旧市街の夜景
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ロンダ_スペイン広場の夜景
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