The second act of the Koizumi theater
(Japan Times, 2024/9/20, https://tinyurl.com/2d87zh8d )
う~ん。 これを読んでいるとまるで小泉純一郎首相(2001/4/26~2006/9/26)が立派な首相だったと勘違いさせられてしまう。国民の公共材である郵便業務を民営化(2005年法案可決、2007年に民営化)したのは小泉首相だし、憲法9条の海外派兵禁止を破って、2004年1月からの航空自衛隊のイラク派遣(2008年4月に憲法違反判決)をしたのも小泉氏だ。 小泉首相がやったことは「景気対策としての公共事業の縮小、規制緩和による競争原理の浸透、社会保障や教育における国民負担の増加などが小さな政府路線、そして最悪なのが、政治的意味空間の破壊(意味空間とは、巨視的な政治の路線、政策の大枠について有意義な議論が行われる場)(山口二郎氏:2006年)」だった。
「政治的意味空間の破壊」は安倍政権時に最高潮に達し現在に続く。特に、安倍首相の森友・加計問題、統一教会問題、桜を観る会問題、そして岸田首相の裏金問題の処理の仕方などなど。自民党政治家の答弁を理解するには相当特殊な能力が必要だ。立憲主義がもはや破壊されており、そのきっかけを作ったのは小泉首相と言っても過言ではないと私は思う。
小泉首相が出たときに中曽根首相以来の最悪の首相が出てきたと思ったが、2012年に安倍首相が出てきて、これが最悪だった。その後を継いだ岸田首相がでてきて、少しは良くなるかと思ったが、口ばかりで、前言撤回が続き、その後はアメリカ応援政策と元安倍首相の政策を継承しているだけだ。
現在行われている総裁選挙の面々をみても党内改革(裏金問題、統一教会問題)、そして肝心かなめの経済政で実行可能性のある政策を唱えている人は小泉信一郎氏を含めて誰もいないと思う。70数名の議員が裏金をもらって、今でも国会議員でいられるのが不思議でならない。選挙中に怪しいカネを配布したり、選挙区の住民に曖昧な物品を配って公選法違反で逮捕された自民党の国会議員は、今の自民党の茶番劇をどう見ているのだろうと思う。
しかし、このような自民党という政権を、民主党政権(2009/9/16~2012/12/26)の期間を除き、戦後70数年政権の座につかせてきた有権者が反省しないことには、この悪夢は続くのだろうと思う。有権者の判断材料を提供すべきマスコミも大反省が必要だと思う。まったくお先真っ暗の状況だ。