変形道路形状日影規制クリア法 | 比嘉ブログ

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建築企画CAD「TP-PLANNER」開発者の日常・・建築基準法,天空率、日影規制講座などチャンプルーなブログ

3月2日土曜日、

寒暖の変化が激しい1週間の締めは真冬の寒さになるらしい。

 今週はバスケ中国戦を残念ながら勘違いで見逃したが88年ぶりの勝利・・・見たかった~。

 さらにオープン戦大谷のホームランに山本の圧巻のピッチング。早起きの季節到来。

・・大谷は2打席で終わりかと寝直したのだが寝てる間に3打席目のホームラン。 山本のピッチングは、見逃すまいとまた早起きしたのだが放送無し・・・。

 

 水曜日のなでしこの北朝鮮戦は、はらはらしたが見事にパリオリンピックチケット獲得。良かったネ。ゴールキーパー山下スーパーファインカット。 あれがなかったら大変なことになっていた。良かった良かった北朝鮮のフェアプレイもよかった。次回も続けてほしいネ

 

 そして週末、大谷の結婚発表!。これまためでたい。

 

今週はレポート作成の為講座は休み。

月とスカイツリーをパチリ。・・曲がってるね

 

比嘉ブログ講座を開始したい。

 

前回はみなし敷地境界線をCAD変換読み込みする方法を解説しました。

 

この様な事例だが、みなし敷地設定から規制ライン作図までの流れを簡単におさらいから始めます。
 
 
① 審査サイドと協議し確定したみなし敷地をTP-PLANNER補助線機能で作図するか通常利用の汎用CADで作図した線分を補助線に設定した後「補助線」モードでコピーもしくは切り取りでクリップボードに移動します。
 
②「入力」「規制ライン設定」「みなし敷地」に移動し「貼り付け」で変更設定します。
「計算」「規制ライン計算」規制ライン設定ダイアログ内の
「みなし境界使用」をチェックし計算開始を押下すると任意の
みなし敷地境界線で規制ラインが作図されます。
 
③日影計算で「時刻日影図」「等時間日影」と進めていくとどうやら2か所NGがりました。
ここまでが前回のおさらいです。
 
今回はNGを回避する方法を逆日影計算3D日影チャートで解説します。
 
1)日影規制NG事例を逆日影計算で特定する方法
①建物外形状を仮想建物に変換する。
建物外形状を仮想建物に変換する事により日影時間に大きく影響する8時枠と16時枠を一致した条件でより具体的に逆日影計算を行う事が可能になりより現実的な結果を得る事が可能になります。建物配置図が確定している際の逆日影計算では必須作業です。
 
*この範囲に建物を建てた際にどの部分をカットすればよいのか明確で現実的です。
 
「入力」「仮想建物領域」を選択し「他の入力データを変換して入力します。」アイコンをクリックし建物外形状を仮想建物外形状に変換します。
 
②逆日影計算を行う。
 
 逆日影計算では「計算手法」の初期値が逆日影チャートに設定されています。
逆日影チャートはダイアログボックスの設定のままモーダレスで動作し敷地内でドラッグする事で上図のように日影規制10mライン上の規制時間3時間の幅が8時側、16時側が表示されます。
 
②各方位線で囲われたダイア状の中はそれぞれの時間幅内に収まる事を意味する為、日影規制の影響を受けないエリアです。
*その幅内に建物を建てた場合建物の後方から太陽が通過する際に日影規制時間内におさまることから高層部とも称します。
 
*8時方位線から13時方位線までが太陽高度で高さ制限を受ける区域です。したがってA部分は太陽高度以下に高さカットされます。
 
*16時方位を超え11時線までBが朝側の太陽高度の影響を受けるエリアとなる。ただしB部に関してはバルコニーゆえ11時の幅でカットする事でも解決可能である事がわかります。
*高層部に対して太陽高度(高さで決まる領域)となります。
 
③①、②で逆日影チャートをドラッグしながら変化する可能範囲を確認しながら確定しダイアログボックス内の「計算開始」ボタンを押下する事で日影可能空間が算出されます。
*設計者はドラッグする事で刻々と変化する可能空間を目的とする建物幅が収まるように最適位置を確定します。
 
④鳥かご図
円弧部が太陽高度でカットされた事がわかります。
*この鳥かご図は高さ制限を建築物の可能高さ22mで高さ制限しています。(鳥かご図ダイアログ内で指定が可能です)
 
⑤ブロック図
このブロック図は階段の高さレベルで階高設定を行う事でより太陽高度による階段室の可能範囲を明確にします。
 階段部の最下部可能高が18m、バルコニー部の角は19mから可能になる事がわかります。
 
⑥精度チェック
逆日影ブロックを表示後「入力」「建物」に移動し
「他の入力データを変換して入力します。」アイコンをクリック
すると逆日影ブロックが建物形状に変換されます。
計算モードに移動し時刻日影、等時間日影を行うと
逆日影通りのカットで規制ライン内ギリギリで収まっている事が確認可能になります。
 
⑦等高線
 以上が逆日影計算で可能空間を確認する方法。
 
今回は建物階高変更が無い事から具体的に
建物形状のどの部分をどのような高さあるいは幅でカットするのかを3D日影チャート図で対処する手法を解説します。
 
日影規制NG事例を3D日影チャートで解決する方法
1)NG原因を確認する方法
①指定点日影計算を行う。
指定点日影計算を行うとA側が最大3時間22分で22分NG
B側が3時間7分で7分NGとなる事が確認されました。
 
②半天空図でNG箇所を確認する。
半天空図は「図法」「天空図」「半天空図」で視点設定で任意の指定点NOを指定します。
A側
階段上部が太陽軌跡と重なり日影時間に影響する事を確認しました。
B側
バルコニー側のひさし部が影響する事がわかります。
天空図は日影時間に影響を与える箇所をおおよそ特定する事が目的です。
 より具体的なカット位置および可能高さは3D日影チャートを利用する事が効率的です。
 
2)3D日影チャートでNGを解消する手順
①「入力」「建物」に移動し右ボタンメニューで3D日影チャートを表示します。
A側から
チャートカットダイアログ内のポイント番号を移動し「日照確保算定幅」を「朝側」に設定し階段室のブロックをクリックすると日影規制時間に影響があるブロックの場合、チャートのカット幅が表示されます。
 さらにブロックで可能高さを水色で数値表示します。
この場合、最低高が18.56m⇒18.5 中間部が同様に丸めて19m 最高部を20mに設定する事で階段室の幅を変更する必要が無い事がわかります。
 
*参考
 ひさしをクリックした際にチャートの赤カット部はひさしに達してない為、その指定ポイントでは日影に影響しない事がわかります。
 
B側
このNG部は「日照確保参考幅」「夕側」に指定しP7で確認するとひさしの可能高を切断後19.247⇒19m高に変更する事で可能になります。ひさしを切断する為の線分は「補助線転送」ボタンをクリックし補助線化された切断線で建物をカットします。
 
 
(3)3Dチャート情報による建物編集
A側
階段部を3D日影チャートで可能とされた高さで階段室のひさし部を傾斜設定しました。
 
B側
 ひさし部を選択後、「単線切断」で補助線をクリックしひさし部をカット後高さを3D日影チャートで算出された可能高さ19mに変更します。
 さらに本体部も微小ですが補助線で切断しました。その部の可能高は18.6mですがこの場合、微小の為不要の為、削除しました。
 
(4)結果検証
A側2時間58分、2分のクリアランス、B側2時間59分で1分のクリアランスで解決しました。これらのクリアランス幅は高さの丸め値により増減します。
 
 3D日影チャートは、日影規制の可能空間を限界まで追求する事が可能になります。ぜひご利用ください。
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 本日も長くなりました。本日はここまで!次回までお元気で!
 
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