敷地内高低差、道路天空率:日影規制高度斜線その1 | 比嘉ブログ

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建築企画CAD「TP-PLANNER」開発者の日常・・建築基準法,天空率、日影規制講座などチャンプルーなブログ

 8月6日広島市松井市長の平和宣言和宣言を今年も感慨深く聞かせていただいた。

 唯一の被爆国の果たすべき役割が日本にはある。

明日10日は、長崎市の田上市長の平和宣言(2019)。

 

 このような歴史観と哲学を持った宰相の登場を期待したい。

炎天下の公園で元気に咲く小花。

 

 本日から夏休み・・。「特別な夏」にしなきゃいけないと言われても・・・困る。どうしょう・・・・都境をひたすら車で走る特別な夏・・・。

今ひとつさえない・・・。今頃夏の甲子園・・いやオリンピック・・って話もあったな。本日は、東京オリンピック閉会式の予定日・・・東京オリンピック2020のサイトでは「後349日」のカウンターが秒刻みでカウントダウンしている。今のところシュール感有。

 

 さて特別な夏になったかどうかは、比嘉ブログ的には、来週のお楽しみとしよう。早めのアップで仲間にもらったスイカをいただき夏休み開始!

 

 今週の講座から

今週も先週に引き続き新人研修の2回目。

前回、用地情報から形態制限までを行ったが今回は、その情報を元に建物想定(プランニング)をおこなった。

 1400㎡程の用地情報の入力から逆日影、逆斜線空間を1時間程で算出できるようになった。

 午後の建物想定もスムーズで大阪想定の用地情報900㎡程の入力まで行った。次回は、天空率理論を学習後オフィスビルを想定し斜線規制NGを天空率で解決する手法を解説したい。

 来週の休み期間中おさらいのほどヨロシク!。

 

比嘉ブログ講座開始!

 以下の4項目をテーマにシリーズで解説している。

 

①屈曲道路中心高の効率的な入力法

②敷地内高低差がある場合の「敷地の地盤面」の設定法

③3m以上の高低差がある場合の地盤の高低差の設定法

④日影規制における平均GLと近隣地盤面の設定法

 

 前回は、敷地内傾斜がある場合の天空率計算手順を解説した。

 敷地の地盤面(平均GL)面は、「平均地盤面算定領域」で平均地盤計算を行うと「地盤:設計GL」項に1.74mが設定された。

 この条件で天空率計算を行うと敷地内高低差を入力しない前々回の結果より近接点の天空率差分が広がり設計有利となった。

 原因は、各算定位置の高低差が敷地の地盤面1.74mの位置が基準になる為、全ての算定位置で(h-1)/2の分算定位置が上側に移動する。その分計画建築物の見え係が低くなり空が広くなる為、天空率が上昇する事による。・・ここまでが前回までのおさらい。

 

 前々回敷地の地盤面(平均GL面)が0mの際は、当初の計画を北側に500mm程移動後さらに逆天空率計算でバルコニー部を平面的に斜にカットする事でクリアーした。

 敷地の地盤面1.74mが設定された事により建築物を元の位置に戻してクリアーする可能性がでてきた。日影、高度斜線ともに厳しいゆえ元の位置に戻したい。

 

 早速確認しよう。

1)建物位置を南側に500mm(元の位置)に移動し再計算を行う

1)-1建築物を移動する

「入力」「建物」の項に移動し建物全体をドラッグし選択後右ボタンメニューから「座標変換」を表示しY方向の欄で下方向ゆえ「-0.5」mを入力後「移動」ボタンをクリックする。

 あわててはいけない、建物が移動したら敷地の地盤面(平均GL)も変化する。平均地盤の計算は、日影規制の平均GLにも影響する為、TP-LANDで行う。

 

1)-2「平均地盤面算定領域」を設定後「平均地盤算定」を行うと敷地の地盤面の高さが再設定され1.74mから1.625643に低くなった。

 

1)-3適合建築物を発生し天空率計算を実行する。

この場合、道路高さ制限適合建築物の情報は、建物移動、敷地の地盤面も算出されている為、再計算は容易に行える。

1)-4道路寄りになった分、計画建築物が高さ制限適合建築物を超えるいる割合が多いようにみえる・・・天空率計算を実行しよう。

 

 

残念NGだ。・・・元に戻す事にしよう。これで建築物の配置位置は、元の位置から北側に500mm移動で確定だ。

 ところで北側に移動する前に南側で日影規制をチェックし北側移動の際との比較を行いたい。

 

1)-5平均GL0mでの日影規制確認。(平均地盤面が設定される前の状態で比較したい。)

 この事案は、5/3時間の日影規制時間だ等時間日影は

P1が3:01で1分NG。P2が2:58で2分のクリアランス。

 

 

2)北側に500mm移動し日影計算を行う

 

2)-1

 北側に再度0.5m移動するのだが、傾斜地表面を考慮し平均地盤面を算出すると平均GLが1.74m高くなりその分日影長さは、短くなるはずだ。

確認しよう。

結果は

 

 P1は、どうやら時間幅でNGのようで平均GLが上がった効果がわずかで28秒のNGとなった。

 P2は、高さで決まるエリアゆえ平均GLが上がった効果てきめんで約20分のクリアランスとなった。

 

2)-2 3D日影チャートでNG幅をカットする。

「入力」「建物」で右ボタンメニューから「3D日影チャート」で確認すると

 P1は、バルコニー側を平面的に斜にカットする事で日影規制時間をクリアする事がわかる。

 

 カット幅が時間で指定可能なため、今回は1分のクリアランスをとるべく12時59分から13時1分の2分幅で指定し「補助線転送」で「建物切断」でカットすると

2時間59分で1分のクリアランスを確保した。

 

3)高度斜線をチェックする。

 このシリーズの初回で確認した東京3種高度のNG部のクリアーの可能性がでてきた。これはTP-LIGHTの断面でより詳細に確認したい。

 

地盤面(平均GL面)が1.74m上がった事で高度斜線起点が1.74mに設定されクリアーとなった。

 

 *ところで・・・地表面のかぶりを確認したところで設計GL面を0.5m程上側に移動したくなった。

その場合、再度、高度斜線、日影規制に影響がある。

 

・・・・確認しよう。

 平均GLは、2-2)項で3D日影チャートで地表面の低いバルコニー面をカットした分平均GL面は、若干上昇する。

  平均地盤等の基礎情報等は、TP-LANDで行う。

TP-LANDで続きを・・・n?

 

・・・・・長くなりそうだ夏休みの宿題として次回に解説する事にしたい。

 

 コロナ禍ですが夏休みをそれなりにお楽しみ下さい。

次回までお元気で!

 

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