TP-PLANNERによる逆日影:日影 8 高層建物算出法 | 比嘉ブログ

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建築企画CAD「TP-PLANNER」開発者の日常・・建築基準法,天空率、日影規制講座などチャンプルーなブログ

8月5日土曜日

8月突入夏休み間近の土曜日。

 

よくみる夏の赤い花だが散々検索したがとうとう名前確定できず。

八重のピンク色が可愛い。確認しだいアップしたい。

 

急遽登場の夏の花。これは定番ミソハギ。

 

 今週東京の天気はオホーツク高気圧の.影響か?酷暑が回避された。

酷暑で気になるのが東京オリンピック:パラリンピックが3年後の7月24日から8月9日,間をおき8月25日から9月6日まで。まさに酷暑の頃の開催。オホーツク高気圧頼みじゃまずいだろう。打ち水でなんとかなるのかいナ?。

 

  8月3日、改造内閣発表。「驕る平家久しからずや」、傲岸不遜、慇懃無礼・・・・自戒の念を含めて、それなりの年齢で性格はそう簡単に変われるものではない。・・が大臣の皆さんには頑張ってもらわねばならない。

借金国がのんきな事をしている場合ではない。

 

 うれいい話も記録したい。

今日は、ダルビッシュが移籍先のドジャースでの初登板でゼロ封の見事なピッチング、世界陸上の100予選も3人ともに準決勝進出、錦織City Open準決勝進出、ラッパ課題曲暗譜・・・明日以降楽しみだ。

 

 今週の講座はまず水曜日、総合設計事務所の方2名が来社で天空率の勉強会。

 

 実案件を通じて意見交換をしながら申請図の作成方法手順の確認までお疲れ様でした。

 

 木曜日はコンサル系の皆さんに逆日影計算、日影計算を解説。

 

前回の天空率に続いて2回目。残るはプラン講習だ。頑張ろう。

 

夏休みも近い。早めに講座を開始したい。

 

前回までは中低層の建物の逆日影計算法を解説した。

TP-PLANNERで逆日影計算を行う場合、基本の考え方として

逆日影チャートを表示する事から始める。

 ボリューム算出したい事案が容積率200%以下程度で中低層の建物を想定したい場合。

 

 

 8時と16時の方位線をそれぞれ建物の東端、西端に配置設定が可能な場合、上図の様に低層部が広く確保できる為逆日影チャートを利用する事を解説した。その場合高層ポイントは敷地の北隅に設定される。同時に低層部のみならず日影規制をクリアーした時間幅による高層部も算出される事を確認した。

 

 さて今回は容積率が400%を超える場合などでタワー状の高層建物を設定する場合の解説をしたい。今回もムービーによる解説を行う。その前にポイントを確認。

 

 

 高層ポイントをドラッグし南側に移動すると高層部の幅が広くなりタワー型の建物を想定する事が可能になる事がわかる。

 

逆日影チャートの操作を理解する

 

ポイント1 

 高層ポイントの設定位置を変える事により設計者の意図する建物形状を算出が可能か否かスピーディーに判断する事が可能になる。

 

 上図の例では北東部のバルコニーの角をカットする事で南側の建物の殆どが高層幅に設定される為、タワーが設定可能となる。

 

 

 ところが階段室がその高層幅内に収まっていない。高層ポイントを移動するとバルコニー側のカット幅が大きくなる。

 

 

 解析しブロック図で確認すると

 

 

各階の床面積が表示される。

16時方位線より北側の部分は高層部で消化した日影時間と重ならない様低層に設定される。(ほぼ2階で一部3階が可。)

 

 高層ポイントの位置をさらに南側に下げて解析をしてみる

 この場合北東部の建築部をイジメルといった処理。

 

 

イジメられた北東部は3階に低減した変わり廊下側を完全に確保する事が可能になった。もちろんその結果を日影処理すると

 

 

規制時間いっぱい(北東10mライン)でおさまっている事がわかる。

 

つまり日影規制の解は無数にあり設計者の意図する建築物にする為には「逆日影チャート」を理解して利用する事が肝要。

 

 

既存建物を考慮した逆日影計算

 

ポイント1 

 増築の場合、あるいは新築の場合でも建物規模を特定する事で逆日影計算はその既存部分(特定部分)の建物による発する日影時間を考慮し残りの可能時間内で逆日影計算を行う「既存建物考慮」の方法がある。

今回はこのシリーズ最初の手計算でも確認した様に6m道路に面した棟の北端は5階部が可能である事が分かっている。

 

この部分を5階として確定して残りの部分を「既存建物考慮」逆日影計算する手法を解説する。

 

 

「指定点チェック」の欄の「既存建物」をチェックし通常の1棟高層で逆日影チャートを設定配置し「計算開始」で解析きする。

 

 結果は

高層部の形がスッキリしバルコニー側のカット幅も少なくなった。既存とこの結果を複合すると

 

日影チェックすると

 

 

この様に限界いっぱいでクリアーする。

逆日影計算のこれらの操作の流れを今回もムービーで確認して頂きたい。

 

既存建物考慮の手法は凹型の建築物を想定する際に威力を発揮する。

 

 住戸数を多く確保したい南側の建物を日影規制限界まで設定した後、東西それぞれの建物の可能高を算出する機能などの場合有効だ。

 

 本日も長くなったこの解説は次回以降としよう。

来週から夏休みにはいる方も大勢だと思います。楽しくお過ごしください。hi

 

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