連休を利用して沖縄に帰省している。
沖縄到着とともに沖縄国立劇場で上演される芝居「嵐花-朝薫と朝敏」に向かう。
この芝居は沖縄を代表する芥川賞作家大城立裕氏により玉城朝薫生誕300年時に書き下ろされた。
琉球王朝時代に尚啓王より踊り奉行に任ぜられた玉城朝薫(タマグスクチョウクン)
により創造された中国からの使者を接待する為の古典演劇「組み踊り」の誕生を通じた8世紀の沖縄を描く3時間近い大作だ。
感動した!・。
芝居の構想の雄大さもさる事ながらこれを演じ切った役者が見事であった。
私が沖縄にいた頃、大宜味小太郎、真喜志康忠といった名優がおり庶民的な芝居から古典芝居まで楽しめた。この芝居も80年代からこれらベテラン役者により数々演じられてきた。
しかし現代沖縄の若手役者も負けていない。主役の朝薫を演じた大田守邦がすばらしい。琉球伝統芸能は確実に次世代に受け継がれており頼もしい。
沖縄を旅行する際は国立劇場おきなわの予定を確認していかれる事をお勧めする。
さて国立劇場おきなわだがこの建物がすばらしい、高松伸の設計による外観の優美さ(感謝)はもとよりステージの両サイドに設置された字幕スーパーで沖縄方言のわからない観客にも充分理解できる。
演目は古典演劇から近年書き下ろされた庶民劇(人情お笑い)まで幅広く間違いなく楽しめる。沖縄喜劇は笑えますヨ。(この話はまたいずれお話したい。)
「組み踊りとは何か?」 華風(国立劇場おきなわステージガイド)より
「組み踊りとは、国王の代替わりに中国から渡来する冊封使をもてなす為に、
首里王府によってつくられた宮廷芸能。古典音楽とよばれる
荘重な歌・三線と優美な舞踊、琉球古語のセリフを組み合わせて
ドラマに仕立てた歌舞劇である。琉球王国の崩壊後は、その担い手であった
士族たちとともに商業演劇へ下り、やがて沖縄芝居の母体ともなる。
村踊りの演目としても愛され、沖縄古典芸能の華として、
今も沖縄の人々の心のふるさとである。」
芝居は私のこころのふるさと・・・納得