科目別①民事の実務基礎の鉄板勉強法 | 文系サラリーマン独学勉強部屋

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こんにちは、ぎんざけです。

 

予備試験にあって司法試験にないものとは?

そうです、法律実務基礎と一般教養です。一般教養については書く価値がないので(点数はランダムです諦めてください)、法律実務基礎について民事と刑事に分けて投稿します。

 

まず今回は法律実務基礎(民事)の勉強方法についてです。

 

民事の法律実務基礎は、①訴状の様式(請求の趣旨)②訴訟物③要件事実(請求原因と抗弁)④事実認定(二段の推定と一般常識)⑤民事保全⑥民事執行の6テーマを理解するのが目標になります。弁護士倫理はどうでもいいので、後述の「版 完全講義 民事裁判実務の基礎[入門編]〔第2版〕(民事法研究会)」に載っている範囲だけざっと目をとうしておけば大丈夫です。

 

もう少し具体的に書くと、「事実関係を基に訴訟物と請求の趣旨が分かる[①と②]」、「その訴訟物について原告の主張する請求原因事実が分かる[③]」、「原告の請求に対する被告が主張するの抗弁事実が分かる[③]」、「証拠から事実が認定できる[④]」、「訴え提起前の仮差押・仮処分が分かる[⑤]」、「訴訟終結後の執行方法が分かる[⑥]」というのがこの科目が問う内容になります。

なお、弁論主義・処分権主義といった民訴の内容が分かっていることは前提条件です。

 

必要な教材は、新問題研究要件事実(法曹会)新版 完全講義 民事裁判実務の基礎[入門編]〔第2版〕(民事法研究会)基礎からわかる 民事執行法・民事保全法〔第2版〕(弘文堂) の3つだけです。

(その他過去問が必要ですが、法務省HPの問題と出題趣旨で十分です)

  • 新問題研究要件事実(法曹会)
    実質国定教科書です。かなり薄いので1時間~2時間で読めます。そして、これだけで試験年度によっては合格に必要な知識(事実認定と保全・執行除く)はカバーできます。
    この本にある事例を読んで、何の感情もなく「請求の趣旨」、「訴訟物」、「請求原因事実」、「抗弁事実」が言えるようになるようにするのがスタートラインです。
    なお、十分薄くてコンパクトなので、まとめノートもカードも作る必要はありません。
  • 新版 完全講義 民事裁判実務の基礎[入門編]〔第2版〕(民事法研究会)
    入門編と書いていますが、十分すぎる内容です。事実認定と保全・執行も一応カバーしています(ただ、保全・執行は薄いので補強した方がいいです)。
    民法と民訴をある程度学習している人なら、苦痛なく通読して意味が分かると思います。ただし、分量が結構あるので、反復学習するにはまとめノートを作った方がいいです。基本的に「請求の趣旨」、「訴訟物」、「請求原因事実」、「抗弁事実」を抜き出したものを作って週3回くらい読むのを1ヶ月繰り返せばいいと思います。
  • 基礎からわかる 民事執行法・民事保全法〔第2版〕(弘文堂)
    保全・執行はコスパが悪くなるのですが、他科目の状況と相談しつつ、極力この本を読むのをお勧めします。実務と理論のバランスが神がかっており、最終改定が古いのですが、これ以上にいい本を私は知りません(古い本なので、中古で買えば1000円しないくらいの値段で買えると思います)。
    なお、予備試験論文の時点では手が回らない場合でも、口述前に一読すると安心感・安定感が出てきます。こちらもまとめノート(A4一枚くらいの量で十分です)を作って覚えれば保全と執行は怖くなくなります。
 
3冊まとめて1万円しません。あと、新問題研究と民事裁判実務の基礎は、試験後にメルカリで売れば7割くらいの値段で売れます(そろそろ改定されるかなと思って売りました。が、改定されない。。。)。
予備試験を受験する人はぜひとも3冊セットで購入をお勧めします!!!(どこかのまわしものみたいになりましたが、私には1円も入らないのでご安心ください笑)