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こんにちは、ぎんざけです。

全くの私事ですが、今日遺言を書きました。

 

夏は帰省のシーズンということもあり、遺言に意識が行きやすい季節なので、今日は遺言のメリットを書いていこうと思います。

なお、内容には慎重を期してはいますが、この記事の内容に不正確な内容があったとしても責任はとりかねるため、その点はご留意ください。

 

 

1.遺言はただそこにあるだけで意味がある

遺言と聞くと以下のようなイメージで、わざわざ書かなくてもよいのではと考えている方もいるのではないでしょうか。

 

「自分はそんなに財産があるわけでもないので、わざわざ遺言を書く必要はない」

「うちは配偶者と小さな子ども2人で、遺産分割の揉め事も起きないから、わざわざ遺言を書く必要はない」

 

確かに遺言には遺産相続の揉め事に備える役割があり、遺産が大きくなくて家族も仲良しなら、揉め事に備える必要性は比較的低いかもしれません。

 

一方、遺言があるときとないときとでは、遺された家族がやる手続きが大きく変わります。

遺言は、ただそこにあるだけで、遺された家族の負担が減るのです。

 

例えば、配偶者1人、子ども2人の場合、

「私は、私の所有する一切の財産を、妻に2分の1、長男に4分の1、長女に4分の1の割合で相続させる」

というだけの遺言で十分意味があります。

 

以下詳しく見ていきます。

 

 

2.遺言がない場合の手続き

遺言がない場合、以下のような手続きを踏むことになります。面倒なので、財産は銀行預金だけと仮定します。

 

(1)亡くなった人の戸籍を、その人が生まれてから死ぬまでの分、全て取得する

現在の戸籍だけではその人の相続人が分からないので、その人が生まれた時の戸籍から現在に至るまで、全ての戸籍が必要になります。

例えば「隠し子がいるか」、「その人の両親は存命か」、「兄弟はいるか、存命か」といったことを調べる必要が出てくるのです。

 

(2)[配偶者と未成年の子どもが相続人の場合] 家庭裁判所で特別代理人を選任してもらう

相続人が配偶者と未成年の子どもの場合、そのままでは後続する遺産分割協議ができません。

細かいところは省きますが、民法は「遺されたお父さん/お母さんが、子どもから遺産をぶんどるかもしれない」という危険性を想定しており、家庭裁判所で子どものために特別代理人を選任する必要があります(1か月くらいみておく必要があります)。

ちなみに特別代理人は知り合いに頼んでも良いですが、専門家(弁護士など)に頼むと数万円~数十万円かかります。

 

(3)相続人全員で遺産分割協議書を作成する

遺産分割協議書という書類を相続人全員で作る必要があります。

 

(4)亡くなった人の戸籍(生まれてから死ぬまで)、遺産分割協議書、相続人全員の戸籍、相続人全員の印鑑証明書を持って銀行に行く

 

 

3.遺言がある場合の手続き

次に、遺言がある場合の手続きを見ていきます。

 

(1)亡くなった人の戸籍を、死亡が分かるものだけ、取得する

遺言がある場合、相続人の範囲を捜索しないでいいので、その人が死んだことが分かる最新の戸籍だけで足ります

 

(2)封をされた遺言を家庭裁判所に持ち込んで検認してもらい、検認証明書を取得する

遺言の内容を保存するために、遺言は家庭裁判所で封を開けて検認という手続きを取ります(15分くらい)。これを経ると、検認証明書という書類を取得できます。

 

(3)亡くなった人の戸籍(死亡が分かるものだけ)、遺言書、検認証明書、相続人の印鑑証明書を持って銀行に行く

 

 

4.遺言があるとどう楽になるか

3と4のまとめですが、遺言があると、遺された方がやる手続きが以下のように楽になります。

 

(1)戸籍の捜索範囲が減る

その人が結婚などで違う市町村に本籍地が移ったりしていると、その人が生まれてから死ぬまでの戸籍を取得するためには、複数の市町村に戸籍の請求をしないといけません。

これに対し、遺言があれば、最後の本籍地の戸籍だけで足りることになります。

 

(2)[配偶者と未成年の子どもが相続人の場合] 特別代理人を選任しなくて良い

特別代理人の選任をしてもらうために、遺言がないと家庭裁判所の手続が1か月くらいかかります。

これに対して、遺言の検認は15分で終わります。

 

(3)遺産分割協議書を作らなくて良い

遺言があれば、遺産分割書の文面作成や実印の押印といった手間が省けます

 

いずれも大した手続きではないと思われるかもしれませんが、親族が亡くなった後に、遺された人の負担が少しでも減るのは良いことだと思います。

 

 

5.遺言作成にあたり注意が必要な人

1点だけ遺言作成にデメリットがあります。それは、家族が増えた場合に書き直さないといけない点です。

 

例えば「配偶者1人、子ども1人」の時に遺言を書いた後、子どもがもう1人生まれたら「配偶者1人、子ども2人」に遺言を書き直さないと、2人目の子どもは相続できなくなってしまいます

 

なので、家族が増えたら必ず遺言を書き直さないといけないということを必ず覚えておいてください!!!

 

こんにちは、ぎんざけです。

今回は前回出てきた「支配の関係」についてのお話になります。

 

1.前回までのおさらい

民法世界では、「人」は主人公で、「物」は愉快な仲間たち!!!

「人」と「人」との間でも、「人」と「物」との間でも、現実世界に影響を及ぼす「支配の関係」が大切
(人・人の間は「債権債務」、人・物の間は「物権」と呼ばれる)
 
2.債権債務の支配のカタチ
債権債務にはいろいろなものがありますが、主なものは3パターンにまとめることができます。
(債権者を「Aさん」、債務者を「Bさん」と呼びます)
  • お金の関係
    「Bさん」が「Aさん」にお金を払わないといけない関係です(金銭の支払い)
  • 物の関係
    「Bさん」が「Aさん」に「物」を渡さないといけない関係です(物の引渡し)
  • 体の関係
    「Bさん」が「Aさん」のために働かないといけない関係です(役務提供)
     
ここで「お金」という新しい概念が出てきましたが、これは「物」とは違う概念です。
というのも、民法の中の「お金」というのは、紙幣貨幣のような「物」を指すのではなく、金額分の「価値」を指すからです。
非常に分かりづらいのですが、1000円の債務は、1000円札×1枚で払っても、100円玉×10枚で払っても、1000円分の銀行振込で払っても、どれでも1000円分の「価値」を払えばいいとイメージしてください。
 
3.物権の支配のカタチ
債権債務と比べて、物権の支配のカタチは簡単で、民法で明確に規定されています。
具体的には8個の物権が定められているのですが、以下の3つの支配の組合わせと捉えるのがいいと思います。
  • 持つ支配
    その「物」を物理的に手元に置くことができる支配です
  • 使う支配
    その「物」を使うことができる支配です
  • 売る支配
    お金に変えるためにその「物」を売り捌くことができる支配です
4.今回のまとめーこれだけ覚えてください
「人」が「人」を支配するとは、金・物・体のどれかで払わせること
「人」が「物」を支配するとは、持つ・使う・売ることができること
 
次回は「債権債務」・「物権」がどのように生まれるかを見ていきます。

こんにちは、ぎんざけです。

今回は法律の入門資格として人気のある宅建と行政書士のどちらがおすすめかについて記事を書いていきます。

(一応私はどちらも過去に合格しています)

 

1.直接仕事の役に立つかという視点

宅建と行政書士はどちらも資格がないとできない業務が存在します。
細かくはいろいろありますが、主には以下のようなものがあります。
  • 宅建:不動産会社での重要事項説明
  • 行政書士:行政書士としての法律文書の作成
なので、不動産会社で働いている/働きたい人は宅建、行政書士として働きたい人は行政書士を目指すことになります。
 
 
2.スキルアップにどちらが役立つかという視点
不動産会社で働いたり、行政書士として働いたりする予定がない人でも、法律知識を身に着けてスキルアップを目指すという目的で、資格試験を受けることがあると思います。
 
その観点から、それぞれの資格の試験科目を見ていきます。
 
(1)宅建
主な試験科目は、民法・都市計画法・建築基準法・不動産関連の税法・宅建業法あたりで、以下のようなことが問われます。
  • 民法:取引で出てきそうなところを中心に、法律条文と基本的な判例の内容。どうでもいい(実務上問題にならない)条文の問題も多少出てくる
  • 都市計画法:用途地域のような土地の利用に関する制限の内容
  • 建築基準法:建ぺい率のような建物の建て方に関する規制の内容
  • 不動産関連の税法:登記や売買で生じる税金、固定資産税などの内容
  • 宅建業法:不動産会社以外は必要ない知識なので割愛します
これらを一言でまとめると、民法の基礎(取引)+不動産知識になります。
 
(2)行政書士
主な試験科目は、憲法・行政法・民法・商法・一般教養あたりで、以下のようなことが問われます。
  • 憲法:憲法についての判例・学説の内容。法学部の授業チックなものが中心
  • 行政法:役所の処分・行政処分についての法律条文・判例の内容。これも憲法と似ていて実務で役立つというよりは、学問的な内容。
  • 民法:民法全般についての法律条文と基本的な判例の内容+学説の内容。どうでもいい(実務上問題にならない)条文の問題が宅建よりは多め
  • 商法:商法・会社法の条文。学問的にも実務的にもどうでもよい内容(トリビア)がほとんど
  • 一般教養:新聞切り抜きレベルのどうでもいいトリビア
これらを一言でまとめると、学問としての法律の基礎(憲法+行政法+民法)+トリビアになります。
(プチ公務員試験と言い換えてもいいかもしれません)
 
このため、2つの資格がどういう人に向いているかは以下のような感じになると思います。
  • 宅建社会人、もうすぐ社会人になる大学生向き。一般常識として法律・不動産知識を身に着けたい場合に
  • 行政書士法学部学生、公務員志望の大学生向き。定期試験や模試感覚で何か受けたい場合に
 
 
3.本当に資格が必要か(ぎんざけの本音)
ここまで各資格がどういう人に向いているかを書いてきましたがきましたが、正直なところ、どちらの資格もどうでもいい細かい暗記(それを覚えてどうするの?という知識)を問う問題が多く、試験の品質自体は低いです(民間資格なら誰も受けないと思います)。
 
さらに、(不動産会社での宅建を除き)一般の民間企業でこれらの資格が評価されることもあまりありません。
 
このため、社会人のスキルアップであれば、商工会議所主催の「ビジネス実務法務検定」でも受けた後に、簿記や英語やITの勉強をする方が有意義だと思います。
(念のためですが、「ビジネス実務法務検定」が企業で特に評価されるという訳ではないので、その点はあしからず)
 
そうではなく、趣味として法律の勉強をしたい、そのために何か資格を目標としたいということであれば、司法試験予備試験や司法書士試験の方が頭を使って考える問題が多いので、(受ける受けないはともかく)宅建・行政書士よりはよいと思います。
(趣味として大学入試数学を勉強するようなイメージです)
 

こんにちは、ぎんざけです。

今回は前回の民法の登場人物たちをつなぐチェーン(法律関係)についてのお話になります。

 

1.前回のおさらい

民法世界では、「人」は主人公で、「物」は愉快な仲間たち!!!

 

2.今回のメインテーマ

今回は、「人」と「人」の間をつなぐ「チェーン」、「人」と「物」の間をつなぐ「チェーン」について見ていきます。

この「チェーン」こそが、民法の勉強で一番重要な点であり、「法律関係」や「権利」や「義務」などと呼ばれたりしますが、以下では「法律関係」と呼んでいきます。

 

3.「人」と「人」の間をつなぐ「法律関係」

「人」と「人」の間をつなぐ「法律関係」にはいろいろな種類がありますが、まずは以下の2種類を区別できるようになれば大丈夫です。なお、「人」と「人」だと分かりにくいので、これ以降では「Aさん」と「Bさん」と呼んでいきます

  • 「Aさん」が「Bさん」に何かしてもらえる「関係」=「Bさん」が「Aさんに」に何かしないといけない「関係」
    「Aさん」と「Bさん」の間の「法律関係」は、「Aさん」から見れば「何かしてもらえる関係」「Bさん」から見れば「何かしないといけない関係」になります。
    結局は同じ一つの「法律関係」ですが、「Aさん(債権者)」サイドからは権利なので「債権」、「Bさん(債務者)」サイドからは義務なので「債務」と呼びます。
    この「債権債務」の関係のすごいところは、債務者(Bさん)が自発的に動かない場合、国家公務員(裁判所や執行官)の力をもって、現実世界で無理やり言うことをきかせられる(支配できる)にあります。
     
  • それ以外の「法律関係」
    「契約」や「親子」などいろいろありますが、それ自体は現実世界に持ち込むことができません。
    なので、「債権」「債務」を生み出すものくらいで捉えておけば大丈夫です。
4.「人」と「物」の間をつなぐ「法律関係」
「人」と「物」の間をつなぐ「法律関係」は、「支配の関係」だけになります。
この場合の支配とは「人」が「物」を支配することを言い、このことを「人」が「物」に対して「物権」を持っていると呼びます。
この「物権」も、国家公務員(裁判所や執行官)の力をもって、現実世界で建物をぶっこわしたりできる強さを持っています。
「物権」が「債権債務」を生み出すこともあります。)

5. 今回のまとめーこれだけ覚えてください
「人」と「人」との間でも、「人」と「物」との間でも、現実世界に影響を及ぼす「支配の関係」が大切
(人・人の間は「債権債務」、人・物の間は「物権」と呼ばれる)
 
次回は、「支配の関係」の中身を見ていきます。
 

こんにちは、ぎんざけです。

今回は民法の世界観を知ってもらうための登場人物紹介の記事になります。

 

民法上の法律問題は、法律世界におけるアバター(ヒト)とアイテム(モノ)の物語として捉えることができます。

(アバターやアイテムというのは、私が法律を説明する際の独自用語なので、もしピンとこない方は以下法律入門の記事をご覧ください)

 

 

1.民法世界の主人公

民法世界の主人公(アバター)は「人」です。

ここでいう「人」というのは、日常用語の意味とは異なり、「生物学上の生きている人間」と「法人(実体はないけれど人間と同じ扱いの存在。会社など)」の2つを指します。

 

「人」は民法世界の主人公であり、以下の2つのことができる特別な存在です。

  • 他の「人」とつながること
  • 他の「物」とつながること
    (「物」が何かはこのあとすぐ出てきます)

 

このことを、民法の本では「権利義務の主体になる」と表現しますが、権利義務が何かの説明がなく分かりにくいので、

  • 民法世界では、「人」は、他の「人」や「物」とつながることができる

というものとして捉えてください。

 

 

2.民法世界の愉快な仲間たち

民法世界には、主人公である「人」以外の存在もたくさんあります。

犬も猫もパンダも、机も椅子も、土地も家も、「人」ではありませんが、みんな愉快な仲間たち(アイテム)です。

これらの愉快な仲間たちは、民法では「物」と呼ばれます。

 

要するに「人」ではない存在は全て「物」であり、

  • 「物」は、他の「人」とつながる

という形でのみ法律世界に存在します。「物」と「物」のつながりは存在しません(※)。

(※)補足ー読み飛ばしてもらって大丈夫な内容です

民法を学習された方であれば、主物・従物という概念が「物」と「物」のつながりではないかと思われるかもしれないので、少しだけ補足します。

主物・従物というのは、「人」と「従物」の間「つながり」が、「人」と「主物」の間の「つながり」と連動するという関係であり、「主物」と「従物」の間の法律関係が存在する訳ではありません。

 

さて、一概に「物」といっても様々な存在があるので、民法の中では必要に応じて「物」を分類しています。

その分類の主なものは以下の4つです。これはもう理屈とかじゃないので、覚えてください。

  • 「土地」:いわゆる土地です
  • 「建物」:「土地」の上にある建造物です
  • 「不動産」:「土地」と「不動産」のことです
  • 「動産」:「不動産」以外の「物」です

 

3.今回のまとめーこれだけ覚えてください

民法世界では、「人」は主人公で、「物」は愉快な仲間たち!!!
 
次回は、今回の記事で説明をスキップした「つながり」について見ていきます。
 

こんにちは、ぎんざけです。

これから何回かにわたり民法入門についての記事を書いていこうと思います。

主な読者のターゲットは、これから民法を勉強しようと思っている人民法を勉強し始めたばかりの初学者の人です。

 

初回である今回は、民法の勉強を始めるタイミングで陥りがちな罠について書いていきます。

民法の勉強の始め方はいろいろありますが、

  • 法律の入門書を読む
  • 行政書士や宅建の受験勉強を始める

といったスタートを切る人が多いのではないかと思います。

 

この場合、入門書や参考書の一番最初に民法のダイジェストが1~2ページ程度あって、その後突然、

  • 私的自治、信義誠実、権利濫用
  • 制限行為能力者
  • 意思表示
  • 代理

みたいな民法の条文の順番で勉強することになるケースが多いと思います。

 

 

これに対し、民法の条文の順番は分かりにくいという問題意識を持っている本もありますが、その多くは、

  • 民法にはこんな契約があります

という個別の契約説明の列挙から始めるパターンをとっています。

 

 

こういった順番で民法を勉強させられると、結局今何を勉強しているのかが分からなくなるという迷子になりがちで、民法初学者を脱落させる罠になってしまっています。

 

次回以降の記事では、試験(※)にはそれほど出ないけれど、民法を理解するのに不可欠な考え方(基本知識)について書いていきます。

 

 

(※)法律の資格試験について思ったこと

法律のマークシート式の資格試験ですが、極めてレベルの低い問題が少なくなく含まれています。

この記事を書くにあたり、宅建や行政書士の過去問を見てみましたが、

  • 成年後見(条文の列挙事項は何か)、不在者の財産管理、意思表示の到達時期、地役権(「又は」と「かつ」の間違え探し)

みたいなどうでもいい問題がかなり含まれていました。

当然試験の難易度調整は必要ですが、そのために使用頻度の低い条文の暗記有無を問う問題を入れるというのは試験委員の正気を疑わざるをえません。

 
試験問題の低品質は、法律専門職(宅建士、行政書士)の低品質を招きかねないので、こういったどうでもいい問題の使いまわしている試験委員には猛省を促したいです。
 

こんにちは、ぎんざけです。

今年から成人年齢が18歳になりましたが、日本の義務教育+高校教育は一般成人が身につけるべき最低水準に達していません

また、もっと残念なことに、大学卒業(大卒新社会人)の時点でもそのレベルに達していない人が少なくありません。

 

今回は、大人になるまでにとっておきたい最低限の資格について書いていきます。

世の中には何の役にも立たない資格もたくさんありますが、以下の資格は少なくとも受験料程度の価値はある資格だと思います(ちなみに、各資格のカッコ書きは受験料です)。


1.ITパスポート(7,500円

現代人はみんなスマホを持っているので、何となくITに強い気になっていますが、その裏側を知らない人は結構います。

最低限の情報機器と通信についての知識がないと、やばい情報流出やウィルスを拾ってくるリスクが増えます。

(なお、この資格は、IT以外の内容も多少含まれていますが、知っていて損になる内容ではないです)


2.FP3級の学科だけ(4,000円)

金融リテラシーという言葉が少し前に流行りましたが、残念ながらそれを身に着けている大人は意外と多くありません。

金融リテラシーは、お金を増やすという話ではなく、税金・社会保障・不動産・相続などお金が関係する社会の仕組みについての知識です。

株式投資を一生しない人でも、金融リテラシーがないと、損をしたり、人とトラブルになる可能性が増えます。

 

3.日商簿記3級(2,850円)

「簿記(ぼき)」と聞いてピンとこない人もいると思いますが、帳簿の付け方の資格になります。

帳簿の付け方と聞くと、経理にしか役立たないように思われるかもしれませんが、帳簿の付け方=帳簿の読み方なので、誰にでも必要になります。

この知識がないと新聞が読めず、人と会話もできませんし、下手な投資詐欺に引っかかる可能性も高まります。

 

4.ビジネス実務法務検定3級(5,500円)

18歳で成人になるということは、法律上子どもとしての保護を受けられないということを意味します。

成人年齢変更に伴い、高校までの課程で法律の基本知識を教えるようにすべきだったと思うのですが、残念ながらそういった対応はなされませんでした(アリバイのように「公共」という科目が作られましたが、法律と呼べる内容はその1割以下です)。

このため、自分で法律の知識を身に着けないと、金や財産をだましとられたりする危険が高まります。

 

5.登録販売者試験ー薬の資格(12,800~18,200円)

高校を卒業したら一人暮らしを始める人も出てくると思います。

その中で体調がおかしくなったら病院に行くというのが第一選択肢になりますが、場合によっては薬局で買った薬を飲んで済ませるということもあるかもしれません。また、健康に気を使ってサプリメントなどを買うことがあるかもしれません。

現代日本では、薬を買う時に適切な助言・指導を得られない(※)、インターネット上に薬事法違反のサプリ広告が大量に出回っているということがあり、基本的な薬剤の知識がないと、大きく健康を害したり、最悪命を落とす可能性もあります。

(※)適切な助言・指導をしている薬局もありますが、残念ながらコンビニ感覚で医薬品を販売しているお店も多数あります。

 

 

ということで、受験料を全部合わせても4万円程度、参考書代含めても10万円しない金額で、人生でトラブルに巻き込まれる可能性が減り、快適に生きていける可能性が高まります。

 

最後に、以下は、30歳のサラリーマンとして、この記事を読まれている方の属性毎にぜひお読みいただきたいメッセージになります。

 

>中高生の皆さん(あまりこのブログを読む人はいないと思いますが)

学校の勉強以外にわざわざ勉強するなんて面倒で何が楽しいのか分からないと思います。

ですが、上に書いた資格は、古文・漢文よりも、体育よりも、家庭科よりも、日本史・世界史よりも、物理・地学よりも、皆さんが人生を歩む上で役に立つものです。

こういった資格を取るためであれば、費用を出してくれる親御さんも多いと思うので、少しでも興味が持てる資格があれば調べてみてください!

 

>大学生(or 新社会人)の皆さん

上記であげた資格は、資格の保有有無はさておき、社会人として知っておかないと本当にまずいレベルの知識です。

もし自分の知識に不安があるものがあれば、これから3か月以内に資格をとることを強くおすすめします!

 

>中学生~大学生のお子さんがいる親御さん

現代日本の学校教育では、お子さんが安全に生きていくために必要な知識を教えてくれません。

このことを一因として、大学に入ったり働き始めたりした後、騙されたり、体を壊したり、トラブルにまきこまれたりする若者が一定数存在しています。

上記の資格取得は一つの方法の例示ですが、お子さんが自衛のための知識を身につけるような手助けをぜひご一考ください!

 

こんにちは、ぎんざけです。

法律入門ですが、一応今回で全ての法律に共通する基本的なところはカバーし終えることができたので、次回からは民法か刑法について記事を書いていこうと考えています。
 
この記事からご覧になっている方は、ぜひ第1回からご覧いただけると幸いです。
 
1.鏡の中の世界の工場
鏡の中の世界では、法律という名のロボットが常時巡回しており、アバター(人)やアイテム(物)をチェーンでつなぐ仕事をしています。
このロボットですが、どこからともなく登場するわけではなくて、ちゃんと工場があります。
 
その工場の主たる存在が国会で、その時々に応じたロボットを作ったり、古いロボットをメンテしたり、廃棄したりしてくれています。
 
2.鏡の中の世界の安全基準
ロボット工場である国会は、基本的にどんなロボットでも作ることができますが、一つだけ例外があります。
すなわち、安全基準に違反する危ないロボットは作ってはいけないことになっています。
 
この安全基準が憲法で、全てのロボットはこれを守らなければならず、安全基準に違反するロボットはぶっ壊されます。
 
このことを端的に表現したのが、憲法98条1項です。憲法の中で一番大切な条文なので、ぜひご一読ください!
(「法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為」と書いているのは、法律みたいなものと思っていただいて大丈夫です)
第九十八条 この憲法は、国の最高法規であつて、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。
 
3.鏡の中の点検屋さん
鏡の中の世界では、工場がロボットを作り、安全基準も存在しています。
ですが、工場で安全基準に違反するロボットを作ったり、ロボットが誤作動で変なチェーンをつけたりするかもしれません。
 
そういった場合に、ロボットやチェーンがおかしくないかを点検する存在がおり、裁判所と呼ばれています。
 
裁判所は、アバター(人)から「変なチェーンついてるんだけど」というクレームを受けると、点検業務を開始します。
そして、点検の結果、チェーンがおかしかったらつなぎ直してくれます。また、点検の中で、ロボットが安全基準に違反していることに気づいたら、そのロボットをぶっ壊してくれます。
 
4.最後にー法律学習でいちばん大切なことー
以上で、法律世界への入門記事は終わりになりますが、最後に一番重要なことを書こうと思います。
それは「法律は鏡の中の世界の話であること」、「法律世界の秩序は、アバターとアバターをつなぐチェーン or アバターとアイテムをつなぐチェーンであること」の2つです。
 
ここを正しく理解すると例えば以下のような行動・言説が的はずれであることが分かるはずです。
 
・アパートの入居者が家賃を払ってくれないので、入居者がでかけている隙きに、大家さんが直接家財道具を搬出する
→家賃の支払義務は法律世界の話です。公務員ではない大家さんが、現実世界を修正しようとするのは越権行為です。そのことで捕まっても文句言えないので、絶対にやめましょう。
 
・道路占有許可を取らずにデモ行進をしている人が、取締りにきた警察官に表現の自由の侵害だと文句を言う
→表現の自由は憲法上の話なので、その侵害は、鏡の世界の中のロボット(法律)が憲法に違反している状態を指します。警察官の取締りは現実世界の話なので、その取締り行為そのものが憲法に違反するというのは考えづらいです。
例えば、警察官が道路交通法に従って取締りをしていた場合の文句は、「道路交通法は違憲だ」というものになるはずです。そうではなく、警察官が道路交通法に反する取締りをしていた場合、憲法は関係ないので、「道路交通法に照らして取締りを受ける言われはない」と主張することになります。
 
・動物にも人間と同じ権利があると言う
→人間はアバターですが、動物はアイテムです。アイテムが権利(チェーン)の起点となることはないので、法律的には無意味な主張になります。法律的に意味のある主張としては、「動物にも法人格を与える法改正をすべき(動物もアバターとすべき)」、「動物に対して非倫理的な行動をする人(アバター)の行為を刑法上の犯罪にすべき」というものが考えられます。
 

こんにちは、ぎんざけです。

法律入門の記事です。前回以前をご覧になっていない方は、【法律入門1】から読んでいただけると幸いです!
 
1.前回までのあらすじ
法律の世界というのは、現実世界と対応関係にある鏡の中の世界です。
鏡の中の世界には、アバター(人)の行動や気持ちを基準として、アバター(人)やアイテム(物)をチェーンでつなぐロボット(法律)がいます。
ロボットが日々活動している結果、鏡の世界の中には、アバター・アイテムが無数のチェーンでつながれた状態になっています。
 
2.鏡の中からの逆襲
これまで、鏡の中の世界の話をしてきましたが、「だから何?」と思われている方もいると思います。
確かに、鏡の中にどんな秩序があろうと、それによって現実世界に直接影響がある訳ではありません。

しかし、皆さんも、日常生活の中で警察官や消防官が活躍しているのはご存知だと思いますし、借金を払わない人の家に来て差し押さえの札をペタペタ張る人(執行官)の存在を聞いたことがあるかもしれません。
 
これらの(行政)公務員は、鏡の中の法律世界のチェーンと同じように、現実世界を実力で作り変える存在です。
このように、鏡の中の世界は、公務員を通じて、現実世界を塗り替えてしまうことができるのです。
 
次の記事

こんにちは、ぎんざけです。

法律入門の記事です。前回以前をご覧になっていない方は、【法律入門1】から読んでいただけると幸いです!
 
1.前回までのあらすじ
現実世界の鏡の向こう側にある法律世界をイメージしてみます。
現実世界の人間は法律世界ではアバターに、現実世界の人間以外の物は法律世界ではアイテムになります。
アバターやアイテムはチェーン(法律関係)で結ばれます。
チェーンは、自動巡回ロボット(法律)がつないでくれます。
 
2.ロボットのセンサーが捉えるもの
鏡の中の世界では、法律という名前のロボットが自動巡回していますが、ロボットは何に着目してチェーンをつなぐのでしょうか。
これは言い換えると、アバターがどういう場合にチェーンを繋がれるかという問題になります。
 
【法律入門2】で書いたように、アバターは現実世界の人間に対応する存在なので、知らない間にチェーンをつながれたということは避けなければなりません。
このため、「アバターの行動」というのが、まずチェーンをつける目印として働くことになります。
 
では、「アバターの行動」だけを基準にして、自動的にチェーンをつけてよいかというと、そこはもう少し慎重になる必要があります。
例えば、あるアバターが「土地(アイテム)の購入申込み」をした場合、そのアバターが土地(アイテム)について勘違いしている場合があります。
あるいは、別のアバターが「コンビニの自動ドア(アイテム)を壊した」場合、そのアバターがわざと壊した場合と、意図せずころんで壊した場合がありえます。
 
このように同じ「アバターの行動」であっても、アバターが思っていることが違うことがあり、「アバターの気持ち」にも着目した方がいい場合があります。
 
最後に、既にチェーンが結ばれているときは、過去に何らかの「アバターの行動」や「アバターの気持ち」があったはずなので、それに着目しても問題は起きません。
 

これらをまとめると、法律世界において、ロボットのセンサーが光として捉えるのは「アバターの行動」と「アバターの気持ち」と「チェーン」で、これが一定の基準に当てはまる場合にチェーンが結ばれることになります。

 

3.具体的な事例に照らして

抽象的な話が続いたので、少し具体例に照らして考えていきます。以下では4つの事例を考えます。

①橋本さんは田中さんにキャベツを100円で売って欲しいと言い、田中さんは橋本さんにいいよと答えた。

②村上さんは、車の運転中、不注意で山本さんに車を接触させ、山本さんは病院で3000円分の治療を受けた。

③Aさんは、本屋でマンガを万引きした。

④太郎さんは不動産を持っていたが、ある日なくなった。子どもは次郎さんだけだった。

 

①では、

・橋本さん(アバター):田中さんに「キャベツを100円で買いたい」という【行動】、買いたいと思っている【気持ち】

・田中さん(アバター):橋本さんに「いいよ」と言う【行動】、売っていいと思っている【気持ち】

→橋本さん(アバター)と田中さん(アバター)の間で売買契約(チェーン)が成立する

 

②では、

・村上さん(アバター):山本さんに車を接触させ、治療費3000円分の怪我をさせた【行動】、不注意だった【気持ち】

・山本さん(アバター):村上さんから車をぶつけられ、治療費3000円分の怪我をした【行動】

→村上さん(アバター)と山本さん(アバター)の間で損害賠償の債権債務関係(チェーン)が成立する

 

③では、

・Aさん(アバター):本屋でマンガを万引きする【行動】、盗もうと思っている【気持ち】

→Aさん(アバター)と国(アバター※)の間で犯罪関係(チェーン)が成立する

※国は刑法を作っているアバターなので、犯罪者との間にチェーンが結ばれます

 

④では、

・太郎さん(アバター):死ぬ【行動】

・太郎さんは不動産を所有している(チェーン)

・次郎さんは太郎さんの子ども(チェーン)

→次郎さんは不動産を相続して所有する(チェーン)

 

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