人生意気に感ず「危機に活かす試み。ホテルのドライブスルーと小さな本屋の挑戦」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「危機に活かす試み。ホテルのドライブスルーと小さな本屋の挑戦」

◇新型コロナウイルスの市民生活への影響は甚大である。人体に例えるなら突然脳梗塞に襲われたようなものだ。多くの経済活動が凍結状態にある。そんな中で生き残りを懸けて必死の努力をする業者、あるいはこの状況を逆手に取って新たな需要を生み出そうとしている中小企業などの動きが感じられる。ここでは私は関わる二つの例を紹介したい。群馬ロイヤルホテルのドライブスルーによる弁当販売とフリッツ・アートセンターに於ける予約制の書店の営業である。

◇ロイヤルホテルの試みは予想以外の成果をあげている。500円の中華弁当や750円のハンバーグ弁当などが飛ぶように売れている。日頃、味なら負けないと自負する料理長がここぞとばかりに頑張っている。知人にプレゼントしたら「これは朔風で食べるのと変わらないね」と言った。「三密を避けてテレビを見ながら安心安全な食事ですよ」。私の言葉に知人は深く頷いていた。食材を買いにスーパーへ行っても、三密を心配しなければならない。先日現場を見に行くと車の長蛇の列。予約の電話は鳴りっぱなしだった。危機に対する市民の光景を報じるためにテレビが取材していた。

◇フリッツ・アートセンターは娘夫婦が敷島公園の中で経営する児童書を多く扱う書店である。夫の小見君は市民の文化に貢献したいという哲学を抱いている。店の名の「アート」にはそんな彼の思いが込められているのだろう。毎年宮沢賢治の原画展などを企画するのも同じ趣旨と思われる。

 コロナウイルスに対して子どもたちの心を守らねばならないという小見君の使命感の表れが窮余の一策「予約制」である。気軽に予約してほしい。電話は027-235-8989

 なお予約がなくても店内の状況に応じて入店は可能。予防に細かい配慮をしている。人類の危機の時の読書は子どもの心に希望の芽を根付かせると思う。コロナウイルスは教育界にも課題を突きつけている。貧しくなっていると言われる子どもの心に生きる力を培わねばならない。コロナが与えたチャンスを活かしたい。私は子どもの頃開墾の山中で母と共にランプの下で読んだ本のことが今甦っている。(読者に感謝)