妻の役割(38) | 夫の知らない妻

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官能小説「他人に抱かれる妻」別館です。

「奥さん、さあ、こちらのテーブルへ」

 

サバンナの真ん中、コテージ形式の小さなレストランに私たちは腰を落ち着けた。

 

草原の彼方には、象の家族がゆっくり歩いているのが見える。

 

だが、連中は依然として動物にはまるで興味がないようだ。

 

「私、また皆さんと一緒なんですか?」

 

「当たり前じゃないですか、奥さん。さあ、冷えたビールが並んでますよ」

 

妻の細い腰にいやらしく手を回し、橋口が強引に引き寄せる。

 

「もう、橋口さん、エッチなんだから」

 

美尻を撫でる男の手を軽く叩き、妻は3人が座る丸テーブルに合流した。

 

「皆さん、ゆっくりランチを楽しんでください」

 

テーブルにパスタ料理とビールを用意し、ハネスは笑顔を見せた。

 

「奥さん、乾杯しましょう」

 

宮野にそう誘われ、隣に座る妻は少し嬉しそうに答える。

 

「はい」

 

私の存在など無視し、3人はアルコールと妻の肉体を遠慮なく楽しみ始めた。

 

「奥さん、随分お酒が強くなりましたね」

 

橋口が妻のグラスにビールを注ぎながら、その視線をタンクトップの胸元に注ぐ。

 

「皆さんからたっぷり鍛えられましたから」

 

「そうですね。いろいろ楽しみながら、朝まで飲み明かしましたからね」

 

北原が二人だけの秘密を思い出したように、意味深に妻を見つめる。

 

「もう、変なこと言わないでください、主人がいるんですから」

 

少し不安げな視線を私に向ける妻。

 

だが、私はあくまでも部下としての立場を貫き、上司たちに笑顔を向けた。

 

「遠慮は無用です。せっかくの休日ですから、皆さん、妻でよければ好きなように楽しんでください」

 

「そうかい、中川君。いや、申し訳ないね」

 

何をぬかしやがる、いまさら。

 

私は嘲笑を懸命にこらえながら、上司たちに笑顔で頷いた。

 

「奥さん、ご主人もああ言ってますから。ほら、もっと近くに」

 

「いやんっ」

 

胸元を揉みしだかれ、妻は色っぽい声で喘いだ。

 

乾杯の前から、テーブルの下で宮野の手が妻の剥き出しの太腿をずっと撫で回している。

 

彼の手に時折自分の手を重ねながら、しかし、妻はそれを止めようとはしない。

 

それどころか、彼の愛撫を欲しがるように、妻はホットパンツから伸びる美脚を僅かに広げる。

 

宮野の指先が大胆に奥に伸びる。

 

「駄目っ」

 

ささやくように声を漏らし、妻は宮野を見つめて小さく首を振った。

 

無言のまま、宮野は伸ばした指先をこまやかに動かし続けた。

 

「あんっ・・・・・・」

 

テーブルの上で、妻が何かを我慢するように手を握りしめる。

 

「奥さん、なんだかいい顔つきになってきましたね」

 

妻の変化に気づいた橋口が声をかける。

 

「さては、また宮野君にいじめられてるな」

 

「違いますっ・・・・、別に何も・・・・、あんっ・・・・」

 

言葉では否定しながら、妻は椅子の上で肢体を敏感に震わせた。

 

それから1時間弱、3人は妻を好きなようにいじめ、声が出るほどに追い詰めた。

 

さすがに服は脱がさなかったが、スリムな肢体を抱きしめ、濃厚なキスを交わした。

 

そして宮野は、その指先で妻を最上の空間にまでいざなった。

 

「駄目っ、宮野さん・・・・・、主人が・・・・・・・・」

 

椅子の上で肉体を火照らせる妻を、興奮した面持ちで見つめる3人の上司たち。

 

「ああっ・・・・・、あんっ・・・・・・」

 

椅子に座ったまま、ハアハアと息を乱して男たちを誘う妻。

 

彼らが午後、何をしたがっているのかは明らかだった。

 

アルコールをたっぷりと補給し、息を荒げるほどに妻を欲している。

 

既に彼らの下半身は爆発寸前なのだろう。

 

「ボス、作戦通りです」

 

私の隣に座るハネスが、小さな声で言った。

 

「まんまと罠にはまりやがった」

 

「ええ」

 

「ハネス、そろそろ皆さんを案内してあげようじゃないか」

 

妻の唇を吸う宮野を見つめながら、私は今日初めてのビールを喉に流し込んだ。

 

何も言わず、ハネスは私を見て小さく頷く。

 

おもむろに立ち上がった私は、3人の上司たちに声をかけた。

 

「どうでしょう、場所を変えて皆さんと妻だけで午後を楽しんでいただく、というのは」